「雨上がり決死隊」宮迫博之、蛍原徹

 宮迫博之と蛍原徹によるコンビ『雨上がり決死隊』の解散が明らかになった。ともにNSC7期生で、1989年のコンビ結成から32年間、苦楽を共にした“夫婦”が“破局”を迎えることにーー。

「2019年6月に発覚した、いわゆる宮迫の“闇営業”騒動が発端ですが、問題視されたのが“報酬をもらっていない”というウソ。信頼関係を損なわれた吉本興業は契約を解消し、この時もコンビの解散話が浮上したそうですが、蛍原が“そこは待ってください”と掛け合ったと聞きます。この時は相方が“更生”するものと信じていたのでしょう。

 宮迫を可愛がってた(明石家)さんま師匠が動き、そしてダウンタウンの松本(人志)さんも彼から連絡を受けていたようで、なんとか宮迫をサポートしようと、当初は各方面で尽力していたようです」(芸能リポーター)

 そして騒動をきっかけに、吉本の体制に不満を訴えた極楽とんぼ・加藤浩次が大崎洋会長と岡本昭彦社長の退任を求め、さらには一部メディアからコメントを求められた島田紳助氏をも巻き込む大騒動に発展。一方で当の宮迫はというと、契約解除からわずか4か月にしてYouTubeチャンネル『宮迫ですッ!』を開設したのだった。

「俺の方がうまい」発言が決定打に

「初めはしおらしく“相方の横に戻りたい”とテレビ復帰を目指すも、一向に進まない復帰計画にしびれを切らしたのでしょう。人気ユーチューバーのヒカルを頼って一躍、登録者数100万人を超えるトップユーチューバーになり、同じく元吉本の西野亮廣や中田敦彦らとの“タブー”とも言えるコラボも実現。

 そして更なる騒動を起こしたのが今年1月、ヒカルの動画に元ジャニーズの手越祐也と出演し、酔っぱらった勢いで先輩芸人らしき人物よりも“俺の方(トークは)がうまい”などと発言。これが“松本人志ではないか”と勘ぐられてしまい、後に必死になって否定したのでした」(前出・芸能リポーター)

 この動画を受けて翌2月、『フライデー』の取材に応じた大崎会長は宮迫に対して《いや、もう戻らんでええと思うで。いちいちユーチューブでネタにすんなって話や。辞めてまで吉本のことネタにすんなよ》と復帰を完全否定。ダウンタウンの“育ての親”でもある、吉本のトップを敵に回してしまったのだ。

「この“否定”は宮迫さんにとって大きな痛手」とは大手芸能プロ・マネージャー。

「大崎会長にあそこまで強く言われては、社内で宮迫さんの復帰話ができるはずもなく、『雨上がり決死隊』存続の“最後の砦”となっていた蛍原さんも陥落せざるをえなかったということ。そもそも、何かと番組内で宮迫の居場所を守ろうとするなど、絶えず“コンビ愛”を保っていた蛍原さんの一方、宮迫さんは“自分の復帰”しか頭になかったように見えました。

 ユーチューバーデビューした時もそうですが、宮迫さんからはなんの事前相談もなく、“こういうことするから、一応、報告な”と済ませていたそう。1分にも満たない事後報告のみで、自分勝手に物事を進める相方に“なんで、俺ばっか『雨上がり』守ろうとしてんねやろ”と、蛍原さんの気持ちも冷めていったのかもしれません」

俺がいないとお前も困るだろ

 昨夏には2人きりの話し合いも行われたというが、事業がうまく回り始めた宮迫とはついぞ話が噛み合うことはなかったのか。

「もしも、あの温厚なホトさんが“三行半”を叩きつけたのなら、宮迫さんのことですから人気ユーチューバーとしての稼ぎは守りつつ、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)などの人気番組には『雨上がり』として出演したい、とでも言ったんじゃないかな。

 宮迫さんはどこか“俺がいないと困るだろ”と見下していた部分もあったと思うし、ホトさんも以前より“『雨上がり』があるのは宮迫のおかげ”とも話していました。でも、宮迫さん不在でも番組は回るし、むしろホトさんの面白さが再認識されたと思いませんか?  残念ですが、今の『雨上がり』にとって解散が最善の選択なのかなと」(放送作家)

 8月17日の午後8時、吉本の公式YouTubeチャンネル、ネット配信コンテンツのABEMA TVにて『アメトーーク・特別編』が配信され、2人から解散の経緯などが伝えられる。最後の共演で、ふたりが語るのは感謝か、それともーー。