宮迫博之、コレができたら100万円!

「どうも、宮迫です!コレ、コレ、コレ!“宮迫です!”を完璧にできたら100万円プレゼント!!」

 10月26日、自身のYouTubeチャンネル『宮迫ですッ!』に動画をアップした元「雨上がり決死隊」の宮迫博之。その内容というのが、宮迫のギャグ「宮迫です!」を完璧に再現できたら100万円をプレゼントするというもの。彼曰く、完璧にできたのは20年前に出会った小学生1人だけだとか。

「太極拳の動きを取り入れたという大袈裟な由来や、“ほっぺたを叩くのは1回”“最後のポーズの指の位置はズラしている”とこだわりポイントを説明する宮迫さん。街ロケで実際に道行く人にチャレンジしてもらうも、宮迫さんのジャッジによって合格者はゼロ

 結局は100万円をプレゼントすることなく、不正解者には自らレクチャーしてちゃっかりギャグを広めていました(笑)」(ネットニュース・ライター)

 8月17日の「雨上がり」解散後から3日後、YouTube動画を一時配信休止とするもわずか1週間で《止まっていても何も解決しないという気持ちに至りました》と再開して、賛否の声が向けられた宮迫。

「置かれた立場に危機感を持っているのでしょう」とはスポーツ紙芸能デスク。

「“応援してくれる方々に笑顔を”ともっともらしいことを言っていましたが、1週間という期間に“自身とスタッフの夏休みだった?”などの懐疑の声も向けられました。一方で“僕にはYouTubeという場所しかない”とも話していましたが、これは本音でしょう。

 新規参入者が絶えないYouTube業界では飽きられるのもまた早い。休止期間が長引けば、すぐに居場所を取られてしまうのはテレビと一緒で、その辺りは宮迫といえどもうかうかしてはいられない」

チャンネル登録者数が下降気味に

 2020年1月のチャンネル開設後、一線で活躍していたトップ芸人の動画は瞬く間にチャンネル登録者数100万人を超える人気動画となった。テレビで披露していた持ち前のネタキャラを復活させたり、芸人仲間とのコラボや自慢のトーク力を生かした芸人らしい企画で再生回数100万回を超える動画を連発。

 ところが、依然として累計再生回数こそ伸びているものの、8月に登録者数143万人を記録して以降は9月、10月と1万人ずつ減って、現在は141万人とこちらは下降気味になっているのだ。

「チャンネル登録自体にはお金がかかるわけではなく、普通ならば視聴機会が減ったとしても1度登録したらそのままにしている人が多いのでは? なのに、あえて登録から外す人が増えているということは、“もう宮迫は見たくない、嫌いになった、飽きた”といった負の感情を持つ人が増え始めたとも考えられます。

 それこそ雨上がりの解散後から減っているのであれば、“雨上がりの宮迫だから”と応援していたファンが離れた結果なのかもしれません」

 とは、芸能ジャーナリストの佐々木博之氏。いつかは蛍原徹とコンビで再びテレビ出演、また舞台に立つことを期待していた視聴者から見限られてしまったのだろうか。

 片や、すっかり新しい“相方”と目されるカリスマユーチューバー・ヒカルとの目玉企画も雲行きが怪しくなっている。

 10月にオープンを予定していた共同経営の焼肉店『牛宮城』だったが、肝心の料理のクオリティーをヒカルに“ダメ出し”されてオープンは無期限延期に。実質的にプロデュースを任されていた宮迫は状況改善を行うために、以降の動画配信を週3回に減らすことを明かしたのだ。

その後に配信されたのが“100万円プレゼント”企画というわけです。実は“100万円企画”というのは効率よく再生回数アップを狙う、ユーチューバーの常套手段でもあるんですよ」

 と指摘するネットコンテンツに詳しいITライターに教えられて、YouTube内の動画を「100万円」で検索すると、“100万円あげてみた”“100万円をプレゼント”“100万円分買ってみた”などと、ドッキリや検証企画などを含めて数多の動画がヒット。“金持ちユーチューバー”として知られるヒカルもまた、同様の“100万円企画”をいくつかアップしている。

100万円をプレゼントしたら相手がどんな反応をするのか、どんな使い方をするのかを観察するという、少々いやらしい内容が多いんですよ(苦笑)。それでも、みんな100万円はほしいわけでつい視聴してしまうのも事実。でも、言い換えれば、お金さえあれば誰もができる企画であって、いわば工夫のない“手抜き”動画とも言えますね。

 また世間からの注目を集めやすい、手っ取り早い話題作りでもあります。かつてSNSを使って大体的に100万円を“ばら撒いた”人もいました」(前出・ITライター)

各党の選挙公約でも“ばら撒き”が

 2019年と2020年にそれぞれ「100万円を100人に」「100万円を1000人に」と、プレゼント企画をツイッター上で実施したのが『ZOZO』創業者で実業家の前澤友作氏。合わせてこの行動を、“生活に必要な最低限のお金を支給する”ことで社会に与える影響を調査する「ベーシックインカム社会実験」であると説明した。

「真意はどうあれ、ニュースになったことでさらに希望者が殺到する事態となり、話題作りとしてはお釣りが来るくらいの効果でした。前澤さんを騙るネット詐欺が横行するほどでしたからね。当の前澤さんも“お金配りおじさん”を商標出願するなど、すっかり騒動を楽しんでいる様子が伺えました。
 
 さらに言えば、10月31日に投開票を控える衆議院議員総選挙でも“ばら撒き”が目立ちます。各党が“一律10万円給付”“毎月20万円給付”などといったマニフェストを掲げていますが、与党の場合でみると選挙の公約にするのではなく、“なんで、解散前に給付をしなかったの?”と思ってしまいますが(苦笑)」(前出・ITライター)

もう雨上がり決死隊は見られない?

 それはさておき、現金なものでカネが絡むほど注目度が高まるのはYouTube界でも同じということか。どうやら“100万円企画”に限らずに安易な動画制作に走ってしまうのは、特にユーチューバーに転身した芸人が陥りがちだとも。

YouTubeで“お笑い力”が試された

 前出の佐々木氏は「1人でネタを作るのは本当に大変なこと」と苦労を代弁する。

「ユーチューバーを本職とするからには頻繁に動画をアップする必要があります。宮迫さんはお笑いネタを披露するのが本職でしたが、当初こそピンとしてのネタを披露するも、それもあっという間に使い切ってしまったように見えます雨上がり時代の漫才やコントのネタも1人でするわけにもいきませんし、一緒にネタを考える相方がいない状況ではイチから何本も作るのは難しいでしょう」

 例えば『M-1』や『キングオブコント』、『R-1』などに情熱を注ぐ芸人であれば日々考えたネタも豊富にあり、動画としてアップすることで視聴者の反応を見ることができる。そもそも、そんな芸人たちの主戦場はYouTubeではないのだろう。

 一方で、雨上がりとしても漫才やコントをする機会が長らくなかった、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)のように周囲が盛り上げてくれる立場に慣れていた宮迫にとって、YouTubeは個人としての“お笑い力”が試される場にもなったようだ。

「これは宮迫さんに限ったことではありません。スタートこそ芸人色を色濃く出していたはずの動画が、月日が経つに連れていつの間にか一般ユーチューバーと同じような“やってみた”といったチャレンジ系動画が増えていくのは、新規参戦した芸人の多くが辿る道にも見えます。

 バラエティー番組に慣れてしまったタレント化した芸人こそ、YouTubeという競争が激しい世界ではネタが尽きるのも早く、結局は安易な動画に走ってしまうのかもしれません」(佐々木氏)

 それでも、今の宮迫の居場所は“YouTubeしかない”わけで……。