愛子さま

「12月9日、雅子さまは58歳のお誕生日に際して文書を公表されました。新型コロナの世界的な影響や、今年起こった自然災害、東京オリパラなど、話題は多岐にわたりましたが、何より印象的だったのが、愛子さまのご成長を喜ぶ母心が、冒頭に綴られていたことです」(皇室担当記者)

 例年、ご家族について触れられるのは文書の後半だった。

「愛子さまがお健やかに成年皇族となられたことを、それほどうれしく思われているのでしょう」(同・前)

“愛子天皇”が実現する可能性

 成年行事では、光り輝くティアラと女性皇族の第一礼装であるローブデコルテを着用されて、報道陣の前にお出ましになった愛子さま。記者からの祝福の言葉に「ありがとうございます」と微笑まれる愛娘の姿をご覧になった雅子さまは、込み上げるものがおありだったにちがいない。

「成年行事後、愛子さまが初めて公務に臨まれるのは、来年の元日に行われる『新年祝賀の儀』になる見通しです。単独公務デビューの日も、そう遠くないかと。ご活躍の場が増えていくのが楽しみです」(皇室ジャーナリスト)

 未来ある若き内親王へ期待を膨ませる声は、ネット上でも多く見受けられる。

《愛子さまにぜひ天皇になっていただきたい。品格、知性、存在感と別格》
《多くの国民は次の天皇陛下は愛子さまがふさわしいと考えているように思います》

 今年3~4月に行われた『共同通信』の世論調査では、女性・女系天皇に対して賛成派が87%。しかし、東洋大学で元号や天皇制を研究する社会学者の鈴木洋仁さんは、

「愛子さまが天皇に即位される可能性は、ほぼなくなったといえるでしょう」

 と話し、こう続ける。

「12月6日に行われた政府の皇位継承に関する有識者会議では、女性・女系天皇に関する議論が避けられました。理由は“愛子天皇”という考えが生まれることで、既存の法律で定められている悠仁さまの皇位継承順位に、影響が及ぶおそれがあるからです」

 同会議では、女性皇族が結婚後も皇室に残ることと、旧皇族の男系男子を養子として皇族に迎える、という2つの案を盛り込んだ最終報告書の骨子案が了承された。

「'04年から本格化した小泉純一郎内閣による『皇室典範』改正の動きは、悠仁さまのご誕生とともに中断されました。しかし、今回の議論も当時と何ら変わりません。

 6日の有識者会議後、清家篤座長は“誰が継承資格を持つかは、将来検討されるべき課題”と話していましたが、そのときがくるのは少なくとも悠仁さまの即位後になると思います」(宮内庁OB)

 前出の案のように、皇室に『女性宮家』が創設された場合、愛子さまは結婚後も皇室に残られる可能性が浮上。

学業こそが公務

「来年3月に控える愛子さまの成年会見では、女性皇族の今後に関するご本人のお考えが問われる可能性も。愛子さまは会見に向けて、雅子さまと入念な準備を進められているようですが、目下取り組まれているのは、年始に迫る大学の試験やレポート課題です」(宮内庁関係者)

 プリンセスは、学習院大学2年生というお顔も持つ。

登校されたのは昨年10月に行われた新入生ガイダンスのみ。1年遅れで実施された、今年4月の入学式にはリモートで臨まれました。コロナ禍に苦しむ国民に寄り添われる両陛下のご意向を受けて、対面授業が再開される中でも、オンライン授業を継続されています」(同・前)

 同級生たちは大学へ通い、サークル活動や部活動などに勤しむ一方、愛子さまは“おこもり生活”を送られる日々。

雅子さまのお誕生日に際して公開されたお写真は、愛子さまの成年行事の当日に撮影(12月5日・皇居)

「大学の試験や課題は、個々の努力だけでなく、仲間と協力して乗り越えるといった部分も大きい。単位を落とすわけにはいきませんからね。

 お住まいで黙々と学ばれている愛子さまはモチベーションの維持も含めて、その分のハンデがおありだと思われます。成績優秀でも、私たちと同じく“落単”を恐れていらっしゃるのでは……」(在学生のひとり)

 成年会見が、学業の影響で後ろ倒しになったという報道を受け、これから本格的に始まる公務と学業の両立を案じる声も上がっているが、

「皇族方は、学生のうちは基本的に学業優先であり、“学業こそが公務”という考え方もできるのではないでしょうか。天皇の国事行為は憲法で定められていますが、公務の定義は曖昧です。これを機に、皇族にとっての学問の意義や、皇族数が減少している現状に即した公務のあり方を考えていく必要があると思います」(鈴木さん)

学生に「他言無用」のお願い

 当面は学業に打ち込まれる愛子さまだが、ときには息抜きも必要となるだろう。

木村拓哉

「宮さまは、お住まいで楽しめる“推し活”をご趣味にしていらっしゃいます。特に、元SMAPの木村拓哉さんが大好き。2、3年前からファンになられたみたいで、密かに楽しまれているインスタグラムのアカウント名も“木村○○”にされているほどです」(愛子さまの知人)

 SMAP解散後も活躍の場を広げているキムタクは、今や若い世代のファンも多いという。さらにジャニーズでは、キムタク以外にも7人組グループの『ジャニーズWEST』がお好きとも。

「『WEST』の推しメンは、俳優としても活躍する重岡大毅クンや藤井流星クン。彼らの誕生日には、ジャニーズファンおなじみの“生誕祭”という個人的なお祝いまで行っていました。集めていらっしゃるうちわなどのグッズを並べているご様子を“木村名義”のインスタグラムに投稿されたこともありましたね」(同・前)

 皇族とはいえ、愛子さまも同年代の女子大学生のように好きな芸能人がいらっしゃるのは当然のことだろう。しかし、

「学習院では、愛子さまのプライベートな一面が漏れ伝わらないように必死です。先日も学生課から“特定の生徒に関する情報をマスコミに話さないように”というお達しがありました。詳しく記されていないものの、学生の間では“愛子さまの話は他言無用”という暗黙の了解になっています」(前出・在学生)

ジャニーズWESTの全メンバー。左から3人目が藤井流星、4人目が重岡大毅

 強固なプライバシー保護の態勢に安心されるのは、愛子さまご本人だけではない。

「愛子さまを守りたいと誰よりも願われているのは、雅子さまだと思います。一時期は、『適応障害』で思うようにお出ましになれない雅子さまへの心ない批判が、愛子さまに飛び火してしまったこともありました」(前出・皇室ジャーナリスト、以下同)

 冒頭の誕生日文書で《愛子を引き続き温かく見守っていただけましたら有難く存じます》と綴られていた雅子さま。

「愛子さまは今後、天皇家の長子というよりも“1人の女性皇族”として道を切り拓かれます。愛する娘がありのままの姿を失うことのないように、母として全力でサポートされることでしょう」

 素顔は秘し隠されても、気高きプリンセスは“人を愛し、人から愛される”─。