(写真左から)香川照之、市川猿之助

 堺雅人(46)が主演を務めるドラマ『半沢直樹』(TBS系)の続編がついにスタートし、7月26日に放送された第2話は世帯平均視聴率22.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。初回を上回る好調ぶりだ。

 原作は池井戸潤氏の「半沢直樹」シリーズの『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』。東京中央銀行から子会社へ出向を命じられ、東京セントラル証券の営業企画部長となった半沢が古巣へ逆襲する姿を描いていく。

早くも流行語大賞の候補が登場

 とりわけ話題を集めているのは、半沢を取り巻く歌舞伎俳優の存在だ。前作に続き出演する半沢の宿敵で東京中央銀行の取締役・大和田を演じる香川照之(54)や金融庁の主任検査官・黒崎役の片岡愛之助(48)をはじめ、半沢の新たな敵となる東京中央銀行証券営業部の部長・伊佐山に扮する市川猿之助(44)や新興IT企業の社長役の尾上松也(35)も登場する。

「初回から、放送中にツイッター上で『#半沢直樹』というタグが世界トレンド1位になるほど反響が大きかった。特に、猿之助の顔芸と半沢への“詫びろ”8連発と、香川が“君はもう、おしまいです。お・し・ま・い・death!”と言い放つシーンでは投稿が殺到していました。半沢の決め台詞“倍返し”は'13年の流行語大賞を受賞しましたが、SNSでは早くも“詫びろ”と“おしまい”が候補に挙がるのでは、と盛り上がっています」(スポーツ紙記者)

 猿之助は24日に放送されたトーク番組『A-Studio+』(TBS系)の中で、役作りについて「中車さんのアドバイスがないといけないと思った」と、香川に演技指導を仰いだことを明かした。

「猿之助と香川はいとこ同士で、香川は市川中車として歌舞伎の舞台にも立っています。歌舞伎では猿之助さんが先輩ですが、半沢ドラマでは前作にも出演している香川の方が先輩。猿之助は現代語をしゃべると歌舞伎調になってしまうそうで、香川にセリフの見本を携帯のボイスメモで送ってもらったそうです」(テレビ誌ライター)

 また、猿之助が重要なシーンを撮影するときは、香川が現場に駆けつけてアドバイスしてくれたという。

「“歌舞伎ではこうなんだけど、そのシーンはこうやって逃げたほうがいい”などと論理的に説明してくれたそうです。それを聞いた司会の笑福亭鶴瓶は“完全に香川が入っとったもん。そっくり”と妙に納得していましたが、この共同作業がさらにドラマに深みを増しているとも言えます」(同前)

 さらに、2人の“密な関係”は仕事上だけにとどまらないようで、

「プライベートでも香川がたまに、猿之助の家にお気に入りのテイクアウトを持っていくこともあるそうで、公私ともにリスペクトし合う関係のようですね」(女性誌記者)

 ストーリーのおもしろさはもちろんだが、主演の堺をさらに盛り立てる共演者たちによって、“半沢歌舞伎”のような魅力が増していきそうだ。

(取材・文/小窪 誠子)