アナザースカイのメインMCを務める今田耕司

「海外にある第2の故郷」などを訪れ、1人のゲストの興味深い人生を掘り下げていく人気番組『アナザースカイ』(日本テレビ系)が9月末で終了することが明らかになった。

ゲストのネタ切れが深刻化

「昨年、新型コロナウイルスが感染拡大して以降は海外や県をまたぐロケが難しくなったため、過去の総集編などで対応していました。今年4月の改編で木曜深夜に枠を移動してからは、日本国内のロケに切り替えて従来の番組形式に戻っていたのですが……」(テレビ誌編集者)

 コロナ第5波により、全国各地で緊急事態宣言が発令されている。いまだに収束の兆しが見られないことが、番組終了の大きな理由のようだ。

「目玉の海外ロケができなくなったのももちろんですが、コロナ禍の影響による経済不況で毎日生きるだけでも必死という方がいまだ多い。医療従事者たちが命がけで頑張っている中、ロケをして夢を語る……という番組のコンセプトは今の時代、視聴者が受け入れづらいでしょうね」(テレビ局関係者)

また「最近はネタ切れ感もあった」と指摘するテレビ関係者も。

「13年間も続けているからか、今年に入ってからは放送作家の鈴木おさむさんや『ゴッドタン』などで知られる元テレビ東京の佐久間宣行プロデューサーなど、業界関係者が出演する機会も増えていましたからね。

 コアなテレビファンには有名ですが、正直ゲストのネタ切れ感は否めません。番組の評判が落ちる前に、新型コロナの影響で……と惜しまれつつ終わるのは正しい判断かもしれません」(制作会社関係者)

“割りを食う”お笑い第7世代

芸能人の学生時代の同級生に会いに行く番組『あいつ今何してる?』(テレビ朝日系)も、9月末で終了する。

「千鳥のノブさんと弘中綾香アナの『ノブナカなんなん?』のゴールデン昇格により終了することになりました。今後は特番として放送予定ですが、新型コロナの感染拡大が広がった昨年2月の段階で“県をまたぐロケは今後厳しい”と打ち切りの候補に挙がっていて、本来は昨年中に終了させる予定でした。

 しかしコロナ禍で撮影状況が厳しいのは、他番組も一緒。なかなか後継の番組が決まらなかったため、今年の秋の改編まで続くことになったというのが実情です」(テレビ朝日関係者)

 海外や県をまたぐロケが中心の番組のほか、大人数のタレントが出演する“ひな壇形式”の番組も終了することになった。

ヒロミとフットボールアワーの後藤輝基がMCを務める『ウチのガヤがすみません!』(公式HPより))も9月で終了

「フワちゃんらがブレイクした、日テレ系の若手芸人発掘番組『うちのガヤがすみません!』も終了が決定しています。コロナ禍前は50人の若手芸人がひな壇に座って、大声でツッコみを入れたりリアクションをする“ガヤ”を飛ばしていました。

 しかし感染が拡大してからはひな壇芸人を10人程度に減らすなど対応していたのですが、キー局でいちばん感染対策に厳しいことで知られる日本テレビとしては、“コロナが収束するまでこのスタイルは厳しい”と判断したようですね」(放送作家)

それによって割を食う結果になったのが、“お笑い第7世代”だという。

「スタジオに呼ぶ人数が限られていると、勢いのある若手よりも確実に笑いが取れるチョコレートプラネットやかまいたちなど第6世代や第6.5世代芸人のキャスティングを優先してしまいますね。第7世代の若手はキャリアが浅いので仕方ないですが、やはり1つ上の世代と比べると安定さには欠けるので、制作サイドとしては怖くて起用しづらいんです」(前出・制作会社関係者)

 新型コロナが落ち着くまで、テレビマンたちの苦悩は続く!?