鈴鹿央士 撮影/渡邉智裕

「メガネですか? 今日はなしで来ました(笑)」

『ドラゴン桜』でブレイクした鈴鹿(21)にとって、初めての主演映画『星空のむこうの国』が公開に。

「35年前に上映された映画の(小中和哉監督による)セルフリメーク。そして“シネマラボ”という予算以外はすべて監督の自由に撮れるという企画でもあって。そこに参加できることがまずうれしかったし、責任感のあるお仕事だなと思いました

初の単独主演への意気込みと恋愛事情

 初の単独主演については、

「僕が見てきた現場で主演を張っていた人は、やっぱりすごい人たちだったので。けっこう身構えてしまう気持ちもあったんですが、でも、やっぱりうれしいです!!」

 演じるのは高校生・昭雄。交通事故に遭ってから、夢に何度も同じ少女(秋田汐梨)が出てくるように。ある日、帰宅すると自分の遺影が。さらには夢の中の少女・理沙とも対面を果たし、時空を超えた不思議なラブストーリーが展開される。

鈴鹿央士 撮影/渡邉智裕 

「パラレルワールドを行き来するので頭が混乱することもありましたが、作品の中で(昭雄が)男として成長するのを演じられたのは楽しかったです」

 本作のようなピュアな恋愛、してみたい?

「はい!! もう、めちゃめちゃしたいですよ、恋愛。でも出会う場所もないというか。僕のプライベートの充実度はだいぶ低いですね。10点満点中? 3くらい(笑)

 好きになったら積極的にアプローチするほう?

「僕の経験上だと攻められないですね。照れちゃう。この間も友人と何人かで電話していたら、僕が全然恋愛に発展しないのはなぜか? という話題になって。女友達にとって、安心感がありすぎるらしく。男らしさというか、男が出す危険な香り? それがないらしくて。そこは課題ですね。ちょっと頑張ります(笑)」

見てくれる人の心を動かせた

 6月27日に視聴率20・4%(関東地区・世帯)で有終の美を飾った『ドラゴン桜』。特に鈴鹿が演じた藤井遼の、人間としての成長は大きな話題をさらった。俳優として大きな手ごたえをつかんだのでは?

「反響は今まででいちばん大きかったです。最初のころの嫌な藤井くんと、東大専科に入ってからの藤井くん。両方で、見てくれる人の心を動かせたことはよかったと思っていますが、ひとつひとつのシーンを振り返ると、“もっとここはこうできたよな”と思うところばかり。そこは、まだまだ伸びしろだな、と思っています」

 日曜夜の楽しみが減った、と伝えると、

「僕は『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』見てますよ」

 と、無垢な笑顔。穏やかでマイペースで、ときに天然。演じた藤井とのギャップに驚かされる。今後、どんな俳優になっていきたいかと尋ねると、

「僕が見てきた先輩方はみんなやさしいし、素敵な方々ばかり。だから、自分もそうなっていたい。20代後半、30代、40代……となったときに、まず人間として、いい大人になっていたい。それは俳優というところに、少なからずつながると思うので

 限りない伸びしろに、期待は膨らむばかり。

鈴鹿央士 撮影/渡邉智裕

電車で来ました!

 最近は街で声をかけられることも増えたのでは?

いや、僕、街で気づかれないですね。今日も電車で来たんですけど、全然気づかれないです。普段、イヤホンして歩いてるから気づいてないだけかもしれないけど」

 電車に鈴鹿が乗ってきたら、騒ぎになりそうだが……。

「全然大丈夫です」

 と、涼やかに。

『星空のむこうの国』7月16日(金)より、シネ・リーブル池袋ほか、全国公開! 配給/エイベックス・ピクチャーズ(C)2021「星空のむこうの国」製作委員会

《スタイリング/朝倉豊 ヘアメイク/阿部孝介(トラフィック) 衣装協力/ノルノ、ノース ワークス》