10月下旬、『極主夫道』の撮影現場に現れた玉木宏

 ビシッと着こなしたグレーのスーツに赤いネクタイ。隠せない“威厳”と鋭い眼光でひときわ目を引くその人物は、北大路欣也。『週刊女性』が目撃したのは、10月下旬の午前中のこと。10月23日からはじまった北大路の主演ドラマ『記憶捜査2』(テレビ東京系)の撮影のようだ。

『記憶捜査2』のロケ現場で一際目を引く北大路欣也

「今作は、昨年放送された『記憶捜査』の続編。刑事として活躍している中、定年間際に犯人に刺され、車いす生活となった北大路さん演じる警察署員が、過去の記憶を頼りに事件を解決していく警察ドラマ。部下役の上白石萌音さんと一緒に、発生した事件にむりやり介入して解決していくんです。

 それが気に食わない若い署長に頭を下げる北大路さんは、大ヒットしたTBS系のドラマ『半沢直樹』での重厚感ある大銀行の頭取役から一転、立場の弱い役を演じています」(テレビ誌ライター)
 
 ほかにもジャニーズ事務所の俳優・風間俊介、余貴美子、石黒賢などが出演。この日は都内にあるライブハウスでの撮影だったよう。

「放送前にあった制作発表では、北大路さん、上白石さん、風間さんが登壇しました。3人とも仲がよく、北大路さんが風間さんや上白石さんのケータイに直電することもあると話していました」(同・テレビ誌ライター)

キムタクからは“オヤジ”と呼ばれ

 芸能界の大御所だけあって、自分より若い俳優を心配してのことなのかも。北大路には過去、こんなエピソードが。

「木村拓哉さんが主演だった'14年放送のテレビ朝日系ドラマ『宮本武蔵』で、木村さんは、初めて東映京都撮影所で撮影を行ったんです。木村さんが撮影所を訪れると現場スタッフから“北大路さんからウチの息子をヨロシクと言われています”と聞いて感激したそう。

 北大路さんと木村さんは、'07年に放送されたTBS系のドラマ『華麗なる一族』で親子役として共演していたからです。実際、木村さんは撮影の現場で北大路さんを見つけると“オヤジ!!”と、愛情をもって呼ぶこともあるんです」(スポーツ紙記者)

 今回の撮影でも、周囲への気配りを忘れない北大路。

『記憶捜査2』の撮影現場でスタッフと話す上白石萌音

「撮影の合間には北大路さんが過去に共演した有名俳優たちのエピソードを上白石さんに話しているそう。上白石さんも、北大路さんにはいろいろなことを学ばせてもらって感謝していると語っています」(同・スポーツ紙記者)
 
 北大路は過去の雑誌インタビューで《ロケバスにひとりだけ乗り遅れてしまったことがあり、大河内伝次郎さんの車に同乗させてもらったりも。当時の銀幕の大先輩たちが、右太衛門の息子だからこそ大事にしてくれ、育ててくれたんです》と若いころの思い出を語っている。

「北大路さんの父は、戦前から戦後にかけて活躍した時代劇俳優の市川右(う)太(た)衛門(えもん)さん。厳しい父親で、北大路さんが俳優になりたいと言うと“この世界の厳しさも知らずに、よく言えたものだ”と反対された。

 父の背中を追いかけて役者になりましたが、大成したあとも直接、褒めてもらえることはなかったそうです。父親に認めてもらいたくて必死だった自分と若手俳優を重ねているのかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)
 
 冒頭で目撃した撮影現場には上白石萌音の姿があったほか、熱血刑事役を演じる内田朝陽も一緒だった。カットの声がかかると、上白石からは笑顔がこぼれた。撮影も現場の雰囲気も順調そう。

イケメンオーラを隠しきれず

10月下旬、『極主夫道』の撮影現場に現れた主演の玉木宏

 同日の午後4時すぎ。夕暮れになり、北大路主演ドラマの撮影が終わったと思ったら、次に同じ場所に姿をあらわしたのは玉木宏。どうやら10月11日からスタートしたドラマ『極主夫道』(日本テレビ系)の撮影のようだ。

「漫画が原作のコメディードラマです。主演の玉木さんが演じるのは元極道の“主夫”役。川口春奈さんが演じるキャリアウーマンとの結婚を機に、極道から足を洗った。家事ができない妻の代わりに家事をするのですが、強面ながら柴犬マークのエプロンをしてキャラ弁を作ったり、ドスふうの料理包丁が登場したりと、コミカルな演出で楽しませてくれています」(前出・テレビ誌ライター)
 
 スーツ姿でビルから出てきた玉木。腰に手を当て、空を仰ぎ周囲を見わたす姿は、やはり絵になる。手にはタバコを持っていたが、ゆっくり一服できる場所を探していたのか。

 そんな玉木は、つい最近パパになったばかり。

「女優の木南晴夏さんと結婚した玉木さんは、今年7月に第1子が誕生しました。お子さんとの時間もほしいはずですが、仕事も精力的にこなしています。今回の役づくりのために肉体改造もしたとか」(前出・スポーツ紙記者)

『極主夫道』の撮影をする金髪姿の志尊淳

 撮影を終えて現場を後にした玉木の次にやって来たのが、若手俳優の志尊淳。

「志尊クンは'18年に放送されたNHK朝ドラ『半分、青い。』ではゲイの美青年を演じ、同じNHKで主演を務めたドラマ『女子的生活』ではトランスジェンダーの役と、風変りな役が多い。今回は玉木さん演じる元“伝説の極道”に振り回される舎弟役を演じています」(前出・テレビ誌ライター)
 
 濃淡のついた緑色のセーターに黒パンツ姿だった志尊は、衣装の白黒ボーダーに黒ジャケットに着替えて路上で撮影。走ってビルに入っていく場面で「OK」の声がかかると「ヨッシャー!!」と声をあげてガッツポーズ。
 
 今年はコロナでドラマも一時期ストップを余儀なくされていたけど、実りの秋を迎えて、遅れを取り戻すべく急ピッチで“収穫”してるみたい。