井桁弘恵(いげたひろえ)

 「私がゲストのいちばんのファンになって、その方の話を聞きたいという気持ちでいることと、ゲストに楽しんでもらえる雰囲気をつくるように心がけています」

 16年半続いたトーク番組『おしゃれイズム』にかわって、10月からリニューアルした『おしゃれクリップ』(日本テレビ系・日曜夜10時〜)のMCを山崎育三郎(35)と担当する。

 「初めてのMCに最初は緊張して硬くなっていたけど、気負わずにリラックスするようにしたら笑顔が増えるようになっていきました」

 番組は“もうひとりの私”をテーマにゲストの素顔を紹介する。

 「私自身はポンコツです(笑)。料理が全然できなくて、電子レンジの使い方もよくわからないので、冷凍ごはんを温めるのも苦手です。空気清浄機の掃除の仕方もわからなくて気づいたら異臭がするようになっていました。

 親友に会ったときには即興でコントを始めたりするので“ポンコツでふざけている人”が世に知られていないところだと思います」

 芸能界入りのきっかけは、15歳のときに東京でモデルオーディションを受けた帰途でスカウトされた。

 「オーディションは母と姉がすすめてくれました。興味はあったけど福岡と東京は距離もあり(芸能界は)遠い世界の話だと感じていたので仕事になるとは思わなかったです」

ゼクシィのCMが大きな転機に

 早稲田大学受験を機に上京。ファッション誌『MORE』のモデルを務める。3年前に倉科カナ、広瀬すず、吉岡里帆らが歴代出演した“美少女タレントの登竜門”といわれる結婚情報誌『ゼクシィ』の11代目CMガールを射止めた。就職活動を控えていたが転機になった。

「就職したいと思える会社がなくて就活は人ごとでした。かといって芸能界の仕事をやっていく自信もないと悩んでいたときにいただいたCMで覚悟ができました。心配していた両親も大きな仕事が決まり、生半可での就職活動はよくないと理解してくれました」

 CMで注目され『仮面ライダーゼロワン』に女性仮面ライダー役で出演し、クイズ番組でも活躍。今年はドラマ『お耳に合いましたら。』での好演や司会業初挑戦と活躍の場を広げている。

 「いろんなことをやりたいので、ひとつに決めきれないです。今はいただいた仕事をひとつひとつ丁寧に全力投球することが楽しいです。毎日、違う仕事をしているほうがリセットできます。同じことを毎日していると考えすぎてパンクして頭の整理がつかないです」

人見知りを克服し、おしゃべり好きに

 多忙なスケジュールの息抜きは、支えてくれる人たちとのおしゃべり。

 「現場でヘアメイクさん、スタイリストさん、スタッフの方と話している時間が好きで息抜きになっています。

 昔は自分を出すことが恥ずかしかったけど、この仕事を始めてから人見知りがなくなりました。人とコミュニケーションをとったほうが心地いいと思えるようになり、自分を解放していろんな人としゃべってしまえば、その場が明るい雰囲気になることに気づいてからは苦ではなくなりました。むしろ元気をもらっています」

 今後やってみたいことにトーク番組のゲストを挙げた。

 「30分間自分のことだけを話せる経験はなかなかできないし、うれしいと思います。
会いたい人? たくさんいますが、最初に浮かぶのはずっと憧れている佐藤栞里さんです」

 モデル、タレント、女優。こだわりたいのは?

 「それらをまとめた新しい言葉(肩書)ができたらいいな。それを名乗れるような存在になれたらいいなと思います」

 マルチな活躍に期待!

★井桁のルーツ
珍しい名字の“井桁(いげた)”について「ルーツを調べたら福島でした。先祖がなぜ福岡にたどり着いたのかはナゾです」

プロフィール
いげた・ひろえ/1997年2月3日生まれ。福岡県出身。趣味・旅行、歌うこと、卓球。特技・テニス、博多弁、おいしそうに食べること。資格・食生活アドバイザー3級、漢字検定2級、化粧品検定2級。身長170cm