小室眞子さん

 ふたりがニューヨークに旅立ったことで“小室狂想曲”もようやく落ちついたかにみえたが……。

 小室圭さんの母親の「借金トラブル」が報じられてからの数年間、眞子さんの結婚という慶事だった話題がゴシップに姿を変え、皇室ニュースに興味がなかった層をも巻き込んでの“一大ムーブメント”になったことには論を俟(ま)たない。

 元々“皇室ネタ”は人気があり、テレビ・新聞・週刊誌のキラーコンテンツ、いわゆる“ドル箱”であった。それにスキャンダル要素が加わったわけだから、これほど強いものはないだろう。ふたりの一挙手一投足に多額の税金が使われているということも国民感情を大きく動かした。毎週のように週刊誌はその話題を取り上げ、ワイドショーも軒並み視聴率を上げることに。

 メディアにとってまさに“K・Kバブル”が続いていたわけだが、それも“結婚”と“金銭トラブルの解決”でついに終焉を迎えたという。出国の様子は最後の大花火とばかりにテレビ各局がこぞって報じたものだった。

 NYに旅立ったあとのふたりは──。

報じる“大義名分”

 週刊誌の読者の中にいる“皇室ファン”には「衝撃的な写真が見たい」と思うような意見はそれほど多くない。「セレブ生活」なのか、あるいは「庶民的な暮らしぶり」なのか、皇室を離れた後の日常生活を垣間見ることができればそれで満足なのだという。読者の興味に応えるのが週刊誌の性。先日も『女性セブン』(12月9日号)がNYでの暮らしぶりを写真つきで報じている。

 10分程度で歩けるメインストリートを40分もかけて仲睦まじそうに歩いているカラーの鮮明写真から察せられるのは、労を厭(いと)わない“現地取材”というやつだ。さらに、今では現地のパパラッチと契約して写真を撮らせるメディアもあるという。

荷物を抱えて周囲をキョロキョロ、《迷子》と報じられた小室眞子さん(『デイリーメール』オンライン公式HPより)

 しかし、一方のテレビ。情報番組のディレクターは出国したふたりについて、このように嘆く。

「大義名分がなくなりました」

 ふたりを報道する理由がなくなったというのだ。

映像ではあまりに“ゲスく映る”

小室夫妻を取り上げると、間違いなく数字(視聴率)は上がりました。世間はそれだけ注目していたと見ていいでしょう。しかし、上からは“あまり無闇に扱うな”とのお達しがくるんですよ。日常を追いかけ回すような取材はやはりテレビではやりずらい部分があります。紙媒体と違って、彼らの生活を追うようなシーンは映像だとあまりに直接的というか、“ゲスく映る”という側面がテレビにはありますね」(前出・情報番組ディレクター)

 9月に小室さんが帰国する直前に、FNNの海外支局のスタッフがNYで彼を直撃取材するさまを放送し、大きな反響を得た。だが、彼と並走するかのようなかたちでマイクを差し出す女性レポーターの様子はなかなか刺激が強く、それに対する批判も少なくなかった。

 また、視聴者の意見が大きく反映されるというのもワイドショー制作現場のリアルなのだという。

ネットの反応を見ていると“やりすぎじゃないか”とか、“結婚して一般人になったのだからこれ以上追いかけまわすのはやめたら”という報道に対する批判的な声も多くなっていて、局側としても自制しようとなっています」(別の情報番組スタッフ)

 今後、ワイドショーが小室夫妻を取り上げることはなくなるのだろうか。

どの番組もそういう流れにはなるでしょうね。見逃し配信などが注目されるバラエティーやドラマなど違って、ワイドショーは今でも視聴率という指標で測られるので、取り上げられないのは痛いですが、この先しばらくはないでしょう。あるとすれば何か“トラブル”が起きたときですかね。いま考えられるのは小室さんが来年2月に2度目の弁護士試験を受けるタイミング。その結果次第で彼らの生活はどう変わるか、みなさん興味があると思うので」(テレビ局ディレクター)

 テレビのK・Kバブルはいま、弾けたといっていいだろう。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。