台湾でのみ発売された福原愛のエッセイ

2連泊したのですが、福原さんは公式コメントとして“同じ部屋には泊まっていない”との言い分を発表しています。一部報道では夫の江さんからの帰国要請にも応じない姿勢だと伝えています。今年に入って離婚届に判を押していたという福原さんですから、別れる意志は固いものかと思われます」(週刊誌記者)

 今も世間を揺るがせている福原愛の不倫疑惑報道。

 2月に旧知の男性と横浜中華街でデート、そしてお泊まりした様子が『女性セブン』に報じられている。それと同日に発売された『週刊文春』では2016年に結婚した台湾人プロ卓球選手・江宏傑(ジャン・ホンジェ)および、彼の家族による執拗なモラハラが“福原が離婚を決めた理由”と報じている。現在、台湾には福原の実母やふたりの子どもが住んでいることも含め、話は複雑化の一途を辿っている。

夫が激怒した“フォトエッセイ”

 一方、夫の江は離婚する意思などさらさらないようで、不倫報道後の3月4日に新たにコメントを出した。内容を要約すると、

《私の愛情は、出会った日から今まで、いっさい変わっていません。結婚して5年、とてもかわいい男の子と女の子がいます。家族のサポートに本当に感謝しています。愛が台湾にいない間、母親の協力で2人の子供たちの世話をしています》

 といったもの。そして、今回の報道については「誤ったゴシップ」と断言。「これで、お互いの気持ちが消えるようなことはありません」と決意を新たにし、SNSには子どもと一緒に福原の誕生日を祝う様子も公開している。

 離婚したい妻とその気はさらさらない夫……。今後の泥沼展開を感じさせる流れだが、このようなゴタゴタが公となる直前の2月。福原はフォトエッセイ『不管怎樣的哭法,我都準備好了(どんな泣き方だって、私は準備ができている)』を台湾限定で発売している。

このフォトエッセイの撮影が行われたのが’19年なのですが、同書のカメラマンを務めた篠山紀信さんと福原さんは親子のような関係。撮影を終え、ハグするふたりの写真をオフショットとして彼女が持ち帰ったところ、それを見た江さんは嫉妬に狂い“じゃあ僕も浮気するよ!”と激怒したそうですよ」(同前)

そのエッセイは、まるで“予言書”

 そんな夫婦にとって“いわくつき”の写真集なわけだが、現地での夫婦の人気もあってか売れ行きは好調だという。内容は本人が過去・現在・未来について綴り、読者を勇気づけるような文章もふんだんに盛り込まれたもの。

 しかし、中身について台湾在住のライターに話を聞くと、「今思えば、エッセイには現状になることを予言しているかのようなことも書かれており、かなり意味深です……」とのこと。

 現在、中国語でしか発表されていないそのエッセイの中身を紐解いてみることにした──(以下、エッセイの引用については前出のライターが翻訳したもの)。

 不倫疑惑の直前に『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した福原は、「子どもが幼稚園に入るタイミングなので」と、夫を台湾に残し日本に拠点を移すことを示唆し、“別居”を匂わせていた。エッセイにもそれを感じさせる文章が。

台湾でのみ発売された福原愛のエッセイ

子供たちの中国語が大きく進歩しているのを見て「日本語は? 私も彼女に日本語を教えたい」という思いを抑えきれなかった。子供が生まれる前から、理由はわからないけど、子供たちには日本語を教えたいと思っていた。

 一種の故郷への思いでしょうか。日本語は私の母国語です。なので現在、家では私が日本語担当し、江が中国語担当。ふたりともたまたま家を留守にして、江の家族が面倒をみているときは、当然、中国語で喋ります。私はすでに子供が学校にいくときのことに頭を悩ませていて、江と日本の学校に入れようかどうか話し合うこともあります

 そんな夫との関係でいえば、日本でも大いに話題になった一件が。

 2018年に中国で配信された有名人夫婦に密着するリアリティ番組『幸福三重奏』で「毎日100回キスしたい」という夫の希望のもと、何度もキスするラブラブ夫婦ぶりをみせつけていた。しかし、エッセイではラブラブな“表向きの姿”だけでは察することのできない内情を綴っている。

実際、私と江の幸せはみなさんが思うような「甘い」ものじゃないです。さらに“相手のことならなんでも最高!”というほうどのものでもない。これとは反対に、江は私には(思っていることを)そのまま話しますし、私を多くの方々が思い描く「福原愛」としては扱っていません

 そして、福原に近い人間が夫の数々のモラハラぶりを『文春』に証言しているが、それを知ったうえで読むと、決して微笑ましいとは思えなくなるようなエピソードも……。

私が太っていたら、彼は絶対に「痩せてる」とは言わない。また、着ている服がヘンなら、絶対に「美しい」とは言わない(ハートが強い!)。仮に私のマネージャーなら、妻や女友達に「この服どう?」と聞かれたら、無条件で「いいね。それ以外なにがある?」と答えますが、私の夫はそうじゃない。「君がダサい格好をなぜ他人に見せなきゃいけないの?」って、本当に思ってることを私に提案してくるんですね。それはつまり、私が外に出かける様子が美しくあることを望んでいるんです

“私人”としての福原愛

 そして話題になっている、家族からのモラハラについて。義母に「あなたが来て家は潤ったわ。あなたは、我が家の金を生む鶏よ」と言われ、ショックを隠しきれなかったという彼女だが、現在も台湾では家電CMで仲睦まじい夫婦の様子が放送されている。契約金も莫大なものだろう。

 それについても彼女は心情を吐露している。自分がテレビに映ったときはすぐ消し、新聞や雑誌にでたときは決してそれをみないようにしているという。

テレビのあの人は「福原愛」。でも仕事以外の私も「福原愛」なのです。私はどこにでもいる普通の人。(中略)ある人は、この線引きに冷たいと感じるかもしれませんが、私だって自分を二重人格にしたいわけではないのです。 

 ただ、あるていどのレベルで「隠れ蓑」がほしいからであって、そうすることで実生活に影響を与えずにすみます。もし、仕事と生活のあいだに境界線がなければ、自分は動物園のなかにいるパンダになりさがり、常に観客に見られっぱなし。家に帰っても切り替えることができなくなるんです

 そして、もし“公人の私”しかいなければ、《いつも他人の評価を気にしてしまうし、どこに行っても、隠し撮りされるのではないかと怖くなります》とも綴っている。

 私生活を守ろうと必死だった福原だが、それとは裏腹に義姉が彼女のパジャマ姿などプライベートな一面をたびたびSNSにアップ。福原を“踏み台”にするようなかたちで一躍人気者になり、芸能界デビューも果たした。

 台湾での生活に耐えきれなくなり、逃げ込んだ先の日本で夫以外の男性とのデートを“隠し撮り”されたわけだが、その“隠れ蓑”ははたして「あるていどのレベル」にあったのだろうか……。

 エッセイの巻頭には夫・江による“推薦文”が掲載されている。そこには福原愛という女性を形容した五文字が。──『真実的假掰』。

 言うなれば「本物のぶりっ子」の意だそうだ。