(右)Snow ManデビューCDに収録されたセクシーになったラウールと、わずかその1年前のラウール(左)あか抜け感がすごい

 今年1月にジャニーズ事務所からデビューしたSnow Man。'12年から6人体制で本格的に活動した彼らは、'19年1月、ラウール、向井康二、目黒蓮の3人が加入し9人のグループでデビューを果たした。

「本当に16歳なの!?」

 今回、注目したいのが、現在16歳でベネズエラ人の父と日本人の母を持つ、ラウールだ。グループ唯一の10代、最年少メンバーでありながら、センターポジションを務める機会も多い。

「彼のいちばんの武器は、いまや185センチまで成長したという身長ですね。Snow Manは比較的ジャニーズとしては平均身長が高めのグループですが、その中ではもちろん、ジャニーズ内でも、もっとも背が高い子になります」

 と、あるテレビ誌記者は言う。

 高身長ハーフという特性ゆえか、モデルとしての起用も次々と舞い込む。初のソロ仕事は、昨年のTGC(東京ガールズコレクション)で、モデルとしてランウェイを歩いた。さらに、いま注目されているのが2月に発表された、クリスチャン・ディオールとのコラボだ。

「リップスティックやグロスといった女性向けの商品です。そのビジュアルの色気に、“本当に16歳なの!?”と驚きの声があがり、大きな話題を集めました」(前出の記者)

 女性モノのリップを唇に塗り、真っ白なディオールの衣装に身を包んだラウールの視線に度肝を抜かれる。1年前に急きょSnow Manに加入したラウール。当時の彼と今の彼を比較すると、こんなにあか抜けるとは誰が想像しただろうか。そもそもこの“大抜擢(ばってき)”は、滝沢秀明副社長の提案だったという。

「もともとラウールは、『ジュニアBOYS』という期間限定ユニットのメンバーとして登場したのが最初だったと思います。当時はまだ普通のあどけない少年で、入所したてのJr.たちを中心にしたユニットで、アニメの『忍たま乱太郎』の主題歌を歌ったり、その曲がファミリーマート予約限定という、特殊な流通形式でシングルを出したこともありました。

 その後、メンバーの一部とともに少年忍者の一員として活動していました。当時からダンスは注目されていましたが、多人数のグループだったため、特に目立ってはいなかった。なのでSnow Man入りが発表されたときは、驚いたファンも多かったようです」(前出の記者)

 まさに青天の霹靂(へきれき)。ラウールをセンターに据えた新生Snow Manの勢いはグングン加速し、1月に発売されたSixTONESとの同時デビューシングルがミリオンセラーとなったことは記憶に新しい。タッキーの「目」は間違っていなかったようだ。

まだまだいる、ハーフ&クオーター

 芸能界では多くのハーフタレントが活躍しているが、ジャニーズでもラウールだけでなく何人ものハーフ、またはクオーターのイケメンが存在するのをご存じだろうか。

「ラウールと同じSnow Manの向井康二は母親がタイ人です。同時デビューしたSixTONESのジェシーは父親がアメリカ人。そしてSexy Zoneにはドイツ人の父親を持つマリウス葉がいます。向井はダンスやトーク、ジェシーは歌、マリウスはインテリ性がある一方で天然キャラが愛され、みんなそれぞれの魅力を発揮しています」

 と、ある芸能記者は言う。これだけではなく、ジャニーさんの目にとまったイケメンはまだいるという。前出の芸能記者が続ける。

「ジャニーズWESTの中間淳太の父親は台湾人で、関西ジャニーズJr.のAぇ!groupの草間リチャード敬太はアメリカ人とのハーフです。ほかにも過去現在問わず、何人かハーフのJr.はいます。また、東山紀之がロシア系のクオーターだと公表したことがありました。A.B.C-Zの橋本良亮や、Sexy Zoneの中島健人もクオーターのようです」

 ブロードウェイや、マイケル・ジャクソンのパフォーマンスを愛したジャニーさんが目指す、エンターテイメントに華を添える存在として、彼らは選ばれたのかもしれない。今後も、ジャニーズにハーフタレントが増える可能性はあるのだろうか。

「ダイバーシティーの時代ですからね。本格的な海外進出もジャニーさんの夢でしたから、今後、これまでにいなかったアジア系を含め、各グループにハーフやクオーターの子がいるのは当たり前の時代になるかもしれません。ただし、ジャニーさん亡きいま、今後の成長や活躍を見抜けるかどうかわかりませんが……

 ジャニーズの新しいカタチとして、今後、各国選抜のメンバーで構成されるような、国際色豊かなグループが新時代に登場するかもしれない。

<取材・文/渋谷恭太郎>