これはフェイスシールド。ドラマ『BG』撮影に臨む木村拓哉(@takuya.kimura_takより)

 7月10日、ジャニーズの公式HPに《ジャニーズグループ主催公演に関するお知らせ》が発表された。新型コロナウイルスの感染拡大により、2月27日から公演の延期や中止の措置が取られてきたが、あれから半年、ついにジャニーズグループによるコンサートが“解禁”になる。

「今のところ、トップバッターは大阪城ホールで8月21日からスタートするSexy Zoneで、なにわ男子とSixTONESが続きます。このまま順調に、無事に開催されていけば延期になっていた嵐の新国立競技場コンサートも実現するのではないでしょうか。それにはジャニーズ側とファン各自がしっかりと“ガイドライン”を守る必要があります」 (スポーツ紙記者)

 先日、新宿ではアイドルらの舞台公演で感染者59人(7月16日時点、主催者発表)、濃厚接触者850人にのぼるクラスターが起きたばかり。一部では、規定のガイドラインを厳守していなかったともされている。ジャニーズでは、1公演で数千人から数万人を動員するだけに、一歩間違えれば巨大クラスターになりかねないのだ。

 そこで冒頭の《お知らせ》と共にHPに掲載されたのが《みなさまに安心してご来場いただくために》《コンサート開催ガイドライン》だ。特にガイドラインには、

《当社が政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」ならびに、新型コロナウイルス感染症対策専門会議が作成した「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」を踏まえ、今後、皆様に安心してご来場いただくにあたり安全な運営をするための方策をまとめたものです》

 と、基本の「三密の回避」を軸とした感染対策が詳細に書かれている。コンサート参加希望者はしっかり読んでおきたい。

ガイドラインを読んでいくと

《会場内の換気を徹底する(密閉対策)》

《人と人の接触を避けるべく規制入場、規制退場を実施する(密集対策)》

《マスクならびにスマイルアップシールド(顔への飛沫感染防止防護具)を着用する(密接対策)》……etc.

 うん?「スマイルアップシールド」? 何やら聞き慣れない言葉が出てきた。

 その後も、他の注意事項ににおいて、

《開催地域の状況を踏まえ、マスク、場合によってはスマイルアップシールドを着用すること》

 当たり前のように「スマイルアップシールド」が並んでいる。そういえば、先の《来場いただくために》のチェック項目にも、この言葉があった。これはジャニーズファンにとって誰もが知っているモノなのだろうか。

「いえ、ジャニーズファンのSNSでも“スマイルアップシールドって何?”と騒然となっています(笑)。名前の雰囲気と状況から察するとフェイスシールドのことを言っているのでしょうが、なぜ、わざわざ“スマイルアップ”に変えたのか。ジャニーズが社会貢献、支援活動を目的に立ち上げた『Smile Up! Project』からとられたことは容易に推測できますが」(ネットニュースメディア編集者)

 この謎の「スマイルアップシールド」をめぐって、SNS上ではファンの予想合戦が起きている。

「なかには、自分で合成して作ったと思われる“シールド”の予想画像をアップする人もいたりと、もはや大喜利状態(笑)。思い思いのシールド予想がSNS上にあふれるあたり、自担(応援している)タレントのうちわを作り慣れているジャニーズファンらしいですね」(前出・ネットニュースメディア編集者)

 一方で《新しいグッズでは?》と予想するファンもちらほら。

「ガイドライン内にある《コンサートのグッズ販売》からショップHPにアクセスすることができます。今のところ、スマイルアップシールドが販売されている様子はありませんが、マスクも含めてコンサートグッズとしての販売も考えられますよ」(前出・ネットニュースメディア編集者)

ジャニーズにスマイルアップシールドを聞く

 謎が深まるばかり。よし、ジャニーズ事務所に聞いてみよう。そもそも「スマイルアップシールド」って何?

「マスクに装着することで飛沫感染予防策になるもの(シールド)です」

 マスクに装着するもののようで、一般的なフェイスシールドとはすこし異なる形態のようだ。では、名前について教えて!

「感染予防対策のためのものであることがわかりやすく、より意識をして感染予防対策に務めていただくことができるのではないかと考えたためです」

 確かにインパクトは強いし、何より楽しく予防できそうなジャニーズらしい素敵なネーミングだ。最後にグッズ販売はある?

「販売いたしません。ご来場いただいた方に無料で配布いたします」

 ナント、会場でタダでもらえるのだとか。これは太っ腹。

観客の安全を最優先に守ることは主催サイドの当然の義務ですからね。ジャニーズとしてはコンサートでクラスターを起こさないためのあらゆる対策を講じているということでしょう。それがエンターテイメントを提供するプロの仕事だと思いますよ」(レコード会社関係者)

 コンサート再開の楽しみがまた一つ増えた、笑顔になるスマイルアップシールドだった。