アラフォー女性たちは、「結婚は、できるだけ年の近い人、もしくは年下としたい」と思っています。気持ちは、痛いほどわかりますが、現実は厳しい。では、それを可能にするには、どうしたらよいでしょうか? 

 婚活ライターをしながら、仲人としても現場に関わる筆者が、目の当たりにした婚活事情を、さまざまなテーマ別に考えていく連載。今回は、「年下と結婚する方法」について考えてみたいと思います。

写真はイメージです

婚活者が若さに価値を見いだす理由

 アラフォー女性は、“結婚するなら、なるべく年の近い人。もしくは年下”を望むのは、“最後のチャンスに子どもを授かりたい”という思いからでしょう。

 例えば38歳の女性が47歳の男性と結婚し、1年後に子どもが生まれたとします。子どもが小学校を卒業するときに、お父さんは還暦。経済的にかなり余裕があるならよいのですが、子どもは中学、高校、大学とお金がかかりますから、学費や生活費がまかなえるか不安になりますよね。

 こんな女性の思いに反して、男性は年を重ねるほどに若い女性との結婚を望むようになります。これもやはり、女性の出産を視野に入れてのことでしょう。

 先日、面談にやってきた50歳の男性も、「20代限定でお相手を探したい」とおっしゃるので、「それは難しいです」と申し上げました。親子ほど年が離れた女性と結婚するには、飛び抜けた経済力があるか、TOKIOの城島茂さんのように有名人ブランドがあるか、なにか特別な付加価値が必要です。 

 とまあ、これが一般的な婚活市場における考え方なのですが、それでも年下男性と結婚を決める女性はいますし、年の差婚をやってのける男性もいます。

 今回は、女性たちがどうやって年下との結婚を成し遂げたのか、私の相談所での成功事例を2つご紹介します。

8歳上でも気にならなかったのは

 昨年の冬、30歳の安彦さん(仮名)が婚活パーティーに参加しました。そこでマッチングしたのが、38歳の幸子さん(仮名)。そのパーティーは、年齢を明かさないものでしたので、幸子さんの年齢を知ったら、再び会うことに二の足を踏むのではないかと、私は思っていました。

「○番の女性とマッチングしているけれど、プロフィールを送るわね」

 送るとすぐに、意外な返事が返ってきたのです。

「パーティーの終わりに、『お互い、番号を描きましょうね』と約束したんですよ。よかった〜。ちゃんと書いてくれたんだ」

「年齢は、大丈夫?」

「あ、 38歳なのは知っていますよ。パーティーで年の話もしましたし。年なんて関係なく、すごく明るくて感じがよかったんです。なんていうのかな、話をしていると元気をもらえるというか」

 その後、2人は交際に入ったのですが、4か月後には安彦さんが幸子さんにプロポーズをして、10か月後には、早々と入籍をしてしまいました。

 安彦さんは、大学を卒業後に大手メーカーに就職をしたのですが、20代後半になって一念発起し、友達とIT企業を立ち上げていました。しかし、まだまだ収入は不安定。さらに、自営業なのでこれから何が起こるかわかりません。

 安彦さんは、私に言いました。

「幸子さんは、とにかく発言が前向きなんですよ。あと、すごくよく笑う。会社員時代と違って仕事の厳しさは、身につまされています。これから、うまくいくこともあれば落ち込むこともあるかもしれない。だけど、彼女がそばにいてくれたら、どんな局面も乗り越えられる気がしたんです」

 夏に結婚式を終えて新居を構えた2人は、今、妊活に入っています。幸子さんの年齢を考えると、1日も早く子どもを授かりたいと思っているようです。

行動力がチャンスをつかむ

 真奈美さん(41歳)は、入会以来、とにかく果敢にお見合いをしていました。サイトから1か月のうちに30人〜40人にお申し込みをかけるのは当たり前。そこでNGがきても屈しない。たいていの女性は、「どうしてお見合いがOKされないんですか?」と落ち込むのですが、彼女は弱音を吐かない。さらに申し込まれたお見合いは、どんどんお会いしていく。

 とにかく前向きだったので、月に8人から10人の男性とお会いをしていました。

 なぜ、そんなにガッツがあるのか? もともと頑張り屋さんなのですが、加えて、お父様を10年前に亡くされ、お母様を6年前に亡くされ、ご兄弟もいない天涯孤独。家族が欲しかったのです。また41歳ですが、“いま頑張れば、もしかしたら子どもを授かれるかもしれない”という思いが、大きな力となって彼女を動かしていました。

「後悔したくないんです」というのが、婚活をしているときの真奈美さんの口癖でした。

 ある日の土曜日、親しくしているお仲人さんが主催する婚活パーティーがありました。すると、前日にお仲人さんから電話がかかってきました。

「女性に急に欠員が出たの。どなたか会員さんで、参加してくださる人はいない?」

 婚活パーティーは、男女同人数でやるのが理想です。急な欠席者が出ると、主催者はなんとか人数を同等にしようと、知り合いのお仲人さんに声がけをします。

 そこで、私も女性会員たちに、「参加しない?」と話をふったのですが、あまりにも急な話だったので、誰も参加に手をあげませんでした。ところが、真奈美さんは、違っていました。

「私、明日のお見合が11時からだから、パーティーが15時なら間に合いますよね。参加します!」

 そして、そのパーティーで、なんと4つ下の聡さん(37歳)とマッチングしたのです。

 そこからお付き合いに入り、2か月後には結婚を見据えた真剣交際に入り、5か月後には、プロポーズをされて成婚退会をしていきました。

 小さなチャンスを逃さずに行動を起こして、大きな結果を得たのです。

待ちに徹する女子には、ご縁はナシ

 年下との結婚を可能にしている女性たちには特徴があります。

・ネガティブなことを言わない。
・前を向いて笑顔で行動をする。
・サイトを見て、「あれもダメ、これもダメ」とプロフィールにダメ出しせず、とにかくお会いする。
・申し込んだ相手からNGを出されても、くじけずに申し込んでいく。
・お付き合いに入ったら自分からも動き、“選ばれる努力”をする。
・自分が気に入っている人からフラレても、「こんな私だから、フラレて当然」などと自分を卑下する言葉は言わず、「ご縁がなかったんですね。次に行きます!」と気持ちを切り替えることができる。

 そして、この2人の成功例からもわかるように年下を狙いたいなら、やはりパーティーです。一枚のプロフィールには体温がありません。感情がありません。そこにあるのは、ただの情報だけです。年齢は単なる数字となって、男性の頭にインプットされます。

 パーティーでお会いして、笑顔で接して、“感じのいい女性だな”という印象を持ってもらい、男性の心をまずはつかむ。やはりなんやかんや言っても、お人柄のよさが年齢を凌駕(りょうが)するのです。

 “男は度胸、女は愛嬌”とは、昔からよく言ったものですよ。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/