稲垣吾郎 撮影/廣瀬靖士

 今年も残りあとわずか。テレビに舞台にSNSにと活躍の場を広げてきた新しい地図の3人。稲垣吾郎が語った“印象的な出会い”、そして2年ぶりに訪れた場所とはーー。

今年できなかった分を取り返したい

――今年はレギュラーのラジオなどで印象的な出会いはありましたか?

「新進気鋭のミュージシャンの方がいたり、ベテランの方でも今まであんまりじっくりお話ししたことがなかった方とお話しできたり、新鮮で楽しかったですね。やっぱりグループのときは1対1ではない分、ゲストの方とちゃんと話せてなかったりすることもあったので。

 あと村上春樹さんとの対談は、大きかったですね。僕も若いときにすごく影響を受けましたし、まさかお会いできるとは思っていなかったんで。振り返ると、もっとあれを話せばよかったとか反省点は多いけど、うれしかったです」

――11月には、『不可避研究中』(NHK総合)も久々に放送されました。

「“ルッキズム”(※)はいまの社会的なテーマなので、いろんな意見を聞けておもしろかったですね。僕だと、人に見られたりするので、中身だけでなく外見も追求していくっていう、この仕事特有のルッキズムもあると思うし。あと、若いディレクターさんが多いので、みなさんの熱意にすごく刺激を受けてるし、一緒に番組を作ってる感じがあります」

――秋はお出かけできましたか?

気分転換に海や山にドライブに行ったり、最近は長野県の佐久平に2年ぶりに行きました。前にスマスマ特別編でも僕の友人のヒロくんと行ったんですけど(笑)。長野の空気も大好きだし、佐久自体、標高が高くて朝の山とか紅葉もきれいだったから、写真を撮ったり。日帰りで、特に何をするわけでもないけど、やっぱり気持ちがいいし、心が洗われますよね」

――来年2月にはミュージカル『恋のすべて』が控えています。

「以前やった『恋と音楽』、『君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~』と同じ鈴木聡さんの脚本・演出なので、楽しい作品になると思います。最近、重々しい作品が続いたので、僕も舞台で歌ったり踊ったりは久しぶりだし。来年も俳優をベースに映像もだけど、今年できなかったものを取り返したいなっていう思いもあるので、全公演やり遂げて、『サンソン』もいつか再演できたらと思っています」

※ルッキズム=人を外見だけで判断すること

僕たちのあれこれ“ウラ”話

稲垣吾郎 撮影/廣瀬靖士

●いまの気分はヒゲスタイル

「ヒゲは役柄でとかではなく気分ですね(笑)。そこにあまりこだわりはなくて、夏に半袖でヒゲだとちょっとワイルドすぎちゃうけど、冬の装いだといいかなと思ったり。女性がネイルを変えるのと同じぐらいの感じなので、すぐなくなっちゃうかもしれないけど。今日は表紙もあるんでどうしようかなと思いながらも、いつもきれいに撮ってくださってるんでヒゲを生やしたまま来ました」

●いまオススメの映画!

「最近、アレサ・フランクリンの自伝的映画『リスペクト』を見たんですけど、すごくよかったですよ。世界的に有名な女性シンガーのアレサを演じたジェニファー・ハドソンは『あなたに私を演じてほしい』って言われたそうです。あと安田顕さん主演の『私はいったい、何と闘っているのか』もハートフルコメディーでお正月に見るのにいいんじゃないかな」

【Information】
ミュージカル・コメディ『恋のすべて』
2022年2月11日〜2月27日
東京建物 Brillia HALLにて公演

取材・文/渡邉朋子 ヘアメイク/金田順子 スタイリスト/黒澤彰乃