大谷翔平選手

「キャッチャーとしての構え方は、思わずツッコミたくなってしまうほど“素人感”が出ていました。でも、彼は野球をずっとやってきたわけではないから、当然と言えば当然かもしれませんけどね」(スポーツライター)

 7月13日、エンゼルスの大谷翔平選手がメジャーのオールスターゲームに出場。先発投手と“1番・指名打者”という史上初の偉業を成し遂げた。

「オールスターの前日に行われた、ホームランダービーにも日本人として初めて選ばれました。1回戦で敗れてしまったものの、30本近いホームランを汗だくで量産し、プレー後はヘトヘトに。あんなに疲れている大谷選手は見たことがありませんでしたね」(同・スポーツライター)

日本での通訳としての評判は?

 注目が集まったホームランダービーで捕手を務めたのが、ほかでもない大谷の通訳を担当している水原一平氏。今回のオールスターゲームに限らず、大谷をカメラがとらえたときに、高確率で隣に写りこむ“あの人”だ。

「試合や練習時の通訳だけでなく、トレーニングやキャッチボールの相手、球場への送迎など多岐に渡って大谷選手をバックアップしています。学生時代はサッカー部とバスケットボール部に所属していたらしいので、世界的アスリートのトレーニングについていける運動神経のよさは、そういったところからきているんでしょうね」(同・スポーツライター)

 大谷とは10歳ほど年の離れた36歳の水原氏。北海道で生まれ育ち、小学校から親の仕事の関係でアメリカに移住した。

「大学卒業後の'10年に、当時ボストン・レッドソックスに所属していた岡島秀樹選手の専属通訳となります。'12年からは日本ハムファイターズの球団通訳を担当するため日本に帰国し、外国人選手のサポートをしていました」(同・スポーツライター)

 日本での通訳としての評判はどうだったのかというと、

「“連絡があったらすぐに駆けつける”と言っていて、慣れない環境で生活する選手の家族までケアをしてあげていました。現在はアメリカで大谷選手を支えていますが、単なる通訳にとどまらないサポートのかたちは、実は日本にいるころから変わらないんですよ」(スポーツ紙記者)

 日々、選手の取材に明け暮れる記者に対しても、真摯な姿を見せていた。

「取材にはかなり協力的だったのを覚えています。外国人選手の奥さんや家族に関する取材に、選手たちから写真をもらって提供してくれたことも。仕事ぶりは非常に丁寧で、嫌な顔ひとつせず協力してくれるから、記者からの評判もよかったですね」(同・スポーツ紙記者)

 外国人選手だけでなく日本人の選手にも好かれていて、周囲からは“一平ちゃん”と呼ばれていたそう。

「現巨人の陽岱鋼(ようだいかん)選手とは特に仲がよくて、当時もたびたびキャッチボールの相手を頼まれていました。大谷選手のキャッチボール相手が務まるのも、彼に鍛えられたからかもしれませんね」(キー局スポーツ記者)

ホームランダービーで捕手を務めた水原一平氏(ロサンゼルス・エンゼルスの公式ツイッターより)

日本ハム時代に親交を深めていった

 プライベートでは'18年に結婚しており、過去には女性誌にその存在が報じられたこともあった。

「日本ハムに所属していたころから付き合っていて、すごくきれいな人だというのは関係者の間でも話題になってました。ハーフ系の整った顔立ちで、まるでモデルのような人だと。“一度会ってみたいよね”なんて、現場で盛り上がることもありましたね」(同・キー局スポーツ記者)

 日常のやり取りは外国人選手が中心のため、大谷との繋がりは薄かったようにも思える。2人はどこで関係を深めていったのか。

「もともと親交があったというよりは、大谷選手と仲がよかったメンドーサ選手を介して関係ができたそうですよ。よく一緒に食事に行っていましたからね。水原さんの人柄のよさもあって、大谷選手も信頼を深めていったんだと思います」(同・キー局スポーツ記者)

 '17年のオフに大谷が海を渡ることとなり、水原氏が専属通訳としてついていくことになった。チームを率いる栗山英樹監督からすれば、絶対的エースに加えて、これだけ優秀な通訳を手放すのは心苦しかったに違いない。

「ホームランダービーでキャッチャーを務めたとき、栗山監督は“本当に大丈夫かな?”なんて冗談交じりに心配してましたけど、監督も彼のことをとても信頼していましたからね。球団のみんなから愛される“一平ちゃん”の存在は大きかったと思います」(前出・スポーツ紙記者)

 世界トップレベルのメジャーリーグで、大谷が異次元とも言われる活躍ができるのも、最高の“パートナー”がいつも隣にいてくれるからなのかも。