山本亮太と江田剛

 7月から活動をスタートさせたユニット『えだりょ』をご存じだろうか。実はこの2人、かつてはジャニーズJr.内の『宇宙Six』というグループで活躍していた元ジャニタレ。今回、20年間所属したジャニーズ事務所を離れてリスタートを切った2人を最速インタビュー! ♯2では、ジャニーズ時代の恩師であり、天国へと旅立ったジャニー喜多川さんとメリー喜多川さんとの秘話を語るーー。

 ジャニーズ事務所の創業者で、一昨年の7月に亡くなったジャニー喜多川さん、そして今年9月に亡くなったメリー喜多川さんのふたりとも、山本と江田は親交が深かった。2人に関する思い出について聞いてみた。

ジャニーさんを尊敬する理由

江田「ジャニーさんはタレントをすごく大事にしてくれる社長さんというイメージ。敬語を使って話すと“僕には敬語を使わないで! タメ口でいいから”と言われて(笑)。たぶん、“敬語を使わないこと”がジャニーさんにとっての敬語だったのかな。

 タメ口でフレンドリーな感じで話した方が、その人の素が出るのかも。かしこまって話すと隠れちゃう部分もあるから、タメ口で触れ合うことですべてを引き出したかったのかなって思います」

山本「敬語を使う子は逆に売れないんですよ(笑)。生意気な僕たちの方が“YOU、いいね!”みたいな」

ジャニー喜多川さん(享年87)

江田「あとはやっぱり、ジャニーさんは舞台やコンサートなどの“生”のエンターテイメントが好きで。もちろん映像も大切だけど、お客さんが足を運んできてくれて、同じ空間に一緒にいるということをすごく大切にしていました。

「スタミナをつけるという意味で、僕たちが舞台の時期にはジャニーさんが楽屋にお寿司の出前を用意してくれたり、色々なお気遣いをしていただきました」

山本「ある時からジャニーさんの中で考え方が変わったのか、“ダンスだけでもダメ、歌だけでもダメ、トークだけでもダメ”みたいなことを言われました。

 一芸だけではなく“いろいろなことができるタレントになりなさい”と。後輩がたくさん入ってきた時期ですかね。でも、そういう子たちが入ってきたから僕らも演出や振り付けを本格的にやるっていうきっかけになったかな!」

江田「『嵐』さんみたいに尊敬される先輩にならなきゃいけないって思ったよね。だから後輩たちがライブを見にきてくれた時は嬉しかったです」

山本「僕たちはジャニーさんから直接教えてもらったというよりは、ジャニーさんから多くを教わってきた先輩方から学んできた感覚ですね。それこそ、滝沢クンとか光一クンがジャニーさんから学んだことを僕たち後輩が受け継いでいくーー。だからこそ、ジャニーさんのことも自然と尊敬しているのだと思います

 つい先日、93歳で他界したメリーさんについては、

江田「訃報を聞いた時は、本当のおばあちゃんが亡くなった感覚でしたね」

山本「こんなに唐突なんだ……って。すごく元気なイメージしかなかったので」

江田「僕たちは毎年公演していたミュージカル『PLAYZONE』に出させてもらっていた“プレゾン組”なんです。この舞台ってメリーさんのお気に入りの作品で、衣装や曲選びも、基本的にメリーさんが決めるんですよ。だから、僕たちのことも覚えてくださって」

山本「普通のジャニーズJr.だと覚えられてないんだけど、プレゾン組は顔を覚えてもらえてるから、メリーさんに会うと“あ、宇宙の!”って声をかけていただけたり。すごく可愛がってもらった自信はあります!」

メリー喜多川さん

江田「メリーさんは、1曲ずつ衣装を着た出演者をステージに並ばせて“この子にはこの衣装を着せて”とか、細かい指示をもらったり。ジャニーさんは全部見てから、総合的に“あそこはこうした方が面白くなるよ”っていうタイプだったので、そこがメリーさんとの違いでした」

 ジャニー氏とメリー氏の共通点もあった。

「これが見たい!」を魅せたい

江田「メリーさんは舞台の本番が終わると、出演者のために中華店でご飯を事前に用意してくれるなど、僕たちが最高のパフォーマンスをできるようにサポートしていただいたことを覚えています」

山本「常にタレントのことを考えてくれていたところは、ジャニーさんと似てるよね」メリーさんからは“アツい舞台はこういうものだ!”ということを学びました。パッションって言うんですかね。

『PLAYZONE』って毎年夏の暑い時期に何十曲も歌って踊っているから出演者のチームワークも固まるし、どんなグループが混ざっても結局はひとつになれるんだなって」

江田「あと、メリーさんはすごくお客さんを大切にする方でした。千秋楽が終わると全員タキシード姿で“お客様をお見送りしなさい”って。

 “舞台中は歌いながら客席に降りなさい”という指示も出たり。とにかくファンを楽しませて、大切にしなさいよと。ジャニーさんもマインドは同じなんですけど、どちらかと言えばジャニーさんは舞台上でのショーを見せたいという感覚が強かったかな」

 ジャニーズ時代の豊富な経験をもとに、まさしくリスタートを切った2人。『えだりょ』としての今後の展望とはーー。

山本亮太と江田剛

山本僕たちはジャニーさんとメリーさんのおふたりから指導を受けていることが最大の強みかなと思っています。いずれは『えだりょ』だけでドームやアリーナでコンサートをするのが夢ですね! 

 “えだりょってすげーな!”って言われることを目指しています。ファンの方々にも“俺たちはこうだから、これからもついてきてね!”っていうスタンスです。

 ジャニーズを辞めても僕たちの目指す方向は変わっていないし、『えだりょ』で夢をたくさん見せてあげたい。

 ある意味“縛り”がなくなったので、やれることをもっと自由にやりたいです。ファンのみんなにも頑張ってついてきてほしいですね!

江田「まずはファンの方々にライブを披露したいということを意識しています。気持ちの整理もあるでしょうし、応援する形はたくさんあるだろうし、どんな形でライブを行うかをこちらが示して、気持ちよく応援してもらえたら嬉しいかな。

 今も僕たちについてきてくれる方々は“これが見たい”というのがある。だからこそ、それを突き詰めた形で魅せてあげたい。ついてくるのに頑張るかどうかはお任せしますが(笑)」

 実力とパッションが合わさった『えだりょ』は、これからもファンのみんなを魅了してくれるはず!