長谷川博己

 コロナ禍で撮影が一時できなくなり本編の放送が休止となっている大河ドラマ『麒麟がくる』。ただ、6月30日からは撮影自体は再開している。

「全出演者に“コロナ感染防止マニュアル”が配布されました。この冊子の厚みが5センチほどもある(苦笑)。撮影所へ入場する人数の制限やフェイスガードの着用から、実際の演技─例えば“出演者同士の距離は2メートルを守る”“2メートル以内の演技は時間を制限して”全出演者の同意を得て行う”といったことまで設定されているんです」(NHK関係者)

 現場では、スタッフも出演陣も「ここから絶対にコロナを出さない」という覚悟で臨んでいるという。

「感染者が出たとなれば、『麒麟がくる』は打ち切りの可能性大。2021年度の大河の準備も控えており、スケジュール的にもギリギリです」(前出・NHK関係者)

 そんな状況を受け、『明智光秀』役という主演で“座長”を務める長谷川博己は、かなりピリピリしているよう。

「撮影が中断する前に比べて“しゃべらなくなった”とスタッフの間ではもっぱらの噂。もともと口数の少ない俳優さんですが共演者やスタッフとも、必要なこと以外、ほとんど雑談はしない」(制作会社関係者)

 ほかの出演者たちが、緊張をほぐそうとおしゃべりしていても、自分から絶対にその輪に加わることはないという。

「あまりにも会話がないので、周りにいるスタッフはヒヤヒヤしている(苦笑)。こんな手探り状態の大河は初めてだし、長谷川さんも焦りとプレッシャーを感じているんでしょう。雰囲気からも顔色からも、ヒシヒシと伝わってきますよ。現場の空気が無駄に緊張して、余計に話しかけにくくなっちゃって……」(前出・制作会社関係者)

現場を和ます“気配りの人”

 そんな状況を救っているのが、『三淵藤英』役を務めている谷原章介なのだという。

「谷原さん演じる藤英は、足利将軍家に仕える幕臣。いかに平和な世の中に導くかを冷静に考え実行する役どころ」(前出・NHK関係者)

 撮影現場でも、劇中の役さながらの働きぶりを見せているというのだ。

谷原さんはとにかく気配りがすごい。空き時間にも出演者と必ずコミュニケーションをとりますし、ひとりひとりに声をかけて会話を回してくれる。自然と谷原さんの周りに人が集まって、よい雰囲気になるんです。趣味のサーフィンや子どもの話とか、あとは今、車イジリに夢中になってる話とか。長谷川さんも、谷原さんがいるときは、その輪に入って楽しそうです。スタッフの間では“谷原さんがいる撮影日は気がラクだよね”なんて声まで聞かれます(笑)」(前出・制作スタッフ)

 さすが、かつては『王様のブランチ』司会者を務め、クイズ番組や歌番組の司会までこなす無双! おかげで放送再開の知らせが来るまで安心して待てそうだ。