渡部建

“地獄の100分会見”から2週間近く─それでもまだおさまる気配のないアンジャッシュ渡部建の復帰騒動。

 今年6月に発覚した“多目的不倫”から半年で、大みそか恒例の大人気特番『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけない大貧民GoToラスベガス24時!』(日本テレビ系)にサプライズ出演すると報じられた渡部。収録もすませていた事実がわかり「謝罪もせずに仕事が先とは!」と非難が殺到。急きょ会見を開くまでに追い込まれたのは、ご存じのとおり。

 渡部に容赦ない質問を浴びせ続けた芸能レポーター陣にも非難は飛び火。マスコミ全体を巻き込んでの大炎上状態になった会見の翌日、渡部の所属事務所社長は、週刊女性にこう語っていた。

渡部の奥さん……佐々木希さんはあれ以来、すごく頑張っているでしょ。渡部はその陰に隠れて“腫れ物”のような状態で、ただ家にいるような感じで。このままでいいわけはないんですよ……」

「やっぱり許せない」

 夫の不貞行為を許しただけでなく、心中穏やかなはずがない中で、慣れないバラエティー番組にも笑顔で出演する妻になんとか報いたい─。そうした焦りの中で、渡部が復帰、そして会見を強行したのは想像に難くない。結果的には大失敗に終わってしまったわけではあるが。

 ただ、その地獄会見のおかげで、世間からは「さすがにかわいそう」といった同情の声もあがっている。となれば「禊はすんだ」という流れになりそうなものだが、どうもそう簡単ではないらしい。

『笑ってはいけない』を収録した日テレは、今回の一件で“知らんぷり”を決め込んで、渡部さんを助けなかった。ハシゴをはずされた格好の渡部さんサイドとは、だいぶギクシャクしているみたいです。渡部さんが日テレでレギュラー出演していた『ヒルナンデス!』を“9月に降板していた”と今になって公表したのもその表れ。長年出演している『行列のできる法律相談所』のレギュラー枠も、このままなくなるでしょうね」(スポーツ紙記者)

 さらに別のところでも、渡部への怒りがこもった火の手が上がりだしている、という。あるTBS関係者は、渡部への憤りを隠さない。

あの会見で、渡部さんと仕事をしてきた人たちみんな“やっぱり許せない”って言っていますからねぇ……

 どういうことか?

そもそも渡部さんが日テレの番組で復帰を計画して、あろうことか収録まですませちゃったこと自体アウトなんです。だって渡部さんはウチで『王様のブランチ』のMCをやっていたわけでしょ。『王様のブランチ』はウチの生放送の看板番組ですから」(同・TBS関係者)

“今は児嶋さんだけで”

 レギュラーとはいえ、大勢の中のイチ出演者だった日本テレビと、人気長寿番組のMCに突然、姿を消されたTBSとでは衝撃の度合いが違うのだろう。

今回の件ではウチがいちばん、割を食っている。それならTBSの番組で復帰するのが業界の筋ですよ。『ブランチ』はこれまでずっと渡部さんを“お休み”扱いにしていました。“いつか戻ってこられるように”と配慮していたから。それなのに……渡部さんたちはウチに事前の相談もなく、日テレの収録に参加した。筋が通っていませんよ」(同・TBS関係者)

 TBSの怒りは本物だった。“渡部、緊急会見へ”という報道が一斉に流れた12月2日、渡部の『王様のブランチ』降板を発表したのだ。

発表後に放送された『ブランチ』では、“降板した”ことすら触れられませんでした。このまま“TBS出禁”かも……」(別のTBS関係者)

 だが、渡部の“不義理”はこれだけではなかった。'04年から続く“アンジャッシュ初の冠番組”チバテレビの『白黒アンジャッシュ』番組制作スタッフもあきれ果てる。

会見では“謝罪行脚した”なんて言っていましたけど、渡部さん本人は1度も謝りに来てないですから。事務所から菓子折りが1個、送られてきただけ(苦笑)

 渡部が“グルメ王”としてブレイクする前から、アンジャッシュを支え育ててきた番組である。それにもかかわらず“恩を仇で返す”ような誠意のなさに、局内では打ち切りも検討されたという。それを踏みとどまらせたのが、渡部の相方・児嶋一哉だった。

「発覚後すぐの収録で、児嶋さんがたったひとりで“申し訳ありません”とスタッフひとりひとりに頭を下げてくれて。“俺が何でもするから、この番組を続けさせてください!”って。スタッフも児嶋さんを支えようという気持ちになって、逆に現場の雰囲気はよくなっています」(同・番組制作スタッフ)

 チバテレビの番組担当者も、週刊女性の問い合わせに語気荒く、こう断言した。

現段階では、渡部さんの出演予定はありません。どこかのタイミングでそういう機会もあるかもしれません。が、復帰されたとしても“今は児嶋さんだけで”ということ

 ほかのレギュラー番組にも問い合わせたが、いずれも「復帰予定はありません」と、判を押したような回答が。

妻・佐々木希の正念場

 まさに四面楚歌、八方塞がりの渡部。これまでの自粛生活と同じように、一家の大黒柱となった佐々木を支える主夫を続けるしかなさそうだ。しかし、佐々木がリードする生活も、決して楽な道ではないよう。

「希さんも、イメージ的には今回の件でそうとうにダメージを受けましたからね。日用品を扱う企業のCMで“渡部さんの件を思い出す”という理由で起用が見送られたことも」(広告代理店関係者)

年明け早々には、人気ドラマシリーズ『バイプレイヤーズ』(テレビ東京系)にも出演するが、

「女優業も正直そこまでの……例えば、同じくモデル出身の米倉涼子さんのようなレベルの演技力、存在感がある女優ではないんで。“幸せ年の差夫婦”というイメージで商売してきたわけですけど、それが使えなくなって、これからが希さんも正念場です」(同・広告代理店関係者)

 となると、こうした状況を打開してくれるのは、番組打ち切りのピンチも陰で救った“あの男”しかいない。

一縷の望みがあるとしたら、やっぱり児嶋さん。相方思いですし、今も解散はいっさい考えていないって」(前出・番組制作スタッフ)

 そういえば“闇営業”問題で活動自粛に追い込まれたロンドンブーツ1号2号・田村亮を救い出したのは、やはり相方の田村淳だった。

「淳さんのように児嶋さんが渡部さんを引っ張り上げない限り、芸能界は実質“引退”状態でしょうね。ロンブーのふたりとは違って、活動自粛後、渡部さんが児嶋さんと実際に会ったのは、たった1回。それでちゃんと向き合う気あるのかな」(同・番組制作会社スタッフ)

 相方にちょっと不義理なんじゃないの─。