写真左から滝菜月アナ、三谷紬アナ(ともに本人インスタグラムより)

「最近、女子アナの交際報道がよく見られますよね」

 ワイドショーのスタッフからこんな質問を受けた。今年に入って、岡田将生と鈴木唯アナ(フジテレビ)に続き、テレビ朝日の三谷紬アナと山本雪乃アナが一般男性との交際が報じられた。また同局の斎藤ちはるアナはTBSの小林廣輝アナとの交際が話題になったばかり。そしてつい先日は『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)でお馴染みの滝菜月アナとイケメン会社員の交際がキャッチされている。

 たしかに女子アナの交際報道が例年より多い。その一因に「新型コロナウイルスの蔓延があるのは間違いない」と関係者はみな、口々に言う。

『緊急事態宣言』や『まん延防止等重点措置』が発令され、芸能人が外を出歩くことは少なくなりました。たとえ交際情報を入手しても、ふたりで外出することがないので、現場を押さえることは困難を極めます。また、最近のトレンドでもある“同じマンションの別部屋住む”といったことをされれば交際の確証も掴みにくい。そんな“撮れない芸能人”に代わり、ターゲットになったのが“女子アナ”というわけです」(写真週刊誌記者)

“自分が狙われている”という自覚に欠ける

 テレビやラジオといった放送に関わり、タレントと同じような役割を担い、場合によってはそれ以上に人気者になることもある。“準芸能人”といった扱いを受けて、世間の注目を浴びる存在だ。

 芸能人に比べて彼女たちは日々の仕事場とスケジュールがわかりやすく、マネージャーや送迎車が付いているわけでもないので移動も電車が多い。事務所が身元を守ってくれるわけでもない。「芸能人が撮れないなら、誰でもいいから女子アナを捜(さが)せ!」と編集長が記者にハッパをかけている週刊誌もあるという。

 彼女たちは“自分が有名人である”という自覚はあれど、“自分がマスコミに狙われる”存在だという自覚に欠けてるようで、警戒心も弱い。看板アナや人気アナでないキャリアの浅いアナならなおさら。週刊誌も狙いやすいわけだ。

 前述の鈴木唯アナのように、交際相手が芸能人なら口も堅くなるだろうが、一般人との交際であれば、さほど警戒はしないだろう。特にヘアメイクやスタイリストなど同僚ではない女性スタッフには気を許しがちで、「彼氏はいるの?」と聞かれたら躊躇せず「はい」と答えてしまうという。人によっては恋愛相談までしてしまうケースも。過去にもあったが、女子アナの交際情報はそのあたりから流れてくることが多いと聞く。

記者が本人から「交際相手のプロフィールを聞き出す」

 このように情報は簡単に手に入ったとしても、「お相手が一般人」の場合、その人物の特定が難しくなるという問題が浮上する。職業やプロフィール、ふたりの出会いなどの詳細について。

 何者かわからないまま記事にしてしまっては記者の沽券に関わってくるわけだが、どうにもならず詳細が分からないまま“一般人”とだけ記して記事にすることもあるし、取材に時間がかかりすぎて、ようやく記事にできるとなった時点ではすでに破局していたなんてこともあるほど。

 しかし、こちらの問題もコロナの影響で“特定が可能”なのだという。その手法はなかなか大胆で驚きのものであった。前出の写真誌記者が語る。

このご時世に打ち上げなど飲み会を開いていたテレビ局のスタッフが非難を浴び、処分されたことからわかるように、テレビ局としては社員・スタッフに不要不急の外出を厳しく禁じています。女子アナも例外ではありません。

 こんな時期に彼氏と外でデートしていたことがバレたら大目玉を食らうのは間違いないでしょう。しかし、我々はその様子を撮っている。

 本人に交際について直撃する際に、記事の詳細をボカしたり、おおっぴらなデートをしていると感じられない写真を使うといったかたちで『最大限の配慮をする』と申し出るんです。それを交換条件にして、交際相手の年齢や職業、馴れ初めなどの最低限の情報をこっそり教えてもらうときもありますね

 コロナの陽性者数はようやく減少傾向にあるが、第6波の到来が懸念されている。女子アナの受難はまだまだ続きそうだ。
 

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。