(写真左から)宮沢りえ、中山美穂、石田ゆり子、松下由樹、小泉今日子

 ポリスのごとく、有名人の顔やボディ、果ては皮膚のコンディションからプチ整形疑惑にまで鋭く目を光らせている、ネットウォッチが趣味のOL・プラ美と美容ライター・イム子のアラフォーコンビ。

 今回のふたりのターゲットは、インスタのフォロワーが200万人超、抜群の透明感と老化知らずな容姿で絶大な人気を集める石田ゆり子(50)。

 石田の同世代を見渡すと、スレンダーだった松下由樹(51)はぽっちゃり感が増しておばさん役も違和感なくハマる女優に。V6の森田剛と再婚し、幸せいっぱいの宮沢りえ(46)はシワっぽさが目立ち、不倫公表など常識にとらわれないライフスタイルが話題の小泉今日子(54)は荒れた“汚肌”が指摘されている。元トップアイドルで女優の中山美穂(50)は口角が下がり、ネットでは「椿鬼奴に似てきた」という声まで上がっている。

 芸能界の第一線を走り続ける5人だが、なぜ石田だけ若々しさを保ち、“ひとり勝ち”しているのか? プラ美&イム子が真相を調査します!

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プラ美:おっはよ~! 今日も“石田ゆり子神”のインスタ見た?

イム子:もちろんよ! あの「いかにもお直し」系じゃないナチュラル若見え感は、美容の奴隷となった私たちから見たら、もはや神の域よね……。

プラ美:でもさぁ、妹の石田ひかりは普通に年齢を重ねている雰囲気よね。となると、“ゆり子神”にはヒミツがあるんじゃな~い?

イム子:ちょっと、あんたのその疑心暗鬼な顔! 口角下がりまくりよ! 美川憲一さんのモノマネができそう!

プラ美:ギャ~! “ゆり子神”信者なら欠かせない、キュッと引きあがった口角をキープするのを忘れていたわ……。でもね、ゆり子のことを叩きたいわけじゃないの! むしろ同化しちゃいたいくらいなのよ! イム子~! 私と“石田ゆり子になりたいガール”のために、美容の専門家にアンチエイジングについて詳しく聞いてきて!

イム子:ずいぶん古びたガールだけど、取材してきてあげるわ! 今回は美肌女医に突撃よ~!

今回のターゲット:石田ゆり子(50)
同世代アラフィフ女優より圧倒的若さを維持できるポイントは?

回答者:美容整形外科『高須クリニック』入谷英里医師

イム子:本日はズバリ、プルプル美肌の女医さんがいるということで入谷先生をご紹介いただきました。確かに美しいパール肌! これは石田ゆり子さんはじめ、女優たちの美肌の真相がいっぱい聞けそう……! よろしくお願いいたします!

入谷先生:よろしくお願いします。では今回は石田さんのほかに、松下由樹さん、宮沢りえさん、小泉今日子さん、中山美穂さんたち“アラフィフ人気女優”5人の顔と肌の状態を写真をもとに分析しますね。

イム子:よろしくお願いします。まず、一般的な考えとして、年齢に負けない肌をキープするために必要なことを教えてください。

入谷先生:これは私自身含め、全女性にお伝えしたいのですが、まず美肌のためには基本的な生活を整えること。きちんと食べ・きちんと寝て・日焼け対策など日々のスキンケアを丁寧にする。このような基礎をしっかりすることで、美肌という“木の幹”が太くなります。そこにプラスして、乾燥が気になる方は保湿など、それぞれの肌のウィークポイントに合ったケアを早めに行うこと。この「早めの対策」がとても大事です。

 そう考えると、石田ゆり子さんはご自身の弱点をしっかり把握して、目立つ前に対策を済ませる“先回り戦法”によって「いつ見てもきれいで若々しい石田ゆり子」をキープしているのではないかな、と私は思いました。

喫煙を続けると口元のシワの原因に

イム子:なるほど……! 弱点を後からカバーしたんじゃなく、先に手を打った可能性があるということですか! では、先ほどあげた女優陣の中で「これは手遅れかな?」という印象の方はいらっしゃいますか?

入谷先生:まずは宮沢さん。彼女は“しぼみ型”でしょうか。見ている写真の写りのせいもあるのかな? 内面から水分が足りないような肌の質感で、花が枯れてしょんぼりしたような肌の老化が見受けられます。これは“ドライフラワータイプ”とも言われ、過度のダイエットが原因でも起きる現象ですね。

宮沢りえ(左・1994年、右・2019年)

イム子:水分不足が問題! ダイエットでもスキンケアでも「水を飲め」とよく言われますが、花にたとえるとよくわかりました。

入谷先生:松下さんはお身体を見ると、確かにモデルをしていたデビュー当時と比べてふくよかになった印象ですが、肥満体というところまではいかず、ややぽっちゃり。いわゆる中年になり代謝が落ちて、少し太ったのでしょう。問題はその肉が顔まわりのあごや首にかけてついてしまったこと。さらに加齢によるたるみも加わり、目のあたりがさほど変わっていないのに対し、鼻から下の“顔の下半身”がオバちゃん化しています。

松下由樹(左・1990年代、右・2020年)

イム子:確かに目尻にシワが少しある程度で、目元は若々しく、おきれいですね。

入谷先生この“顔の下半身”が老ける方は女優さんでも非常に多く、小泉さん中山さんも同じです。小泉さんは喫煙者でしょうか? 唇まわりに小ジワと、頬のあたりのたるみが目立ちます。タバコを吸うと、ニコチンなど有害物質を攻撃するために体内に発生した活性酸素を抑えようと、ビタミンCが多量に消費されてしまうんです。もし喫煙が長期間であったとしたら、ビタミン不足で肌が劣化しやすくなっているのかも。

小泉今日子(左・1987年、右・2018年)

イム子:タバコを吸う仕草も、毎日続けるとシワの原因になるんですね!

アラフィフ以降のたるみの原因は“骨”

入谷先生中山さんは八重歯を抜いたのかな? 歯並びの変化のせいか、骨が加齢により変化したせいなのか、ふっくらとしていた頬はこけ、鼻の下が長くなって、唇も薄くなっていますね。

中山美穂(左・1990年代、右・2019年)

イム子:その、骨の変化ってどういうことですか!? 劣化しそうにないイメージなんですけど……。

入谷先生:いえいえ、口まわりの骨や頬骨、眼球の下の眼窩(がんか)という骨も薄く下がって広がり、それが原因でたるみやシワを引き起こすことは加齢現象としてよくあることです。特に女性はアラフィフ以降、骨密度が急激に低下して骨粗しょう症になりやすいですからね。

イム子:骨が薄くなるんですね! 骨ってなかなか対処しにくいですが、もし頬の位置が下がってきたなどという場合、どんなケアがおすすめですか?

入谷先生:“切らないフェイスリフト”ということで売れっ子女優さんに人気があるのが、高密度の超音波によって、皮膚の下にある筋肉を引き上げてたるみを改善する『ウルセラシステム』。これはマシーンを気になる箇所に当てるだけの施術なので身体の負担がほとんどないことと、当日からメイクや入浴もOKなのでチャレンジしやすいです。

 ほかには自然なリフトアップと引き締めによる小顔効果と美肌がかなう『イタリアンリフト』。体内に吸収される糸を皮下の脂肪組織に埋め埋め込んで引き上げるのですが、施術は30分ほど。こちらもメイクや洗顔も当日からOKで、アラサー以降の老化が気になりだした方に人気です。早めに受けることで肌の劣化対策にもなりますよ。

ゆり子の若見えの理由は“チーク”にあり

イム子:なるほど、気軽にできる対策がいろいろあるんですね! なんだか安心しました。しかし、そう考えると、石田ゆり子さんは「“顔の下半身”が変わっていない」ということでしょうか?

入谷先生:そうですね。でも20代の頃のお写真と比べると、小ジワもできているし、少し太ったようです。でもこの“少し太った”ことで肌のハリがキープできているとも言えますね。でもそれ以上に気になったのが、頬です。

石田ゆり子(左・1990年代、右・2019年)

イム子:頬ですか?

入谷先生そう! 彼女の場合、他の4人に比べて圧倒的にチークの位置が高く、しかもまんまるでツヤっときれいなんです。このツヤはメイクによるものかもしれませんが、不思議なことに本来、誰もが頬が豊かな年齢である20代のお写真ではチークが目立たない。なのに50代の現在は丸くきれい。なぜ逆の現象が起きているのか。それは注目度も高まり、メイク上手になったのかもしれません……ということで!

イム子:あら! 言いにくいことを私に言わせちゃう流れですね! ガッテン承知です! ズバリ、“美チーク”を手に入れるのはどのような方法があるでしょうか?

入谷先生:王道はヒアルロン酸の注入脂肪注入ですね。

イム子なるほど! “ゆり子チーク”は定番人気の注入系メニューでできている可能性があるんですね! 注入といえば、映画の完成披露でたまにパンパンというか、妙にハリがある中山美穂さんのお顔を見たことが……(と、写真を見せる)。これもヒアルロン酸注入でしょうか?

入谷先生:そうですね~、ヒアルロン酸を注入したようにも見えますが、もしかしたら最近大人気の『水光(すいこう)注射』かも? これは加齢による頬のくぼみや小ジワなど、悩みに合わせてボトックスやヒアルロン酸、ビタミンなどをブレンドして注射するもので、顔全体にハリが出て、美肌効果があります。

イム子:それは受けてみたいですね!

入谷先生:短時間でできるのでおすすめですよ。それと中山さんは目の周りもちょっと老化が目立つので、目の周り専用のたるみ治療『サーマクールアイ』もおすすめです。

二重顎になりやすい骨格とは

イム子:たるみ対策で有名な『サーマクール』に目元用があるんですね! これも気になります。ところで私もそうですが、太ったのとは関係なく、年齢を重ねるとフェースラインがたるみ、二重あごが目立つ気がします。松下さんもそのような輪郭ですが、二重あごになりやすい骨格というのはあるのでしょうか?

入谷先生顎の骨が小さい人や、後ろに下がり気味の人は目立ちますね。あまり気になる場合は皮膚を引き締める効果がある『サーマクール』脂肪吸引もいいかも? でも、ある程度の年齢になると、やせすぎは貧相に見えます。松下さんは女優としてはポチャッとされていますが、幸福感があるように見えてステキですしね。

イム子:そう考えると、ある程度の肉付きと水分は、年齢を重ねた女性には必要かもしれませんね。

入谷先生:そうですね。宮沢さんはあんなにおきれいなのにやっぱり薄幸そうに見えますから……でも、それがいろんな役を演じられる女優としての強みにもなっているんでしょう。とはいえ、シワ対策にも過度のダイエットは注意したほうがいいかと思います。肌のハリやシワ、幸福感のためにも、石田ゆり子さんみたいに、“決してやせすぎではない体形”は理想だと思いますね。

イム子:なるほど! では、われわれがゆり子化を目指すなら「ダイエットをやりすぎず、早めのケアをする」ですね! 入谷先生、今回はありがとうございました。


今回お話を伺ったのは…
入谷英里先生:
杏林大学医学部卒業。昭和大学臨床研修センター、昭和大学形成外科、美容外科クリニックを経て2013年より『高須クリニック』に勤務。東京院・横浜院を担当し、女性医師の目線からアンチエイジングから女性器の悩みまで、幅広い相談に応じている。