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 こまめに電源オフ、カサ増し料理で食費カット……地道な努力なくして、決してお金は貯まらない!1000万円以上貯めた節約賢者たちが実際に行っていた節約方法を教えてもらいました。“ちょっとケチくさいけど、効果あり!”なセコ技、実践してみれば、きっと結果が出るはず!

固定費や公共料金も大きく削減できる

 食費も光熱費も切り詰めているのに、なかなか増えない貯金。一体なぜ?

 そんな悩みを解消すべく、アドバイスをもらったのは、1000万円以上貯めた実績を持つ節約賢者の主婦たち。

「毎月決まった出費の固定費や、値上がりが続く公共料金は、見直しもせず半ば自動的に支払っていますが、大きく削減できるものもあります」

 そう言うのは、節約系インスタグラマーのあにかさん。また、YouTubeでセコ技を配信するふたりの主婦も、独自の節約ルールを持つ。

「無駄なものがある生活が嫌なので、今あるものを使い倒すことで、自然に出費は減ります」(コツコツさん)

「苦しくなる節約は続きません。家族が楽しく暮らせる節約が大前提!」(うりさん)

 賢者たちが紹介するセコ技を駆使することで、節約意識がしっかり身につき、無駄な出費が減っていくはずだ。

 “1000万円貯まる体質”になれる技、まねしてみよう!

〜食費編〜

 食費節約のコツは「我慢」ではなく「買い物の仕方」にあった!

【1】スーパーに行くのは週1回

「買い物に行く回数が増えると、それだけムダな支出は増えるもの。なので、食材の買い出しに行くのは週1回、生活用品は月1回と決めて、買い物の機会自体を減らしています」(あにかさん)。

 インスタント食品や調味料を買う際は、ドラッグストアのお客様感謝デーを利用。ポイント利用で数千円分の商品をゲット。

【2】紙パックコーヒーでカフェ代カット

 カフェで1日1杯400円のコーヒーを毎日飲むと、なんと1年で15万円弱の支出。しかし、スーパーの紙パックのアイスコーヒーなら、1Lで約100円と断然お得。

「外出時はセリアで購入したタンブラーに入れて持ち歩きます。カフェと同じ量が30〜40円と格安です」(うりさん)

【3】訳あり食品をネットで安く購入

「ネットで、形の悪い果物や賞味期限の近い飲み物が格安で売られています。自宅用なら問題ないので、買わない手はない」(うりさん)。

 例えばAmazonでは、ペットボトルのお茶500mlが、賞味期限残り2か月弱を理由に30%オフになることも。「訳あり食品」で検索を。

【4】特売品のチェックは逆効果

「“特売品”と大きく書かれていると、不要なものでもつい欲しくなってしまいがち。なので、特売品や激安食材のチラシチェックはしないと決めています」(うりさん)。

 同様にスーパーのはしごも、「時間と労力に見合わない節約」として廃止!

【5】献立を決めて買い物に行かない

「先に献立を決めてしまうと、割高な材料や、使用頻度の少ない調味料を買うことになるので、長い目で見ると損」(あにかさん)。

「スーパーでは、その日の見切り品や半額商品を購入。買った材料を見て、メニューを考えます」(コツコツさん)

〜光熱費・通信費編〜

 節約効果の高い公共料金はやり方次第でまだまだカット可能!

【6】トイレ・お風呂の照明はオフ

「トイレもお風呂も、電気をつけなくても意外と困りません」(コツコツさん)。

 転倒などのリスクが低ければお試しを。ただし、長年の習慣からつい電気をつけてしまうそうで、「簡単そうで、実は難しいです」。

【7】煮物調理はバスタオルでOK

 煮物やカレーなどの煮込み料理は、「保温調理」でガス代節約。

「煮立ったら火を止めて、バスタオルで鍋を丸ごと包みます。余熱でじっくり火が通るので、節約にもなるし、料理も美味しく仕上がって一石二鳥です」(うりさん)

【8】公共料金は比較・乗り換えがマスト

「スマホを格安SIMにするのはもちろん、電気もガスも乗り換えるだけで節約できるプランや会社が多数登場しています。使わないのは絶対に損!」(あにかさん)。

 見直すだけで、月々の支出を大幅カット。まずは『エネチェンジ』などの比較サイトを活用し、いちばんお得な会社やプランに切り替えを。

【9】エアコンは終日除湿モードに

「メーカーに問い合わせたところ、わが家のエアコンは、冷房より除湿のほうが電気代が安いと判明。なので夏場はずっと除湿です」(うりさん)。

 エアコンによって、冷房と除湿の電気代には差があるため、メーカーに確認を。

エアコン

【10】キャッシュレス決済でポイントをゲット

 今や、公共料金の支払いもキャッシュレスがお得&便利。

「PayPayとLINE Payは、公共料金や税金の支払いに対応しています。PayPayの場合、0.5~1.5%のポイント還元、LINE Payだと0.5%のポイント還元があります。絶対支払うものだからポイントを貯めないのはもったいない!」(あにかさん)。

 請求書のバーコードを読み取るだけなので手間いらず。自動引き落としにしている人は、支払い法の変更を検討して。

PayPay

〜家事編〜
 
 大雨も粗大ゴミも、節約賢者にかかればセコ技の発動チャンスに!

【11】専用の洗剤はなくても困らない

「キッチンの汚れは、ステンレスたわしで落とせます。靴磨きも余ったハンドクリームで代用可能なので買いません」(コツコツさん)。

 それぞれ専用のものをそろえると、保管場所もコストも数倍。持っている洗剤やたわしで十分汚れは落とせるのだ。

【12】粗大ゴミはジモティーで換金

「かなり使い古した自転車2台をジモティーに出品してみたところ、2台1000円で買い手がつきました。粗大ゴミと決めつける前に、ジモティーで売れないか、試す価値はあります」(あにかさん)。

 メルカリでは売れなさそうな年代ものやサイズの大きなものも、ジモティーならタイミング次第で、買い手がつくこともあり。

【13】お菓子やパンの袋はゴミ袋用にストック

「使用ずみのジッパー付きの食品の袋は、捨てずに取っておいて、ゴミ袋に再利用。中身が出ないのが便利です」(うりさん)。

 また、食パンの袋も重宝。「においを通しにくい素材でできているので、生ゴミ入れに使います」

食パン

【14】掃除シートは買わない

 便利ゆえ大量消費しがちな掃除シート。

「お店でもらう厚手の使い捨ておしぼりは、持ち帰って自宅の掃除に使用。机や棚を拭き上げるのに最適」(コツコツさん)。

「着倒した服は切ってウエスにリサイクル」(うりさん)。

 在庫やコストを気にせず掃除できるのも、お金のかからない代用品のメリットだ。

【15】大雨の日は掃除どき!

「台風は、絶好の洗車チャンス。翌日に大雨予報が出たら、食器用洗剤と洗車用ブラシで汚れを浮かせておき、あとは雨におまかせ。泥だらけだった車がピカピカに!」(あにかさん)。

 場合によっては、ホコリや砂が交じる可能性もあるので、そのときは仕上げにサッと流して拭き上げればOK。

「雨の日はカッパを着てベランダ掃除。水道代を浮かせます」(コツコツさん)というアイデアも。

〜美容・ファッション編〜

 コスメとクローゼットは定期的に見直して持ち物をミニマム化!

【16】スキンケアはワセリンのみ

 化粧水や美容クリームなど、バカにならないスキンケア代。思い切ってシンプルケアに移行するのも手。

「ワセリンは1個396円で、毎日朝晩使っても約4か月持ちます。私は10年以上ワセリンのみですが、肌トラブルもなく快適ですよ」(コツコツさん)

【17】コスメはメルカリのサンプルを活用

「メルカリはサンプルの宝庫。高価なブランドもののコスメも、数百円から購入できます」(あにかさん)。

「親戚の結婚式用にテスターを買って、その日だけで使い切り。ふだん使わないコスメは少量少額ですませます」(コツコツさん)

コスメサンプル

【18】新品の買い足しは使い切ってから

 コスメを次々買い足しては余らせている人も多いのでは?

「コスメやスキンケア用品は使い切ってから買うのが鉄則。そうすることで、最後の1滴、ひと塗りまで大切に使うように」(うりさん)

【19】着ていない服は2年で手放す

「クローゼットの中をお気に入りだけにするため、2シーズン着なかった服はすぐ手放します」(コツコツさん)。

 アイテムを厳選することを癖づけると、衣類の衝動買いが自然と減り、“貯め体質”に。

【20】厚手のニットは持たず薄手2枚で代用

 厚いニットは着回しにくい。

「冬は薄手のニットを重ねて防寒します。室内なら、保温インナー2枚の上にセーター1枚を着て、電気代節約」(コツコツさん)。

 Sの上にMと、サイズ違いを重ねるのがコツ。

保湿インナー

1000万円貯めるためにコレをやめました!

 効率よく貯金をするために、節約賢者たちが「あえてやめたこと」とは?

●100均に行くこと

「100円で買える程度のものは、なくても暮らしていけるはず。大事なのは安さよりも必要度」(コツコツさん)。

「便利グッズは“あればいいな”、言い換えれば“なくてもいいな”と考えています」(うりさん)

●ストック買いすること

「たくさんあると思うと、大事に使う気持ちが薄れます。なのでストックは必要最低限と決めています」(うりさん)

●食費を削ること

「食事を楽しむことは節約の基本。ケチると心がすさみます」(コツコツさん)。

「1回の外食費をポイント利用などで抑え、回数を減らすことはしません」(あにかさん)

●お小遣いを減らすこと

「夫婦は共同経営者。お小遣い減額で夫に節約の協力が得られなくなっては本末転倒です」(うりさん)。

「ストレスをためてまでの節約は、続かないのでやりません」(あにかさん)

●コンビニに行くこと

「無駄買いを誘発するコンビニは、節約生活の大敵。行くとつい、新作スイーツを買ってしまうので、近寄らないのが正解です」(コツコツさん)

Q. 1000万円貯めるためのコツを教えて!

A. お金を増やすよりムダなお金が出ていかない工夫を

「私は、買ったものを最後まで使い切ることに喜びを見いだすタイプ。その結果、無駄な買い物が減り、お金が貯まっていきました。細かい収支を気にするよりも、まずは物を大切にすることが節約のコツです」(コツコツさん)

A. 欲しいものがあるときは倍の値段でも欲しいか自問自答する

「即断即決は失敗のもとなので、買い物はかなり慎重派。代用できるものはないか、仮に倍以上の値段がしても欲しいかを自問自答しています。また、あえて『いらない理由』を考えて、無駄に買うことを防いでいます」(うりさん)

A. お得はスピード勝負!コスパが高い節約から手をつける

「昨年実施されたGoToトラベルキャンペーンでは、観光ホテルを実質1人300円で利用できました。でも意外と知らない人が多い。お得情報は一瞬で過ぎ去ってしまうので、常にキャッチできる姿勢でいること、瞬時に判断・行動できる瞬発力も大切です」(あにかさん)

教えてくれたのは……

コツコツさん ●3人家族1児の母。YouTube『コツコツさん』チャンネルで節約術を紹介。著書『みるみる貯まる!すごい家計簿』『お金が貯まる19の習慣』がKindleにて発売中。現在の貯蓄額 2700万円

うりさん ●月収手取り20万円台でも年間100万円以上貯金できる節約術をYouTube『Enjoy 家計簿【うりCHANNEL】』で配信。書くだけで黒字になる家計簿テンプレートも発売中。現在の貯蓄額 1000万円

あにかさん ●共働き2児の母。貯金ゼロのローン地獄から、3年9か月で貯金1000万円突破。Instagram(@anica_1626)ではお金が貯まる秘訣を紹介し、フォロワー数は7.5万人超え。現在の貯蓄額 1300万円

〈取材・文/中村未来〉