女性で史上初の「究極のサマディ(悟り)」に達したインド政府公認のシッダーマスター=ヒマラヤ大聖者、ヨグマタ相川圭子さん。ヒマラヤ秘教の厳しい修行を越え、究極の真理を悟ったヨグマタ=宇宙の母さんに、読者の悩みを相談。辛酸なめ子さんが感性あふれるイラストとともに、解決へとみちびきます。

※今週のお悩み

 コロナ禍で、自宅で仕事をするようになり、外食する機会もほとんどなくなって、毎日の食事の支度が大変です。お腹もすいたし、そろそろ食事の時間だ、と思うけれど、何を食べればいいのか、イメージが湧いてきません。できれば食事に気を遣い、正しい食生活で健康になりたいとは思うのですが……。健康的な食事をする秘訣を教えてください。
(41歳・金融関係勤務/東京都)

画/辛酸なめ子

よく噛んで「今ここにいる」修行を。食事が心と身体を美しくする

 食べ物が私たちの身体をつくります。常にバランスのいい料理を用意して、それを楽しむことも大切ですね。

 時間をかければもちろんおいしい料理ができると思いますが、毎日のこと。仕事を抱えていると大変です。短時間で素早く、バランスよく仕上げることができる料理をいくつか覚えておくと便利です。

 例えば、健康には、植物性タンパク質がとれる豆類が有効です。動物性のタンパク質は、わりと簡単にとれますが、植物性タンパク質には血管を若くするなどの効果があるので、豆をいかにとるかが大事です。日本では、豆で作られたものといえば、豆腐や納豆がありますが、ただ食べるだけでは飽きてしまいます。納豆をカレーに入れたり、チャーハンにしたり、いろいろ工夫するのもよさそうです。

 また、味噌汁も大豆が使われていますが、味噌は塩分が多いので、薄味にしなければいけません。もちろん「塩梅がいい」という言葉があるほど、塩は料理をおいしくさせます。塩が身体を引き締めたり、炎症を鎮めることもありますから、上手に付き合いたいものです。

 私は手っ取り早く豆を食べられるように、とても簡単なやり方にトライしています。焼き野菜のように枝豆などを殻付きのままフライパンやホットプレートで焼くのです。数分でさやの中で豆が適度に蒸されて栄養が逃げずに、いい味になりますよ。塩コショウで食べるのがおすすめです。

 豆以外の野菜も、蒸したり焼いたり……半生くらいでも身体にいいかもしれません。

 ところで、インドの料理は塩を使わないのでびっくりします。スパイスやトマトなどで、味をつけます。そして、小さな豆でできたダルスープと呼ばれる汁物を毎日食べます。これはとても健康にいいと思います。チャパティなどの毎日主食にするパンは、全粒粉の小麦粉製です。

 食べるときは右と左どちらかの歯に偏らないようにしながら、日々に感謝して、よく噛んで食べてください。食事が「今ここにいる」修行になります。いい食事をすれば、滋養が全身に満ちるでしょう。さらに、瞑想をすると、クリエイティブになり、こだわりがとれて、心が自由になります。

ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔

ヨグマタ相川圭子さん……究極のサマディに達して下界で活躍する世界にたった2人しかいないヒマラヤ大聖者。「女性史上初」5千年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者。国連本部で主賓としてスピーチ。日本、インド、ヨーロッパ、アメリカで活躍。日本に道場を持ち、ディクシャという瞑想秘法伝授と悟りの合宿を行う。全国で指導を展開。人生を変える本質的な生き方をガイド。『心と体をととのえて、もっと楽に生きる』(中央公論新社)など著書累計90万部。TBSラジオ・インターFM897、BSテレビに好評レギュラー出演中。
●公式サイトhttps://www.science.ne.jp/

辛酸なめ子……東京都生まれ。女子学院中学校・高等学校を経て、武蔵野美術大学短大卒。漫画家・コラムニストとして活躍。『渡る世間は罠だらけ』など著書多数。Twitter:godblessnameko

《構成/池野佐知子》