女性で史上初の「究極のサマディ(悟り)」に達したインド政府公認のシッダーマスター=ヒマラヤ大聖者、ヨグマタ相川圭子さん。ヒマラヤ秘教の厳しい修行を越え、究極の真理を悟ったヨグマタ=宇宙の母さんに、読者の悩みを相談。辛酸なめ子さんが感性あふれるイラストとともに、解決へとみちびきます。

※今週のお悩み

 子どもはなく夫と2人の生活です。結婚後も私は仕事を続けてきましたが、先日、子ども代わりに飼っていた猫が13歳で死んでしまいました。その喪失感が半端なく、2人だけだと毎日、静か。「新しい猫を飼おうか」と私が提案したら、「そんな冷たいことを言うとは思ってもみなかった」とケンカになってしまいました。初めてのペットロスとどう向き合えばいいでしょうか。(45歳・化粧品販売/千葉県)

画/辛酸なめ子

命あるものは必ず死を迎えます

 子どものように可愛がっていた猫を亡くされて、どんなに悲しいことでしょう。あなたもご主人もおつらいですね。

 生きている以上、必ず死は訪れます。命あるものは死んでいく、それが生まれたときから決まっている真理です。

 セルフィッシュな欲望で、自分が癒されたいとペットを飼って、あなたがたは(猫から)安らぎをもらっていたと思います。だからこそ、たくさんの愛を猫に与えていたでしょう。その愛に猫が応えてくれたことに心から感謝してください。

 心はどうしても何かに執着してしまいます。あなたがたご夫妻の場合は、それが愛猫だったのでしょう。マインドの執着を手放して、感謝して、亡くなった猫も、手離していく。すると、自分が本質のものにつながっていくことを学ぶはずです。私たちは、そのために生きているのです。

 生きていれば、ペットに限らず、一瞬一瞬の出会いがあって、その都度、あなたのカルマが引き出されます。

 出会いや別れの中で、寂しさ、憎しみ、愛、慈しみ、コンプレックスや優越感などの気持ちが引き出されますが、自分の中にあるさまざまなものに(それが負の感情であっても)「ありがとう」と感謝をする練習をして、心の内側を清め、自分の源とつながって、愛を膨らませてください。ヒマラヤ秘教の修行では、そのことを学んでいきます。

 動物も、寿命がくれば体が死んでなくなり、魂が旅立っていきます。いつかお別れしなければいけない、それは、宇宙の法則でもあります。その日を迎えたことを受け入れて、猫が成仏するように供養してください。

 気になるのは、ご夫婦の関係です。“子はかすがい”と言いますが、愛猫が亡くなってお2人の関係もぎくしゃくしているようです。

 もしかすると、互いを見ずに、それぞれの気持ちをごまかして、猫に逃げていたのかもしれません。夫婦の間に猫がいて、緩衝材になってくれていたのかも。このコーナーで何度も繰り返すように、互いの関係は鏡です。猫への感謝の供養を終えたら、夫に感謝と愛で向き合います。すると、身心の変化が生じ、新たに進化した関係を築けるでしょう。

ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔

ヨグマタ相川圭子さん……究極のサマディに達して下界で活躍する世界にたった2人しかいないヒマラヤ大聖者。「女性史上初」5千年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者。国連本部で主賓としてスピーチ。日本、インド、ヨーロッパ、アメリカで活躍。日本に道場を持ち、ディクシャという瞑想秘法伝授と悟りの合宿を行う。全国で指導を展開。人生を変える本質的な生き方をガイド。『心と体をととのえて、もっと楽に生きる』(中央公論新社)など著書累計90万部。TBSラジオ・インターFM897、BSテレビに好評レギュラー出演中。
●公式サイトhttps://www.science.ne.jp/

辛酸なめ子……東京都生まれ。女子学院中学校・高等学校を経て、武蔵野美術大学短大卒。漫画家・コラムニストとして活躍。『渡る世間は罠だらけ』など著書多数。Twitter:godblessnameko

〈構成/池野佐知子〉