深田恭子(2021年4月)

「もしかしたら取材が来るんじゃないかと思ってたけど、本当に来てびっくりだよ!!」

 想像以上に明るい声で話すのは、深田恭子の実父だ。

 5月26日、『適応障害』の診断を受けたとして、深田の休養を所属事務所が発表した。

「昨春ごろから体調を崩しがちで、今は新作映画の撮影中でしたが、ドクターストップがかかったとか。コロナで撮影スケジュールが過密になったことも、一因となったみたいです」(スポーツ紙記者)

 14歳でデビューしてから20年以上、芸能界の第一線をずっと走り続けてきた深田。1998年のドラマ『神様、もう少しだけ』(フジテレビ系)でブレイクし、2004年の映画『下妻物語』では、日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。今年10月には劇場版『ルパンの娘』の公開を控えていたが、まさかの休養……。

 主演を務める予定だった7月期のドラマも降板に。

「ドラマは女社長役の深田さんが、年下のダメ男を成長させるストーリー。放送時期が迫っているため、テレビ局は代役探しにバタバタでしたが、比嘉愛未さんに決定しました」(テレビ局関係者)

 ドラマの撮影も無事スタートできそうだけど、そもそも深田が患う『適応障害』とは、どんな病気なのか。

 精神科医の片田珠美さんは、

「何かしらのストレスが原因で、心身に不調をきたす精神疾患のひとつです。頭痛、めまい、吐き気、不眠など、さまざまな症状があらわれます」

適応障害になりやすい5つの性格

 片田さんによれば『適応障害』になりやすい人は次の5つの性格的特徴があるという。

1.他人の評価を気にする
2.環境の変化に適応しにくい
3.弱音を吐けない
4.過剰に頑張ってしまう
5.逃げることができない

 過去の雑誌インタビューで深田は、自身の性格についてこう語っていた。

《物事を途中で投げ出したことがないんです。というよりは、投げ出せなくって。例えば子どもの頃習い事を始めるじゃないですか。やり始めてみると、練習が大変だったり、思っていたのと違っていたり、ということもありますよね。でも「やめたい」と口にできなかった

 責任感が強く、何事も一生懸命な深田。

「芸能界は人気という目に見えないものを得るために、しのぎを削る世界です。年齢とともに消えていく人も多いなか、周囲の期待に応えようと、頑張りすぎてしまったんでしょうね。お休みすればほかの人に仕事を奪われるかもしれません。その恐怖から“逃げる”選択ができなかった。病気と診断され、周囲から“休もう”と言われてやっと、休むことができたのだと思います」(片田さん)

 現在の病状はどうなのか。深田の実家を訪ねると、ドアを開けた父親が冒頭のように語ったのだ。そして、

「親だからある程度の事情はわかっていますけど、お話しはできないんです」

 と口ごもる。深田が出演していたドラマに話が及ぶと、

「そりゃあ見てましたよ!」

 と、笑みがこぼれた。実父の朗らかな表情から、深田の“本当の病状”が読みとれた。