2020年末をもって活動休止に入る国民的グループのが11月12日、公式ファンクラブサイトで大みそかに史上初の生配信ライブを開催することを発表した。

嵐はファンを選んだ!

当記事は「日刊大衆」(運営:双葉社)の提供記事です

 同サイトに投稿された動画内で、二宮和也(37)は「我々嵐がですね、年末に新しいライブを開催することになりました!」と報告。

 本来であれば例年通りドームツアーを開催する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で断念したことも明らかにしたうえで、櫻井翔(37)は「休止発表の2年前ぐらいからですね、本当にずーっと、2020年12月31日という日はファンのみなさんと一緒に過ごす、ともに過ごす方法はないかというのをみんなで考え続けてきていた次第です」と話した。

 さらに松本潤(37)は「あきらめずに、僕らだけじゃなくスタッフのみんなと何度も何度も協議して今回このような事を発表できる状況になりました」とファンに伝えた。

嵐の最後のステージは『NHK紅白歌合戦』になるものだと思われていました。かねてより複数のメディアで、持ち時間は歴代最長クラスの合計15~20分ほどを用意しており、大トリも嵐が務めることになる、異例の“嵐シフト”を敷く予定だと報じていました。また、5人全員で司会をやってもらいたい、とオファーを出しているという報道もあった。

 しかし、11月2日、今年の『紅白』の総合司会をウッチャンナンチャンの内村光良(56)と桑子真帆アナウンサー(33)が、白組司会を大泉洋(47)、紅組司会を二階堂ふみ(26)が務めることが正式に発表されたんです」(芸能記者)

 11月11日の『文春オンライン』でも、NHKは当初『紅白』で有終の美を飾ってもらおうと、司会や大トリでの出場を申し入れたものの、嵐の5人は提案を受け入れることはなかったと報じている。

櫻井が話したように、以前から最後はファンと過ごすことに決めていた5人は、NHKのオファーを断ったのでしょう。

 生配信ライブのタイムテーブルはまだ出ていませんが、『紅白』の放送時間とかぶっている可能性は高いですよね。となると、嵐が『紅白』に出場する場合は、ライブ会場からの中継ということになりそうです。もしかしたら出場しない可能性すら考えられる。

 また、これまで、中継のアーティストが『紅白』の大トリを務めたことはありません。今年はコロナ禍で『紅白』も史上初の無観客開催ですから、まだ嵐が大トリを可能性を務める可能性も否定できませんが、5人は司会とともに大トリのオファーも断ったというのは十分考えられます」(前出の芸能記者)

 嵐は2009年の初出場から11年連続で『紅白』に出場しており、2016年、2018年、2019年と3回も大トリを務めている。また、白組司会もこの10年間で9回も務めている、まさに『紅白』の“顔”とも言える存在だ。

「それだけにNHKサイドも当然、今年も出場してくれるだろうと期待していたでしょう。『紅白』が嵐のラストステージとなれば、注目度もグンと高まりますからね。ただ、嵐はファンとこれまで築いてきた絆を優先した。それは当然と言えば当然です。

 しかし、ジャニー喜多川氏がご健在であれば、そうはなっていなかったでしょうね。ジャニー氏、そしてジャニー氏の姉のメリー喜多川名誉会長は『紅白』を本当に大事にしていましたからね」(芸能プロ関係者)

ジャニーさんも思い入れのあった『紅白』

 2014年1月、前年の『紅白』で同番組から引退した北島三郎(84)について、ジャニー氏は「出場50回はすごいことだし、大変なこと。もう少し、北島さんを立てていただきたかった。もっと温かく対応しないと。それだけが残念ですね」と話していた。

 また、『紅白』自体についても「『紅白』は外国かぶれしたものではなく、日本のよさがある番組。ドンチャン騒ぎをするような他の番組と同じようにやっちゃうとね」と語っている。

 2016年1月にも『紅白』について「僕の年代は楽しみにしている番組」とし、「若い人と年配者が手を取り合って歌う姿こそ、芸能界で、それができるのも『紅白』。もっと先輩たちを尊敬すべきです」と『紅白』の魅力について述べている。

「普段は表舞台に出てこないジャニー氏がこれだけコメントを出すというのも珍しく、それだけ『紅白』への思い入れが強いということですよね。ジャニー氏が亡くなり、今年9月にはメリー会長が名誉会長になって勇退しましたが、2人が第一線にいたら、今年の嵐に対しても、“今まで『紅白』やNHKにはお世話になってきたんだから出場しなさい”、“司会もやったほうがいい”と言っていたはずでしょう。

 ただ、藤島ジュリー景子社長と滝沢秀明副社長(38)という新体制になり、『紅白』に対する考え方がガラリと変わり、タレントの意向を重視するようになったのでしょう。多様性や自主性を重視するような時代になってきていますから、それが当然の流れとも言えるのですが……」(前出の芸能プロ関係者)

 気になるのは、嵐不在が懸念される今年の『紅白歌合戦』だろう。

 制作会社関係者は話す。

「NHKは当然、今年も嵐ががっつり『紅白』に出てくれて、番組を盛り上げてくれると考えていたはず。コロナで東京五輪が延期になっていなければ、嵐はNHKのスペシャルナビゲーターを務めていたはずで、当然その年の『紅白』でもメインになりうる存在だったわけでもありますしね。

 また、これまでNHKはジャニーズサイドの意向を受け入れてきた過去もあります。たとえば、中山優馬(26)、山田涼介(27)、知念侑李(26)のユニット・NYCは2009年から4年連続で『紅白』に出場していますが、NHKとしてはもっと知名度のあるグループに出てもらいたかったでしょう。

 極めつけは2015年の近藤真彦(56)ですよね。その1年に近藤が目立った活躍をしたわけでもないのに、白組のトリを務めているんです。これまで、“要望”を飲んできたにもかかわらず、嵐には裏切られるような形になって、気持ちいいわけはない。番組上層部は“まさかの事態”に、驚きとともに怒りの感情もあると思いますよ。ライブと『紅白』の時間が重なっている場合、視聴率にも影響が出るでしょうしね。

 一方で、NHKサイドは“ジャニーズ抜きでも『紅白』は成立する”と考えているという話も聞こえてきます。来年以降の『紅白』では“ジャニーズ枠”が減る可能性も浮上しているともいい、また、関ジャニ∞の村上信五(38)を白組司会に起用するという話も今年持ち上がったそうなんですが、結果、大泉洋が抜擢されています。こうしたことは、ジャニー氏の逝去に端を発する、『紅白』とジャニーズの関係の希薄化が大きく起因していると言われています。やはり、ジャニー氏の存在はとにかく大きかったんですよ……」(前同)

 嵐は今年の『紅白歌合戦』にどのような形で絡むのか。出ない、という結末は考えたくないが、はたして――?