中村倫也 田中圭 撮影/佐藤靖彦

田中圭(以下、田中)「倫也とは過去に何度か同じ作品に出演していたり、少しだけ共演シーンがあったりという感じだったけど、これだけガッツリ絡むのは初めて。一緒に芝居ができて本当に楽しかった

中村倫也(以下、中村)「現場で圭くんも言ってくれていたけど、撮影中はいろんな化学反応が生まれたし、 “こんなシーンになったの!”って感じで一緒に楽しみながら作れた感覚があります

 旬の実力派俳優同士が濃密共演! ドラマスペシャル『不協和音 炎の刑事vs氷の検事』(テレビ朝日系 3月15日放送 夜9時〜)で、田中圭(35)と中村倫也(33)が生き別れの兄弟役に扮する。これまで映画などでの共演経験はあるものの、ここまで芝居で絡むことは今回が初だという。

中村「圭くんは一緒に仕事をしたいなって思っていた先輩のひとりでした。何をやっても受け止めてくれるので、演技の懐が深いですし安心感がすごいんです。僕が暴投してもちゃんと拾ってくれる(笑)。どんな掛け合いも成立させてくれる頼れる兄貴という感じです

田中「本当にいいやつだな(笑)。倫也は自分にないものを持っていたり、こういう役の演じ方うまいよなとか、先輩後輩関係なく一目置いている俳優さんのひとり。僕的には、連絡先も交換したし、今回の作品で距離は縮まったなというのは思っていたんです。でも、この撮影が終わってほかの番組で会ったとき、挨拶したら何かぎこちなくて“あれ、また距離開いてる?”ってことがあって

中村シャイなんです(笑)

田中「本人が言うならシャイなんだと思います(笑)」

旬の俳優二人が再び共演するなら?

 田中が演じるのは不器用ながらも事件と真摯に向き合う熱血刑事の川上祐介。中村は冷静沈着な東大卒のエリート検事の唐沢真佐人に挑戦。そんな真逆な性格の兄弟が21年ぶりに再会。やがてタッグを組み、難事件に挑むことになる。

田中圭 撮影/佐藤靖彦

田中「僕自身はあまり男くささみたいなものがもともとないと思っていて。熱いタイプかと言われると、自分では出しているつもりはないけど、そう言われることもありますし、“逆に冷めているタイプだね”って言われると、なんか落ち込んだり(笑)。あと、祐介はよく怒るんですが、普段は怒ることがないので、そういう意味では演じるのが大変でした

中村「クールとか言われますが、自分の中ではすごい熱いと思っているんです。だけど、昔からそれが表に出ないタイプらしく、よくやる気がないように見えるみたいで(笑)。なので、例えばオーディションを受けたときに“よろしくお願いします!”って熱さ全開な人がうらやましくもあり

田中「倫也はクールというより、話していても独特なことを言うから面白いなって思う。どういうときに熱くなるの?」

中村「最近思うんですが、自分の性分がディテールの部分をこだわりたいタイプみたいで。演技にしても、“もうちょっとこうできるかな?”とか、人によってはこだわるべき部分ではないところも追求したり。そういう芝居の部分は熱いものを持ってますね

中村倫也 撮影/佐藤靖彦

 俳優として互いを認め合う2人。次に共演するとしたらどんな役柄を演じたいのだろうか?

中村圭くんが主演の作品に、毎回違う役で1シーンだけ出てみたいです

田中ああ、わかる! 僕も1シーンだけ出たい。例えば倫也が主演の刑事ドラマで、僕が下着泥棒役で出るみたいな(笑)

中村「(笑)。会話劇もやってみたいですね。ファミレスでも居酒屋でもいいんですが、2人は昔からの友達で、それぞれ仕事を頑張っているけど、週に1回集まって、夜中にずっとしゃべっているみたいな、ワンシチュエーションで展開する作品とか。ゆるい感じだけど、2人の素が出そうで、面白くなるんじゃないかと思います」

田中「このドラマの続きもいいね。今回は21年ぶりに再会した兄弟だったので、距離感がある関係だったけど、その距離が近づいて、めちゃくちゃ仲がいいけど、仲が悪いみたいな(笑)。倫也となら、そういう繊細な部分も表現できるし、また違った展開を見せられるんじゃないかなって思います

春は“卒業”シーズン!
田中「調べものやゲームをしたりと、とにかくスマホがないと生きていけない人間なんです。撮影の合間とか寝る前も、時間があればずっと見ちゃう。おかげで眼精疲労が半端ないんです(笑)。これから暖かくなっていくだろうし、空いた時間でやれることも増えるので、スマホをちょっとだけ卒業してもいいかなって思います」

中村「昔から周りによく警戒されるんです。パッと見、あまり隙がなく、何を考えているかわからない印象を持たれることが多いんですよ。年下に限らず年上の方にも言われますし、初対面ならなおさら。自分では普通にしているつもりだけど、だから今回のような役もいただけたのかと(笑)。できる限りヘラヘラしたりするんですが、どうしていいかよくわからず……この春、卒業したいですね」