小池栄子 撮影/高梨俊博

「マメで優しい。そして、声がいい。あんな声で“大丈夫だよ”とか優しく言われたら、女子はコロッといっちゃいますよ(笑)」

 ドラマ『わたし旦那をシェアしてた』で主人公の晴美を演じる小池栄子(38)。夫は自分だけを愛してくれている──。そんな夫に、自分以外の“妻”の存在が発覚したことから始まる衝撃の“ファイティング”ミステリーだ。 

「ミステリアスでつかみどころがない。結局みんな彼に振り回されてはいるんだけど、なんか憎めないんですよね」

 劇中では、ダメな元夫も登場!

「元旦那がすごくみっともないことを私と“ほかの妻”たちの前で言い放つシーンがあるんですけど、自分がこんな男のことが好きだったってことがバレるのも嫌だし、これほどプライド傷つくことはないよな……って。愛した人が否定されるって自分が否定されることと同じだから。やっぱり当事者だと、かばいたくなる。本当はもっといいところあるのよ! って(笑)。その気持ち、すごくわかる! って思わず共感しちゃいました」

 実は、小池には“振り回されたい欲”があるそうで、

「振り回されて見える景色って、自分が望まない景色じゃないですか。そのほうが“生きてる感”が強くて。あぁ、自分ってこういうときこんな顔をして、こういう感情になるんだ、こういう暴言吐くんだ、とか(笑)。その発見がすごく好きなんです

 日々“刺激”を求め、撮影現場ではこんなことも。

「例えば1日、とあるアシスタントの男の子の行動に注目するんです。それが面白いんですよ、いろんな発見があって。“これは返事しないのに、あっちにはするんだ”とか“あ~今、絶対聞こえないフリしてる!”とか(笑)。小さな心のハプニングがあれば、待ち時間が楽しくなる。そんな私も誰かに見られてたりして(笑)」

 私生活では結婚12年目になる夫との関係はいたって“平和”だそうで、

「10年以上一緒にいますが、今でも楽しませてもらっています」

 と笑顔を見せる。夫婦円満の秘訣は?

干渉しないことですね。お互いがお互いのスケジュールを優先させていて。週初めに“今週いつごはん一緒に食べる?”って日を決めて、ほかの日はそれぞれ友達とごはんを食べに行ったり自由。まるで週末婚みたいな感じ(笑)。同じ家に帰ることには変わりないので、そのくらいの距離感がちょうどいいんです」

充実した仕事とプライベート

 同性からの支持も高く、老若男女から愛されキャラの小池。そのサバサバとした性格が気持ちいい! 

小池栄子 撮影/高梨俊博

「人付き合いがうまそうとか言われるんですけど、全然! よくごはん屋さんで“小池さんですよね”って声をかけられて、楽しくしゃべったりするんですが、それは時間が決まっているからできること。明日も明後日もってなったら、どうだろう……(笑)。

 ドラマや映画の撮影は長いじゃないですか。よく“みんなで楽しんでいこうぜ!”みたいな豪快さを持っていると誤解されがちなんですが、実はそうでもなくて。八嶋(智人)さんみたいに、どこへ行っても盛り上げ役を買って出る人ってうらやましいし、自分もなりたいって思うんですけど、照れがあるうちはなかなかできないんです

 今回は主演ということで、“みんなを引っ張っていくためにも、そこは変えていきたいと思います”とのこと。

 仕事もプライベートも充実した日々。これまで映像作品はもちろん、舞台にも積極的に出演し、女優としての才能を開花させてきた。

演じることに関して、苦痛と思ったことはないですね。ほら、私、振り回されたい人だから、しんどいとかキツいとかなればなるほどMっ気がうずいて楽しくなっちゃうんです(笑)。こういう世界にいるから、刺激マヒなのかな? そういう意味では、このドラマは次から次へと展開していって、刺激だらけ。ぜひ、あーだこーだ文句を言いながら見てほしいです!」

『わたし旦那をシェアしてた』(c)読売テレビ
『わたし旦那をシェアしてた』(日本テレビ系)
7月4日(木)夜11時59分放送スタート
“事実婚”している夫・恭平(平山浩行)と幸せな日々を送っていたシングルマザー・晴美(小池栄子)。ある日、夫が殺害され、病院に駆けつけるとそこには“妻”だという女性、加奈子(りょう)と茜(岡本玲)が。しかも恭平の遺言により、3人は同居するハメに。さらに彼は、“たったひとりの妻”のために3億円の遺産を残していて──。