卑劣なウソで女性を騙し性行為に及んでいた清成容疑者(知人提供)

「未成年の女の子とのセックス動画を見せびらかして自慢していましたね。あたかも自分が、芸能界の大御所かのように振る舞っていました……」

 容疑者を知る音楽業界関係者が手口を明かす──。

自称・音楽プロデューサーの本当の顔

 準強制性交、わいせつ目的誘拐の疑いで5月18日、池袋署に逮捕された自称・芸能プロデューサーの清成啓貴(きよなり・ひろき)容疑者(27)。

 芸能界を志望する女性に枕営業を強要していた。

「容疑者はSNSで『音楽活動に興味がある人募集』と書き込み、連絡してきた女性に今年2月、都内で面接をした。

 そこで、“デビューするためには枕営業しないといけない。俺を接待したら仕事をやる”と騙してホテルに連れ込み、暴行した」(テレビ局記者)

 その後、容疑者と連絡が取れなくなった女性は不審に思い、警察に通報。容疑者はほかにも複数の女性とSNSでやりとりしていた。

 埼玉県出身の容疑者。

「高校では吹奏楽部に所属していた。その後、東洋大学在学中にはアマチュアの音楽ユニットを組み、ネットで音楽配信もしていましたが、全然売れていなかった。

 彼は自分を某大手製薬会社の御曹司だとネットで公言していますが、本当は、父親はその製薬会社の子会社の役員。それでもかなり裕福な家庭みたいです」(友人)

 卒業後は運送会社に就職したが、すぐに辞めて派遣会社に登録し、倉庫の作業員として働いた。その傍らで、過去の音楽活動での経験を活かし、“プロデューサー活動”を開始する。

 容疑者のSNSには「俺のバックには芸能界のトップやヤクザ、政治家、皇族数名がついている」などと痛々しいアピールが投稿されている。

 活動はかなりいかがわしい内容だったようだ。

「本人のホームページには事務所の住所や電話番号が記されておらず、実態が不明です。

 さらには自身で作詞・作曲した楽曲を『世界111か国配信リリース』と誇大宣伝していた」(芸能プロ関係者)

「性行為では絶対に避妊をしない」と自慢

 まるでハリボテのような活動実績だが、どのようにして女性を騙していたのか。冒頭の音楽業界関係者によると、

「彼の手口は、自分が芸能人やアイドルと写っている写真を見せて女性を信じ込ませるというものでした。

 写真はお金を払えば誰でも参加できる芸能人のパーティーや、アイドルの握手会で撮影したものばかり」

地下アイドルと記念撮影(本人フェイスブックより)

 ターゲットのほとんどが、右も左もわからない未成年の少女。巧みにウソをついて信じ込ませていたようだ。

「“芸能界で上に行くにはお金を積むこと。お金がないなら、女性は枕営業、男性は知り合いの女性を偉い人に紹介して寝させるしかない”と話していましたね。

 “今までにタレント志望の女の子を何人も抱いた”“未成年の子が枕営業中、泣きながら頑張りますと言っていて興奮した”と自慢げに語り、スマホ内にある彼女たちの裸の写真を見せられて気持ち悪かった」(同・音楽業界関係者)

 真剣に夢を追う女性の尊厳を踏みにじる行為だが、泣く泣く身体を張った女性たちの望みが叶うことはなかった。

 容疑者と性的関係をもってしまった女性の中には、さらなる悲劇を被った人も……。

「数年前、未成年のタレント志望の子と性交し、妊娠・堕胎させていましたね。

 性行為では絶対に避妊をしないといつも自慢していた。

 高校時代にも、部活の先輩を中絶させたと武勇伝のように話していた」(前出・友人)

 しかしいずれも、金持ちの父親が示談金を支払うことで解決していたという。

 鬼畜にも劣るクズっぷりだが、逮捕されたのは今回が初めてではなかった……。

「容疑者は2020年3月にも、今回と同じ手口で逮捕されています。被害者は2人いて、いずれも18歳未満でした」(前出・テレビ局記者)

SNSに《全く反省なんかしてないよーだ》

 当時、容疑者の刑事裁判を傍聴していた裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火さんに聞くと、

「裁判では“被害者の少女とは交際していた”としつこく言い訳をしていました。そもそも、プロデュースする側がタレントに、それも未成年だと知りながら手を出すなんておかしな話ですが」

 当時、彼が書いた傍聴記事によると、

《被害女性とは交際していた。性行為の動画を撮影し、友人にLINEで共有していた》

《共有したのは、こんなに可愛い子と付き合っていると自慢したかったから》(一部抜粋)

 などと陳述していたという。

 しかし前出の友人によると、

「付き合っていたのはウソ。本人は交際しているふうに振る舞っていたけど、実際に会うと少女は足を震わせて、明らかに上下関係で成り立っている間柄だった」

 ところが、これほど卑劣な犯行に及んでいたにもかかわらず、判決では執行猶予がついた。少女が示談に応じたこと、父親の監督が期待できることなどが酌量の余地ありと判断された。

 裁判では「もう母親と妹以外の女性とは接しない」「プロデュースもやめる」と話していたが、実際はまったく反省していなかったことに。

 昨年の裁判後、本人のSNSには《逮捕されたけど全く反省なんかしてないよーだ。法廷では“もうしません、反省してます”って言っといたけど、そんな訳ないじゃん。もうやり始めてるし》という文章が記されている。

「昨年の逮捕時も、今回の逮捕時も送検時に泣いていましたが、反省ではなく単純に刑務所に行くのが怖かっただけでしょう」(前出・友人)

 悪びれる様子がないのは、どういうことなのか。実家の父親を直撃したが、

「すみません。失礼します」

 とだけ言って取材拒否。

 今度の裁判は、父親の示談金でも乗り切ることはできないだろう……。