香取慎吾 撮影/廣瀬靖士

 新しい地図として出発して間もなく3年。新作のドラマや映画の公開が控えるなど、ますます活躍を見せる稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾。役者としてはもちろん、絵の仕事からYouTubeまで活躍の幅を広げる香取に、その思いを聞きました!

――香取さん主演のAmazon Originalドラマシリーズ『誰かが、見ている』が9月18日より配信されますね。

「今回、共演させていただいたみなさんが、素晴らしい方ばかり。なかでも西田敏行さんとお芝居できたのは本当に幸せでした。映画『有頂天ホテル』で初共演したときは、アドリブで何が飛んでくるかわからず恐怖でしかなくて、スナイパーって呼んでたんです(笑)。でも、今回はもともとアドリブ的なシーンも多くて、僕なりにフリースタイルのラップバトルみたいな感覚で楽しめました」

――YouTubeもどんどん新しいものを発表しています。

「もうね、めちゃめちゃ楽しんでます。20代の若いスタッフ3人と、マネージャーと僕、5人だけで全部作ってるの。だから衣装も自分で用意するんですよ。とにかく僕がやりたいことだけをやってます。絵の話をしたり、いろんな楽器を触ってみたり。『しんごちん』は、ユーチューバーを目指すお子様キャラのコントなんだけど、やっぱり、僕、コント好きなんだなって再確認しました

――私生活は、どんなふうに過ごしていますか?

「僕ね、2月くらいから1度も外食してなくて、もうホント、ステイホーム。最近はアトリエで暮らしてます。今日も実は、朝方まで今日締め切りの絵を描いてました。3年くらい前からお仕事として絵の依頼をいただけるようになったんですけど、最初は本当に難しかった。20代、30代のころはすごく忙しい合間を縫って、ルールに縛られたくないから絵を描いていたのに、依頼されると締め切りもあるから逆に大変になっちゃって。

 でも今は、依頼されたテーマで描くのも楽しい。時間がいっぱいあるからかなぁ。昔はきっと絵を描いてストレス発散してたんだよね。ステイホーム中は1枚も自由に描いてないかも(笑)」

いま欲しいのはスタイリストバッグ
「最近、スタイリストさんが持ってる大きなバッグが欲しいんですよYouTubeは自分でスタイリングして、6本収録だと6パターン全身、靴も6足持っていくから、紙袋をいくつも両手に抱えて移動してます。けっこう大変なんですよ。ファッションの話をする『服バカTV』をこれから新企画で立ち上げようと思ってるし、スタイリストさんのバッグ、衣装がたくさん入って便利だよね、絶対!」

三谷ワールドの中にいる幸せ
「三谷幸喜作品は、観客としても大好き。笑いで心があったかくなるのはもちろんだし、見終わった後に、“おしゃれでやられた〜”っていう悔しさを笑顔で言える感じとかもあるでしょう。おしゃれなジャズが鳴ってるとか、スタッフロールのフォントがかわいいとか。そういう大好きな三谷幸喜作品の中に自分がいる幸せ、たっぷり感じられました」

吾郎ちゃんとの共演は7年ぶり
「『誰かが、見ている』での共演、実は久々なんです。でも、僕と吾郎ちゃんは現場でもあえてあいさつしないし、なんていうか、家族と同じ職場で仕事するような感じでした(笑)。前日に稽古して翌日お客さんも入って一発本番。かなり緊張感のある現場だったんですよ。長いつきあいだからこそ気を使わなくていい。お互い集中する時間を大事にできました」

取材・文/太田美由紀、花村扶美
スタイリスト/黒澤彰乃
ヘアメイク/石崎達也