柄本弾 撮影/佐藤靖彦

 “旅を楽しみながら、言葉を身につけたい”のテーマで人気のNHK Eテレの語学番組『旅するゴガク』シリーズ。10月からスタートする新シリーズのフランスを巡る旅人で東京バレエ団のプリンシパル・柄本弾が、旅の映像を見ながら重要なポイントをおさらいする収録現場に密着!

フランス人への印象がすごく変わった

バレエ用語がフランス語なので、日ごろから接している語学ではあるのですが、動きを表す単語として使っていることが多いんです。今回、改めてバレエ用語ではない言葉の意味を知ることができたように思います」

 と、語る。フランス南西部のトゥールーズやバスク地方を訪れたことで、フランス人への印象が変わったそう。

「何度も公演でフランスには足を運んでいますが、なかなか地元の方と交流する機会がなくて。それもあって、フランスの方ってちょっとクールというか、フランス語初心者の僕の話す言葉を聞こうとしてくれないのではないかという不安がありました

 でも、飛び込んでみたら、出会ったみなさんがすごく優しくて。詰まってしまった言葉が出てくるまで待ってくれたり、言い方が違ったら“こうだよ”と教えてくれたり。すごく印象が変わりました

意外な一面を見ていただけるかも

 旅が進むにつれ、会話が上達していく柄本の姿を感じることができる。

柄本弾 撮影/佐藤靖彦

食事の注文ができるようになったり、劇場でチケットが買えるようになったり。バスク地方では、地元のバスクダンスのチームとバレエダンサーとしてコラボする形で舞台に立たせていただいたりもして

 バレエのプリンス(笑)としての僕と、旅人としての顔と両方を見ていただけると思います。僕にとったら素の状態ですが、みなさんからしたら意外な一面を見ていただけるかもしれませんね(笑)。一緒に旅をするようにフランス語が上達していく感覚を楽しんでいただいて、実際に行ってみたい! と思ってもらえたらうれしいです」

旅でいちばん使った言葉は “ジェファン”

「“お腹がすいた”という意味なんです(笑)。バレエ以外にもラグビーをはじめ、いろいろなスポーツをさせていただいて、休憩したときに“ジェファン”ってしきりに言っていたと思います(笑)」

◆PROFILE◆ つかもと・だん。1989年9月26日京都市生まれ。5歳からバレエを始める。2008年に東京バレエ団に入団し、'10年には主役に抜擢。
'13年、同団のプリンシパル(トップダンサー)に。現在、世界的振付家の故モーリス・ベジャールの代表作『ボレロ』を日本人男性ダンサーとして唯一、踊ることが許されている抜きんでた実力と優れた容姿を持つダンサー。

●Information● NHK Eテレ『旅するフランス語』
10月3日スタート。毎週木曜、夜11時30分~11時55分