ジャニー喜多川さん

 ジャニーさんというと、“小柄な年配のオジサン”というイメージを持つ人もいるかもしれない。だけど、実に若々しい一面もあって……。

誰よりも食べるのが早かったことが印象的ですね。昔、KinKi Kidsの堂本光一さんが大阪で舞台をやっていたときに、ジャニーさんが見に来たことがありました。

 公演後にチャーハンの出前を頼んで、光一さんやスタッフ数名と食事をしたのですが、彼は、周りがまだ3分の1も食べていないときに食べ終えていたそうです。あまりの早さにみんな驚いていたそうです」(舞台関係者)

急発進、急ブレーキは当たり前! 危険運転常習者⁉

 仕事やレッスン後に、自分の車にJr.を乗せて最寄りの駅まで送ってあげることもあったそうだけど、運転は少々乱暴だったという。

「彼はとてもせっかちなんです。そのうえ、高齢ということもあってか、急発進や急ブレーキは当たり前だったそうですよ。駐車場でも白い枠の中に止めず、縁石に乗り上げてしまうこともあったんだとか」(レコード会社関係者)

3行以上は読まない!

 せっかちな性格は、スタッフと仕事の連絡をする際にも表れていた。

「メールやFAXでジャニーさんに連絡するときは、“文章が3行を超えてはいけない”というルールがあったそうです。彼は用件だけ確認したいから、3行を超えると読まないんです。だから、定型文としてよくある《お疲れ様です》などの挨拶はいらないから、1行ですませるよう徹底されていたといいます」(前出・レコード会社関係者)

とにかく庶民的!

 ジャニーズ事務所という超有名プロダクションの社長でありながら、その素顔は誰よりも庶民的だった。

好きなものを聞いたときに“僕はデニーズのハンバーグが日本でいちばんおいしいと思う”と話していました。贅沢なことにはいっさい興味がない人でしたよ。テレビ局などが宣伝用に作ったスタッフジャンパーや、もらい物のビニール製バッグをずっと使っていましたからね」(ジャニーズ事務所関係者)

 Jr.のレッスンを見に来たときは、差し入れを買ってくることも多かったが、その食べ物も庶民的だった。

「持って来るのは、いつもジャンクフードでしたね。両手いっぱいに、コンビニのスナック菓子やチョコ、ハンバーガー、フライドポテトなどを抱えてくるんです。育ちざかりの男の子たちが喜ぶものを熟知していたんだと思います」(テレビ局関係者)

 高価なものを避けたのには、こんな理由もあった。

「高級店のお菓子だと、数が少なくなりがちでスタッフやアルバイトまで行き渡りません。彼らが遠慮せずに食べられるものにしたかったのでしょう」(同・テレビ局関係者)

 立場が低い人のことを気遣える優しい一面はほかにも。

ジャニーズのタレントがアルバイトのスタッフに横柄な態度をとったときは、“この人たちのおかげでジャニーズが成り立っているんだよ!”と、ものすごい剣幕で怒ったそうです。誰に対しても謙虚でした」(ラジオ局関係者)

自分の所有物に興味なし!

 ジャニーズ事務所をはじめ、彼が所有している会社やビルは多いが、本人はそれらにまったく関心がなかったという。

子会社のスタッフが、自分が働くビルの前でジャニーさんと話していると、“ここが君の会社なの? いいビルだね”と言ったそうです。自分が社長の会社が所有していることを覚えていない様子でした」(前出・ジャニーズ事務所関係者)

 事務所には社長室もあるが、そこにも関心がなかった。

大理石を使った広い部屋なのですが、彼は全然来なかったそうです。常に掃除をして清潔にしていたのですが、あまりにも使われないので、そこが社長室だと知らないスタッフもいるみたいです」(同・ジャニーズ事務所関係者)

 亡くなってからも、彼の伝説は語り継がれることだろう。