海外ドラマ『フレンズ』トークイベントでの小林麻耶('19年9月)

 小林麻耶(42)が離婚協議中だという。2018年に整体師の「あきら。」こと國光吟氏と結婚。夫婦でユーチューブチャンネルを開設するなど、公私ともに一心同体だったが、彼女のタレント活動は不調に陥った。

占いで決めた國光氏との結婚

 昨年『グッとラック!』(TBS系)を降板した際には、夫による仕事現場への介入が取り沙汰され、彼女が洗脳されているのではと指摘されたものだ。

 ではなぜ、この男性と結婚したのか。昨年、ウェブマガジンで自ら理由を明かしていた。決め手はズバリ「占い」だ。

 じつは彼女、'16年から翌年にかけて、活動を休止。自身の体調不良とがんに倒れた妹・小林麻央の看病のためだが、この時期に「数秘」という占いを知り、傾倒することとなった。早い話、生年月日占いの一種で、彼女は「1」と「11」を持つ男性が自分に合うことを発見したという。

 そこで出会ったのが、今の夫。

生年月日を聞くと、なんと『1』と『11』の両方を持っていたのです。しかも、夫と母が同じ誕生日! 偶然も重なり、ご縁を感じずにはいられませんでした

 と、交際ゼロ日での結婚を決めた。それもこれも「数秘のおかげ」というわけだ。

 ただ、占い好きはそのときに始まったものではない。'15年に放送された『チューボーですよ!』(TBS系)の1000回スペシャルでのこと。婚活について聞かれた彼女は「ダブルベッドを購入しました!」と意味深な発言をしたうえで、こう続けたのだ。

「ある番組の占いのコーナーで、彼氏が欲しいですっていう相談に乗ってもらったときに、彼氏がいるような生活をしなさいって言われたんですよ」

 ダブルベッド以外に、スリッパや歯ブラシも置こうと思っていると語った彼女。「エア彼氏を今がんばってます」と胸を張り、スタジオをあ然とさせていた。

 ちなみに、この日の衣装は白地にカラフルなハートマークが何百個もついたワンピース。サブMCの平成ノブシコブシ・吉村崇からは、

「こんな服の人、イヤですもん。飢えてる証拠ですよ」

 と、ツッコミを入れられていた。そんな愛に飢え、占いを信じやすい彼女にとっては、交際ゼロ日婚も必然だったのだろう。

小林麻耶の今後はテレビ? 占い師?

 とはいえ、報道志望だった彼女がうまくいかなかったのも、こういう性格が原因だったのかもしれない。占いは人生に活かせるものでもあるが、あまりにも信じすぎなのではないか。報道という事実を吟味しながら慎重に伝えるのが何より大事なジャンルには、やや不向きに思えるのだ。

 かといって、タレントとしてもそろそろ厳しい。ぶりっこキャラで『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ系)に出たり、CDを出したりしてきたものの、42歳でバツイチとなっては展開も限られてくる。これからどうしていくつもりだろうか。

 じつは、占い好きが高じた彼女は「数秘」の資格を取り、昨年末まで占い師の仕事もやっていた。理想の結婚相手との破局という、自分の運命を予見できなかった時点で、適性的にどうかとも思うが、彼女は意外と占い師っぽいキャラかもしれない。おひとりさまだったり、誰かとトラブルに巻き込まれたり、あと、若見えしたり老けて見えたり、年齢不詳な感じの人が珍しくないからだ。

 なので、今後はタレントより、占い師として生きていってはどうだろう。メインコスチュームはハートマークだらけのワンピース、ということで。

PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。