兵庫県にある被告の自宅

「極めてまじめで優秀な職員でした。職場まで遠いのに、毎朝、誰よりも早く出勤するほど仕事熱心で……」
 
 驚いた様子で語るのは、元大阪府職員である橋本貴仁被告(52)の元同僚だ。橋本被告は今年6月9日、4件の児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で逮捕。その後、起訴された。文化課の課長という立場のある人物だった。捜査関係者によると、

「SNSを通じて延べ約300人の少女らとやりとりし、うち約160人と会い、40人近くと金銭を渡して性交をしていたようです」

吉村大阪府知事の直下で働く
エリートだった

 少女の母親から府警に相談があり、発覚した今回の事件。被告は当初、容疑を否認していたが、9月2日の初公判では起訴内容を認めた。その後、新たに2件の児童買春と1件のポルノ製造容疑が裏づけられたとして、17日に書類送検されている。

 橋本被告は20年以上にわたり、大阪府の職員として勤続してきた。過去には土木やエネルギー政策、都市観光など多分野の部署を転々とし、キャリアを積み上げた。逮捕前までは幹部職員として吉村洋文大阪府知事の直下で働く、エリートだった。

 逮捕の報を受け吉村知事は、

「許されざる行為だ。府民のみなさんにおわび申し上げたい」
 
 と謝罪。被告は9月4日付で懲戒免職処分となっている。どのようにして犯行が行われたのかーー。

「少女がSNSで援助交際を募集し、それに被告が応じていた。渡していたのは1回につき2万円ほどです」(以下、捜査関係者)
 
 相手は18歳にも満たない少女だった。

「今のところ判明している被害者は、中高生の少女計6人です。うち1人は性行為を被告が隠し撮りしていた動画が発見されました。被害者が特定できていないだけで、ほかにも援助交際の痕跡や動画があります」
 
 その手口は「嘘」にまみれた卑劣なもので……。

公務中にホテルへ直行

「被告はネットで拾った20~30代の若い男性の写真を自分だと偽って少女に送っていました。職業も医師や芸能プロダクション関係などと伝えていたようです」
 
 しかし、実際に少女の前に現れたのは、顔写真と全く違う50代のオジサンだった。

「少女たちはそれでも会ってから断るのは気まずい、少し我慢したらお金がもらえるということで応じてしまったようです。中にはコロナの影響で暇を持て余し、友人の誘いで(援助交際を)始めた子も」
 
 援助交際とはいえ、食事などは挟まず、大阪府内のホテルへ直行していたという被告。なんと、時刻は平日のお昼など公務中だった。仕事を抜け出して淫行に及んでいたのかだろうか。元同僚によると、

「橋本さんのいた文化課はイベント関係や議員へのレクチャーなど府内出張が多く、色いろいろなところを動き回っていました。事件はその合間の出来事だったようです」
 
 職場では働き者で、ほかの部署が引き受けたがらない面倒な仕事も積極的にこなすヤリ手だったという橋本被告。

 妻子持ちだが、家族は今、どんな気持ちなのか。兵庫県にある自宅の妻を訪ねると、まだ用件すら伝えていないのに、

「なんなんですか!」「警察を呼びますよ!」
 
 と気が立っている様子で取りつく島もない。近隣住民に聞くと、

「大学受験を控える高校生の娘さんがいらっしゃいます。このあたりは老人ばかりで、みんな橋本さんの家とは付き合いがありませんね」
 
 被害者には中学生も含まれており、自分の娘より若い少女を売春していたことになるから恐ろしい。登記簿によると自宅の一軒家は、1千万円近いローンが残っている。娘の学費もあり家計が大変なときに、一家の大黒柱が逮捕されてしまった。

「懲戒免職で退職金も支払われないので、ご家族の心労は絶えないでしょうね……」(前出・元同僚)

 周囲を欺(あざむ)き仕事をサボり、少女を漁(あさ)り続けていた被告に、「文化」を担う資格はない。