佐野勇斗 撮影/吉岡竜紀

「現場では、みなさんから“佐野きゅん”って呼ばれています。もちろん(主演の)西島秀俊さんからも。西島さんのことは“モンさん”って呼んでいます。理由は、モンブランが好きだから(笑)

「実はもう結末知ってます!」

 放送中のドラマ『真犯人フラグ』(日本テレビ系)に出演している佐野勇斗。秋元康が企画・原案を務めるオリジナルミステリーで毎回、放送後にはSNSで考察合戦が繰り広げられている。

『真犯人フラグ』毎週日曜夜10時30分〜(日本テレビ系)放送中

 佐野は、西島が演じる主人公・相良凌介の長女と交際中のITベンチャー社長・橘一星役。スマートでクレバー、そして男気もある。

「僕の周りの方たちも、考察しながら見てくださっているみたいで。“すごくおもしろい”って感想をたくさんいただいています。

 演じる側が意図していない部分にも、“実は深い意味があるんじゃないか?”と裏読みする方もいて、いろんな反応があるのは楽しいですね」

 その言葉どおり、疑わしい人物のオンパレードで目の離せない展開に。さぞ緊迫した現場なのかと思いきや、

「そもそも、“モンさん”って呼んでいるのが僕だけなんですよ。好きな食べ物であだ名をつけようという話になり、僕はハンバーグが好きだから“バーグ”、芳根(京子)さんはトマトが好きだから“トマコ”って案が出たのに、まったく浸透せず……。“バーグ”、気に入ってたのに残念です(笑)」

 と、キャスト同士のほっこりしたやりとりも。最終話を迎えるのは年をまたいだ来春。異例の2クールの放送とあって、まだまだ読めない仕掛けが待ち構えていそうだ。気になる結末&真犯人は?

「実は、もう知ってます!! でも、あんまり聞かないでください。言っちゃいそうなので(笑)

「“もう限界です”となるまでやりたい」

『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』('12年)をきっかけに芸能界入りし、俳優デビューして6年。

 '21年は4月クールの『ドラゴン桜』で米山役。東大受験失敗で自殺未遂し、桜木(阿部寛)に恨みを抱いていると思いきや、大どんでん返しに話題沸騰。続いて7月クールの『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』では喜多見(鈴木亮平)の右腕・臨床工学技士の徳丸をさわやかに演じた。そして10月からは『真犯人フラグ』。一方で、所属する5人組ボーカルダンスユニット『M!LK』も11月24日にメジャーデビューを飾るなど、超・充実した1年に。

「ありがたいことに、とても忙しくお仕事をさせていただきました。振り返ってみると、たくさん登山をしたような感じですね。自分の中で、“今週が山だな”と感じるタイミングがいくつもあって。そんな山をたくさん乗り越えてきたなぁって思います

 多忙な日々を乗り越えた自分へのご褒美は?

「最近は、ケータイで漫画を読む時間がいちばん幸せ(笑)。読み始めたのはここ1週間くらいなんですけど。もともと漫画が好きで、読みだしたら止まらないから控
えてたんです。今は『GIANT KILLING』と『イティハーサ』を読んでます!!

 来る'22年はどんな年にしたいかと尋ねると、

「今年は自分の足りないところや“まだまだだ”という部分を見つけた1年でもあったので、その課題をひとつひとつクリアにしていきたいです。きっと、'22年もまた新たな課題にぶつかると思うんですけど、進むしかないなと思っています。そして“もう限界です”となるまでやるのが目標。まだ、正直いけるなと思っているし、無理するなら20代のうちに、と思っているので」

 タフな志で、さらなる飛躍を誓う――。

●好きな女性のタイプ、教えて!

「思いやりのある女性が好きです。僕に対してもですが、周りの人たちみんなにですね。ちゃんと相手のことを思いやれる人はいいなと思いますし、そんな人と一緒にいたいと思います。あとは、心から笑っている人かな。やっぱり、無理してる笑顔とかはわかっちゃうので(笑)」

●クリスマスプレゼント、何がほしい?

「犬! 僕、大型犬が大好きで。ラブラドールレトリバーとか、もうたまらないです(笑)。春夏秋冬の中でも冬がいちばん好き。去年、小さいクリスマスツリーを買ったので、今年もまた出そうかなって計画中です」

(取材・文/高橋もも子)