直撃取材に応える長井秀和

「間違いない!」

 多くの人は“相手”に対しそう思い、そして信じ、人生の中でもひときわ大きな決断――すなわち結婚をする。しかし、あるフランスの劇作家が言うように、その決断にはネガティブさや皮肉が込められた名言(迷言)が、世界的にもあまりに多い。

《人間は判断力の欠如によって結婚し、忍耐力の欠如によって離婚し、記憶力の欠如によって再婚する》(フランスの劇作家 アルマン・サラクルー)

 一般社会においても、結婚・離婚をくり返す人は少なくない。お笑い芸人の長井秀和の周囲からも、まさにそんな話が聞こえてきた。

 冒頭の「間違いない!」のフレーズで締める漫談で2000年代前半にブレイク。人気が出始める直前に、無名時代から支えてくれていた内縁の妻と結婚している。

「番組のメインMCを務めるなど、人気の絶頂ともいえる2005年に長男が誕生。しかし、2007年にフィリピンでの未成年者へのわいせつ疑惑が発覚し、その後ニューヨークへの語学留学などをはさみ、2008年に離婚しています。原因としては、長井さんのたび重なる女性問題に奥さんが我慢できなくなった形です」(スポーツ紙記者)

 このころからテレビの露出が激減し今に至るが、2016年に『週刊女性』は、後に2人目の妻となる女性との熱愛を報じている。お相手は、当時28歳だったドイツ人女性のヘレンさん。日本で英会話講師をやっているとのことだった。2人を直撃した際、結婚するのかという質問に対し、2人で口を合わせ「No Doubt about it!(間違いない!)」と答えてくれていた。しかし……。

「1年半ほど前から別居を続けていたようなんですが、離婚されたと聞きました」(放送作家)

離婚に間違いはないですが…

 真相を本人に確認すべく、12月中旬の夜、現在、長井がオーナーを務めるという新宿区内の焼肉店で直撃した。

――ヘレンさんとの、今の関係は?
「え〜〜……日本とドイツとで事情が違いまして、日本のほうでは離婚という形になってます。ただ、ドイツのほうでは法律が違うので婚姻関係になっています。ドイツでの手続きをすべて行うのが大変なので、完全な離婚ではないということで、いったんオフィシャルにはしてないということです」

――離婚の時期は?
「今年の6月です。日にちまでは覚えていませんけど。別居したのはもっと前ですね、一昨年くらいかな。引っ越しをしようとしたときに、向こうから“今の仕事場から遠くなるから、引っ越しはしたくない”と言われたんです。そのときもうあんまり仲もよくなかったので、それで別居が始まった感じですね」

――別居という決断をするまで、思い悩まなかった?
婚姻関係が続いている状態で別居とかなってくると、ビザとかね。私は配偶者として身元引き受け人という立場になってきますから、そういう意味ではちょっと難しくなってきますよね。ただ、どうしても夫婦間でこじれたものもあって。そうすると同居しててもまずいし、別居のまま関係を続けていくのもよくないというか」

――離婚の原因となる、“夫婦間でこじれたもの”とは何でしょうか?
「こればっかりは双方のプライベートの問題なんでねぇ……。ただ一応言っときますけど、私が浮気をしたとか、DVとか、お金を浪費したとか、彼女と離れなきゃいけない際立った理由はないです。

 基本的には、性格的なものの不一致というか。彼女は日本にいる間のストレスがあったみたいで、そういうフラストレーションが出ているときに、私はあんまり関わらないようにするタイプなんですね。そうすると女性は“なんで私のことに向き合わないのよ”ってなると思うので……。

 いろいろあると思うんですけどね。いわゆる公序良俗に反するとか、なにか非がある不貞行為を働いたとかではないですよ。ドイツでは婚姻関係にあるから、どうしてもオフィシャルにできなかったってだけで、気持ち的には完全に離婚だし」

今は独居老人みたいな生活

――ヘレンさんは現在、国内に?
「ちょっとわからないですね。やっぱり離婚したってのもあるから、下手に彼女のプライベートを探るのは、ストーカーというかね。人によっては“付きまとい”のように思われても困るっていうのもありまして」

――現在、交際中の相手は?
「仲のいい人とかはいますけど、お付き合いしている人はいません。自分も今50歳で、もう別に独りでいいんじゃないのって感じもあります。いいオジサンですから(笑)。ある意味、独居老人みたいなもので。飲食店とかやってるからいろんな人と出会うことはあるけど、そこでなにか結婚とかは……私もう2回結婚して2回離婚してますから、もういいんじゃないの? っていうのが正直あるんですよね、気持ち的にはね」

――今は、事業で忙しい日々?
「まあ、そんなに忙しくないですけどね(笑)。一応コロナというのもあって、そこまでね」

――焼肉店の調子は?
「ありがたいことに給付金とか持続金とかそういったものがあるからね。それでなんとかやっているという感じですよね」

子どもとは会っていない

――今後の活動は?
「今やっている結婚式披露宴の司会の事務所、音楽事務所、英語を使ったビジネス、どれもコロナで人を集められないので、ちょっとそういうところは(影響が)大きいですね。焼肉屋は換気が非常にいいし消毒もしっかりやっているんですけど」

2020年12月、新宿にある長井秀和がオーナーを務める焼肉店で直撃

――最初の奥さんとの子どもとは会っている?
最近は会ってないですね。2回目の結婚をしたときに、やっぱりその……一応私も再婚したということで、そのタイミングで頻度は減りましたね。子どももある程度大きくなってきていたので、子どもの手前もありまして。最初の嫁が子どもに、いつか私は戻ってくるというようなことを言っていたらしいのですが。

 ただ再婚するとなると、それも極めて難しいじゃないですか。なので、それはやっぱり言いましたね。そのタイミングから会ってないなという感じです」

 ひと通りの質問に答えた長井は、最後に店の前での写真撮影に快く応じ、ポーズを決める余裕も見せた。

「そういう感じでドイツとの事情もあったので、事務所にもちゃんとは言ってないんですけど。まあ、好きなように、よろしくお願いします」

 離婚はやはり“間違い”なかった。

《人間は判断力の欠如によって結婚し、忍耐力の欠如によって離婚し、記憶力の欠如によって再婚する》

 3度目は果たして……