フルートの発表会に向かう、CocomiとKoki,

「へぇー!」と驚く人よりは「やっぱりね」とうなずく人の方が多いのではないか。
木村拓哉の長女・心美が芸能界デビューを飾ったのだ。芸名はCocomi。

 2年前、次女Koki,がデビューしたときの戦略は、“謎の美少女がファッション誌『ELLE japon』の表紙を飾る”というものだった。しかし、“匂わせ”もあって、すぐにキムタクの娘であることが判明。

 Koki,はその後、次々とファッション誌の表紙を飾り、『ブルガリ』のアンバサダーや『シャネル』のビューティーアンバサダーに就任。CMにも出演するなど、目覚ましい活躍を続けている。

 しかし、当初は長女・Cocomiの芸能界デビューはないのでは? というのが大方の見方だった。その理由として長女は芸能界にまったく興味を持っていない、なるとすればクラシックの音楽家だろうという話がまことしやかにささやかれていたからだ。

Koki,さんがデビューしたあとも週刊誌などに長女に関連する記事が出るたびに、“長女は一般人なので”と、ジャニーズ事務所からクレームが入っていました。騒がれることを両親が嫌がるのか、本人が嫌がっていたのか定かではありませんが、そんなことからも長女の芸能界デビューはないとみられていましたね」(週刊誌記者)

フルート奏者としてデビュー“できなかった”

 長女は“天才フルート奏者”と言われてきた。数々のコンテストで受賞経験があるという。広い意味で“芸能界”と言えるかもしれないが、彼女は音楽家になるのだろう思われていた。それが一転、モデルデビュー。『クリスチャン・ディオール』のアンバサダーに就任し、ファッション誌『VOGUE』の表紙を飾る。次女と同じデビュー方法はおそらくかねてから娘たちをプロデュースしていると目される工藤静香の戦略だと思えるが、ネットでは「なんでまた、同じやり方なの」とか「どうせまた親の七光りだし」という声が聞こえる。

「静香さんもそういった声が出てくるのは百も承知ですよ。しかし、そういった意見が彼女たちの仕事に影響することはないですからね。そこはしっかり考えてますよ。もともとCocomiさんは音楽家を目指していると言われており、フルート奏者としてデビューしたかったようなのですが、それが叶わず今回のようなかたちになったとか。

 彼女はこの3月に都内にある超有名音楽高校から付属の大学に入学するということですが、彼女自身も年齢を重ねるごとに周囲にもっと優秀な人間が出てきたということもあり、才能に限界も感じていた時期だと聞きます……」(芸能プロ関係者)

 例えば海外のメジャーなコンテストでタイトルを獲得したということであれば、国内のニュースで取り上げられ、ソロコンサートを開くこともできるし、CDを出しても話題になる。しかし彼女の実力はそこまでではなかったということか。

それにしてもCocomiさんにいつの間にか“芸能指向”が芽生えていたというのは意外でなりませんでしたね。ちょうど高校を卒業という節目のタイミングに芸能活動をあわせにいったのでしょうが、ただのタレントでというのは静香さんや長女のプライドが許さなかったのではないでしょうか。手っ取り早くデビューするにはこの方法しかなかったのだと思います」(芸能プロ関係者)

 唯一長女が次女との差別化を図ったところは、長女はモデルデビューはしたけれど、あくまで“音楽家”ということだ。となると、次女のようにCMなどの仕事はしないのだろうか。

音楽家としての仕事となると限界があります。それはあくまで“肩書き”であって、モデルとしての仕事がメインになるでしょう。CM出演も考えられます」(前出・芸能プロ関係者)

 ただ心配なのは、この先だ。華々しいデビューを飾り、話題を提供し続けるKoki,だが、はたしてこの状態がいつまで続くのか。同じ道を歩むかに見えるCocomi。最悪なのは、ほかの二世タレントと同じように、“○○の子ども”というだけで終わることだ。

 だがプロデュース能力に長ける工藤静香のこと、そのへんは抜かりないと思うのだが……。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌などで取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。