中学時代は軟式テニス部だった赤堀容疑者

「あの女は本当に死刑になってほしい! 貸した金を踏み倒されて、本当に大変です」    

 そう本誌に怒りをぶつけるのは、福岡県篠栗(ささぐり)町の5歳児餓死事件で逮捕された赤堀恵美子容疑者(48)の出身地・大川市に住むAさん。

 赤堀容疑者は、“ママ友”の碇(いかり)利恵容疑者(39)を洗脳のような状態にして、一家を支配。

 碇容疑者の三男・翔士郎(しょうじろう)ちゃん(享年5)を餓死させたばかりではなく、合計で1200万円の金をだまし取ったとも言われている。

赤堀は、碇の車を売らせフリマアプリでも金を工面させ、生活保護のほかに架空の裁判費用や、翔士郎ちゃんの葬儀代も詐取(さしゅ)していたようです」(地元メディア記者)

 大川市の元実家周辺でも、赤堀容疑者や家族に20万~30万の金を貸したが返してもらっていないという証言が多数。本誌でもすでに報じたが、困窮から覚せい剤の売人になろうとしたこともあったようだ。

 冒頭のAさんは、赤堀容疑者から300万円以上の金が返済されていないと、公正証書を握りしめながら憤る。

恵美子一家とは近所の付き合いで、彼女の母方の祖父母時代から、“うちは見張られていてる”“盗聴器が仕掛けられているから、はずすのに金がかかる”という妙な理由で何度も借金を申し込んできた

 返していた時期もあったが、15年ほど前から滞るように。

「恵美子の両親は近所の従業員30人ほどの木工所で20年働いていた。父親は工場長までしよった。

 ところが、その工場が突然、倒産。働き口がなくなって、両親は新聞配達の稼ぎだけになって、次第に生活に困るようになった。さらに、恵美子が結婚したので、結婚式にも金がかかった」(工場の元従業員)

 2008(平成20)年に公証役場で作成された証書には、赤堀容疑者が債務者となり、

《平成18年5月から平成19年6月までの間に8回にわたり借り受けた金銭の合計340万5000円》

 との記載がある。

 赤堀容疑者の名字は前夫のもので、住所も大分県日田(ひた)市で、前の夫と離婚する前の時期だったと思われる。連帯保証人は前夫のほかに、佐賀県鳥栖(とす)市で暮らしていた兄妹が名を連ねている。

Aさん提供の公正証書。債権者がAさんで、債務者が赤堀容疑者。連帯保証人は、容疑者の当時の夫や鳥栖市に住んでいた容疑者の兄妹らの名前が続く(容疑者の当時の名字などは修正)

 しかし、Aさんには3万円を10回、計30万円程度しか返済されなかったという。

電話で請求すると、“弁護士が入る(介入する)けん”が常套(じょうとう)句で逃げるとですよ。だから、当時、恵美子が住んでいた日田に何度も車を飛ばしたことか……。恵美子の父親から借金のカタに年金キャッシュカードを渡されたけど、まったく使えないカードだった……」(Aさん)

 公正証書には、

《年利率5パーセント》《期限後又は期限の利益を失ったときは、以後完済に至るまで年21・9パーセント》

 と利子についても定められているので、現在では容疑者の債務はかなり膨れ上がっていることに……。

 しかし、なぜそんな女に何度も金を貸したのかーー。

盗聴器が仕掛けられたとか、ケガをしたとか何回も言われ続けると、本当にそうなのかと……

 そう肩を落とすAさんも、一種のマインドコントロールにかけられていたのかもしれない。

警察は赤堀の金銭トラブルの線も捜査していて、昨年の夏ごろから関係者から聴取していたようです」(前出・記者)

 赤堀容疑者の周辺には、さらなる“被害者”がいるかもしれない。