(写真左から)とんねるずの木梨憲武、石橋貴明

「9月17日にとんねるずの石橋貴明さんが元野猿のメンバーを集めた新ユニット『B PRESSURE(ビープレッシャー)』の結成を発表しました。その3日前には相方の木梨憲武さんが、出演したフェスのステージ上でソロの音楽活動を発表。対照的なやり方には、驚きの声もあがっていましたね」(芸能プロ関係者)

『野猿』といえば、'98年に『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の番組内で結成された音楽ユニット。

「最大の特徴は石橋さんと木梨さん以外は同番組のスタッフ、つまりは素人をメンバーに加えた点です。内輪のノリを全面に活かした勢いと、作詞にAKB48のプロデュースで知られる秋元康さんを迎えて売れる音楽作りを徹底。その結果『叫び』『Be cool!』などヒット曲を量産し、'99年には紅白歌合戦出場も果たしました」(音楽ライター)

新ユニットに木梨は不在

 一世を風靡した野猿だが、今回の『B PRESSURE』に木梨は不在。重要なメンバーのはずなのに、なぜこのようなことになったのか。

'18年3月に『とんねるずのみなさんのおかげでした』が終了した後、木梨さんは石橋さんと距離を置いています。今ではこれまでのキャリアにとらわれず、絵の個展やインスタグラムでの写真投稿など自由に表現活動をしています」(前出・芸能プロ関係者)

 木梨がソロの音楽活動をするのは初の試み。終わったことに執着しないチャレンジ精神旺盛な木梨だが、石橋はそうはいかないようだ。

「彼の現在の冠番組はフジテレビ系の『石橋貴明のたいむとんねる』だけ。これまでの貢献を考慮し、フジテレビが採算度外視で制作しています」(制作会社関係者)

 過去のテレビ史を振り返りながらゲストと思い出話を交わすこの番組。もはや彼の関心事は“輝かしい過去”だけなのかも。

「この番組も視聴率は初回から苦戦を強いられており、いつ打ち切られてもおかしくありません。石橋さんは唯一の冠番組を守るため必死ですよ」(同・制作会社関係者)

 ここまでこの番組にこだわるのも、今後は新しい冠番組を作ることが難しい状況にあることがわかっているからだ。

通用しなくなった芸風

「彼の番組1本のギャラは最盛期で400万円から500万円。減ったとはいえ、いまだに高額なギャラに変わりありませんから番組起用をためらうディレクターは多いです。さらに、昔からスタッフに対して厳しい態度をとっていましたから、現場での人望は薄い。この先、テレビで石橋さんの新番組を立ち上げる可能性は低いと思います」(同・制作会社関係者)

当初は11人で結成された野猿(写真左)。今回の再結成では平山晃哉(写真右・中央)と神波憲人(写真右・右)が参加

 かつて体育会系のノリで周囲をイジり倒して突っ走る芸風も、時代の流れとともに通用しなくなった。苦しい状況での“焦りの一手”が、今回の野猿メンバー再集結ということなのだろう。

「石橋さんは今回の結成にあたっては、新曲の歌詞を再び秋元さんにお願いする力の入れようですが、このCDは、大手レコード会社を通さない自社レーベルでのリリースなんです。大々的なプロモーションが期待できないうえに、相方の木梨さんも不在では魅力半減ですね」(前出・音楽ライター)

 これまでバラエティーの第一線で戦ってきた石橋。周囲からの“プレッシャー”を起爆剤に変えることはできるのだろうか。