女性で史上初の「究極のサマディ(悟り)」に達したインド政府公認のシッダーマスター=ヒマラヤ大聖者、ヨグマタ相川圭子さん。ヒマラヤ秘境での厳しい修行を越え、究極の真理を悟ったヨグマタ=宇宙の母さんに、読者の悩みを相談。辛酸なめ子さんが感性あふれるイラストとともに、解決へとみちびきます。

※今週のお悩み

 親友が不倫をしています。相手はカッコよく、落ち着いていて、大人な感じ。親友は「奥さんが悪妻で」と言いますが、それは不倫男の常套句(じょうとうく)にしか聞こえません。私たち、もう若くはないし、不毛な恋に費やす時間はない!と思うのですが、その話になるたびに親友とケンカになってしまいます。彼女には幸せになってほしいと心から思うのですが、どう接していけばいいでしょうか。
(30歳・商社勤務/東京都)

画/辛酸なめ子

あなたが愛の人になってお手本に

 大切な友達の不倫、心配するあなたの優しい心が届くといいのですが、恋愛問題は正論で言っても伝わらないもの。
 
 世間では「既婚者のほうが別れたいときに別れられるからいい」という人や、「まだ結婚はしたくない、でも恋愛はしたい」という女性が、お金に余裕のある男性と不倫に走ると聞いたことがあります。みんな、何かの不足を満たそうと、夢中になる対象を見つけようとするのですね。

 お友達の場合の恋愛が、本気であっても遊びであってもそれは心の執着であり、つかの間のもの。お友達はお相手の奥さんを非難しているようですから、本気度が高いのかもしれません。だから、あなたは彼女を心配して、説教っぽいアドバイスをするのですね。

 お友達は自分でもうすうす感じているので、人から言われるとイヤ!となるのでしょう。そして、ケンカになるのだと思います。お友達は相手を信じたいのです。そこにはまっていると、何も見えず、聞く耳を持たないのです。

 私は、サマディ(悟り)からの知恵を伝えます。それは内側の満ちた存在、本質につながることです。そうすれば、心と身体を正しく使って生きることができるのです。
 
 誰しも内側に寂しさや不足があり、それを満たそうと、人や物に過剰に依存して満足を得る、その繰り返しです。よく言われる恋愛依存症も、身体や感覚の執着であり、表面的なつかの間の満足を求めているのです。
 
 あなたはお友達の生き方を案じて悩んでいますね。もちろん本人が気づかないと変わりませんが、あなたが本質的な生き方をすることで、彼女が変わるきっかけになるのです。あなたができることは、周りの人を傷つけず誠実に接し、常に人の幸せを願うこと。すべてを学びとして嫌なことにも感謝することです。
 
 あなたは周りに愛を送ります。あなたの慈愛でお友達の何かが変わり始めるでしょう。いまは静かに見守って、そのうちに彼女が不毛の愛であると心から気づき始めたときが、あなたの出番です。
不倫相手との関係を失うことはお友達にとって大きな寂しさや不安を伴うこと。そのとき勇気を与えるのがあなたの本当の愛です。これが、お友達を幸せにする方法なのです。

ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔

ヨグマタ相川圭子さん……究極のサマディに達して下界で活躍する世界にたった2人しかいないヒマラヤ大聖者。「女性史上初」5千年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者。国連本部で主賓としてスピーチ。日本、インド、ヨーロッパ、アメリカで活躍。日本に道場を持ち、ディクシャという瞑想秘宝伝授と悟りの合宿を行う。全国で指導を展開。人生を変える本質的な生き方をガイド。『心と体をととのえて、もっと楽に生きる』(中央公論新社)など著書累計90万部。TBSラジオ・インターFM897、BSテレビに好評レギュラー出演中。
公式サイトhttps://www.science.ne.jp/

辛酸なめ子……東京都生まれ。女子学院中学校・高等学校を経て、武蔵野美術大学短大卒。漫画家・コラムニストとして活躍。『渡る世間は罠だらけ』など著書多数。Twitter:godblessnameko

〈構成/池野佐知子〉