(左から)新垣結衣、星野源

 1月2日にTBS系で放送された『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!!』。平均視聴率は15.5%を記録し、Twitterのトレンドでも《逃げ恥》が世界1位になった。

「'16年10月から放送されて大ヒットした連続ドラマの後日談を描いた続編でした。原作は人気マンガで、主演は新垣結衣さん(32)、その相手役を星野源さん(39)が演じ、“仕事”として契約結婚したふたりが徐々に恋愛感情を抱いていくというストーリー。連ドラのエンディングでキャストが踊るコミカルなダンスも話題になり、マネをしてSNSにアップする人が続出しました」(テレビ誌ライター)

 '20年5月から6月にかけても、未公開シーンを新たに加えて再放送。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下で多くの人が在宅していたこともあり、再び話題を呼んだ。

連ドラでは派遣切りやLGBTQなどのテーマを取り上げたことも注目されましたが、今回のスペシャルでも、産休や育休の取りづらさや選択的夫婦別姓などの社会課題が盛り込まれていました」(同前)

 その中でも、夫婦で家事を分業する姿は、特に視聴者の印象に残ったようだ。

「星野さん演じる津崎平匡(つざきひらまさ)は、前作では料理をしなかったのですが、今回は電気圧力鍋を使いこなしていました。新垣さん演じる妻にビーフシチューを振る舞ったり、自分の両親に味噌汁を作って喜ばせる場面も。電気圧力鍋の便利さを力説していたため、ネット上で“それ、欲しい!”という声が相次ぎました」(同前)

 ドラマの中で使用されたのは『シロカ』という家電メーカーの電気圧力鍋。

「ドラマの放送後から電気圧力鍋を買い求めるお客さまは増えていますよ。『シロカ』製品は、他社製品と同様の機能性は保ちつつ、価格は3分の1程度なのでオススメです」(家電量販店店員)

 一方、比較サイト『価格.com』を見てみると、『シロカ』の電気圧力鍋の平均販売価格は、放送の翌日から右肩上がりに。サイトを運営する『株式会社カカクコム』執行役員の鎌田剛さんはこう説明する。

価格が上昇する要因は、“供給側の何かしらの理由で製品が品薄になること”と“需要側の人気の高まりによって製品が品薄になること”の2つがあります。今回は、圧力鍋カテゴリの他製品ではアクセス数や価格に特段の変化はなく、『シロカ』社製品のみ変化があったため、ドラマで人気が高まったと見てよいと思います

 ただ、原作ファンにとっては“違和感”があるそうで……。

マンガで描かれていたのは、『シロカ』ではなく、『シャープ』の『ホットクック』という電気圧力鍋でした。ドラマではどうして他社の製品に変更したんでしょうかね?」(ファンの女性)

 たしかに、シャープの公式SNSでも、マンガの単行本発売に合わせて《最新刊を読むと、だれもが必ずホットクックが欲しくなります》という宣伝をしていた。しかし、続編ドラマの放送クレジットを確認しても『シロカ』の文字は見当たらない。

 そこで『シロカ』の広報に聞いてみると、意外な回答が。

ドラマの中で弊社製品をご使用いただくという事前のご連絡はなく、存じ上げませんでした。今回、使っていただけたのは幸運なことだと思います。放送後、売上とホームページへのアクセス数がいずれも5倍ほど増加しました。ありがたいことに、お客さまからのお問い合わせも多数いただいております

 “逃げ恥フィーバー”は商品の爆売れにも役に立つ?