(左から)久慈暁子アナ、綾瀬はるか、のん、石川さゆり

 3月25日にスタートが予定されている聖火リレー。しかし、森喜朗前会長の女性蔑視発言や1年延期によるスケジュールの都合などを理由に、辞退者が続出中。改めて聖火ランナーのメンバーを見ると、地元出身ではないのになぜそこを走るの?と思う人もチラホラ……。そこで聖火ランナーの疑問について調査してみました!

出身地でなくても走るの?

 自分の出身地とは別の都道府県を走る有名人ランナーも少なくない。多くはドラマや映画のロケ地だった縁で観光大使を務めていたり、家族が出身地だったり……と納得できる選考理由が紹介されているものなのだが……。

熊本県出身の石川さゆりさんが東京・世田谷区を走る理由と、香川照之さんが福島を走る理由がどこを調べても載っていなくて……」(ネットニュース編集者)

 週刊女性も報道や公式サイトをくまなくチェックしたものの理由を紹介している記事は見つけられず。特に東京出身で東京在住の有名人は数えきれないほどいるだけに、石川以外にも適任者は見つかりそうだが……。そこで、東京2020聖火リレーメディア事務局に問い合わせてみた。

聖火ランナー選出においては、聖火ランナー選定の基本的な考え方にのっとっておりますので、お問い合わせいただきましたおふたりに関しましても同様の考え方にのっとって選出されています

 気になる選出方法の基本的な考えはというと、

対象:すべての人々。国籍、障がいの有無、性別、年齢のバランスに配慮しながら、幅広い分野から選定し、開かれたリレーとする。地域で活動している人を中心に選定

《さまざまな人々との違いを認めあいながら、新たなものに取り組んでいる人》

《ランナーとして走ることで、地域の一体感を高めあうことができる人》

 と記されていた。“地域で活動している人を中心に選定”と書かれているだけに、2人の東京と福島との明確な関わりを教えてもらえるかと思いきや、その点に関しては最後までわからず……。

 とりあえず、全国民に出身地ではない都道府県で聖火ランナーを務める資格があるようだ。

 そのことがわかっただけでも調べたかいはあった?

山形県と香川県は
有名人ランナーがいない?

「タレントさんが来ると密になるから、田んぼで走るしかないね」という東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗前会長の発言が話題になるなど、有名人ランナーを目的に見物客が集まってしまうことが懸念されている。そんな中、山形県と香川県には全国的に知られている有名人ランナーが不在。山形出身者にはウド鈴木がいるし、相方・天野ひろゆきは愛知代表として選出されている。香川にも“うどん県知事”要潤といった有名人が。新型コロナが拡大前に決定したはずなのに、なぜ!?

幅広い層に走ってもらえるよう一般の方から募集しました」(香川県交流推進部交流推進課)

 山形県ではオリンピックに出場したフェンシングの池田めぐみさんが選ばれているが、

特に有名人の方に走っていただこうという観点では選んでおりません。ゆかりのある人であれば県内在住者に限らないため、県外から参加される方もいます」(山形県観光文化スポーツ部)

 山形県と香川県は感染対策の心配はいらない?

岐阜県はちょっと無理やり?

 有名人が走らない県がある一方、人口のわりに有名人ランナーが多く走るのが岐阜県。しかもランナー7人のうち、出身者ではない人が4人も!

 岐阜出身のスターだって、探せばたくさんいそうなものだけど─。

大ブームとなった『鬼滅の刃』の主題歌を歌うLiSAさんも岐阜出身。テレビ版の主題歌『紅蓮華』が発売されたのが聖火ランナーが決定する5か月前なので、アニメ事情に詳しい担当者がいれば、選ばれていてもおかしくはなかったのですが……。

 人気プロレスラーの棚橋弘至さんも出身者の1人ですが、ひざの状態が悪く長距離を走るのが困難だと思うので、辞退した可能性は高いです。岐阜県としても悔しいでしょうね」(スポーツ紙記者)

 ほかにも同県出身で女子マラソン金メダリストの高橋尚子や中学、高校と陸上部だった綾野剛など、聖火ランナーに適任だと思われる人物が多くいるのに、なぜ選ばれていないのか?

微妙な理由で選出された人も。山本耕史さんは大河ドラマ『真田丸』で演じた石田三成が岐阜にゆかりのある人物のため。紺野美沙子さんは岐阜県図書館名誉館長。竹下景子さんが日本大正村というテーマパークの村長を務めている縁で選ばれています」(同・スポーツ紙記者)

 極めつきは“出身地の足立区と(岐阜県)大垣市が奥の細道の出発点と結びの地の1つという縁”と少し強引すぎる理由で、東京都足立区出身のANZEN漫才・みやぞんが選出されている。

岐阜にあまりゆかりがないのでは? という意見もたくさんいただきましたが、推薦した大垣市の意向を尊重しました。出身者に限らず、ゆかりのある人物から選ばせていただいています」(清流の国推進部地域スポーツ課)

 とのことだがSNSでは、

《嫌いじゃないんだけど、理由を見ても納得できない》

 といった声も。県民じゃなくても納得できない!?

久慈アナが選出!
アナウンサーはOK?

 誰もが知る有名人がリストに並ぶ中、岩手には現役フジテレビアナウンサーの久慈暁子の名前が。同県の出身者とはいえ会社員のアナウンサーが選ばれるのは異例では?

岩手県ではゆかりのある有名人候補を何人か挙げてもらい、その中の1人に久慈アナがいらっしゃいました。また久慈アナがランナーとして走る野田村には親戚がいらっしゃることからも適任だと判断しました」(岩手県観光文化スポーツ部)

 過去にアナウンサーが聖火ランナーを務めた例があるのか週刊女性が調べたところ、'08年に北京五輪の聖火リレーが行われた長野市の聖火ランナーをNHKの一橋忠之アナが担当していた。

 '04年のアテネ五輪の際に行われた5大陸をつなぐ聖火リレーでは、テレビ朝日の武内絵美アナ、当時日本テレビのアナウンサーだった西尾由佳理も走っていたことが判明。局アナが選出されるのは、特に珍しいことではないようだ。リレー当日は、クジパンが走っている様子をフジテレビ系列以外の局で報じられるのか気になるところ。

「コカ・コーラ」とゆかりのある枠

 新型コロナの感染拡大で1年延期されたことで、スケジュールなどを理由に辞退者が増える中、綾瀬はるか菅田将暉南明奈など走行日やルートがいまなお発表されない有名人ランナーも。彼女たちが選ばれた理由とは?

東京2020オリンピック聖火リレーのプレゼンティングパートナーを日本コカ・コーラが務めており、ブランド代表として選出された方々です」(広告代理店関係者)

 ほかにも志尊淳や元AKB48の高橋みなみ、紅白歌合戦に4年連続で出場したコーラスグループのLittleGlee Monster(通称・リトグリ)かれんが選ばれている。

「綾瀬さんや菅田さんはコカ・コーラのCMに出演されていますし、リトグリもCMソングを担当していましたから納得です。

 南さんは“コーラしか飲まない”と公言。志尊さんも“8年間、毎日コーラを2リットル飲んでいる”と番組で明かしています。高橋さんも2人ほどではないですがコーラ好きとして知られ、同ブランドのPRイベントに出演したことがある縁で選出されたようですね。

 走り終わったあとにはきっとスポーツドリンクではなく、コーラを飲むんでしょうね(笑)」(テレビ誌編集者)

 スポンサーとしてはスケジュールを理由に辞退する人が出ないことを願うばかり?