佳子さま('21年12月・半蔵門)

《窓開くれば金木犀の風が入り甘き香りに心がはづむ》

 1月18日、皇居・宮殿で新年行事の『歌会始の儀』が開かれ、秋篠宮家の次女・佳子さまが詠まれた和歌も公になった。昨年は新型コロナの影響で3月まで開催延期となったが、今年は例年同様の時期に開かれることに。

和歌は皇族方の心情が表れる

「昨年3月のときと同じように感染防止対策を徹底して行われ、全国と海外から寄せられた1万4000首の一般公募の中から入選した10人と、天皇陛下や皇族方の和歌が披露されました。

 今年のお題は『窓』。陛下は昨年に引き続き、新型コロナの感染拡大の収束を願うお気持ち、皇后さまは昨年9月に赤坂御所から吹上御所に引っ越された際に感じた、上皇ご夫妻への感謝のお気持ちを詠まれていました」(皇室担当記者)

 昨年12月に成年となられた天皇家の長女・愛子さまに関しては、初めての『歌会始』でどんな歌を詠まれるかに注目が集まっていた。

《英国の学び舎に立つ時迎へ開かれそむる世界への窓》

「愛子さまは『学習院女子高等科』の2年生だったときの夏休み、約3週間にわたってイギリスに短期留学を経験されました。初めて外国の学校をご訪問になり、歴史の重みを感じさせる立派な建物を目の前にされた際の心情や、イギリス滞在への期待に心弾ませるお気持ちを和歌に込められたそうです」(同・皇室担当記者)

 一方、佳子さまの和歌について、ある宮内庁関係者が次のように解説する。

「秋のある日にお部屋の窓を開けた佳子さまは、金木犀(きんもくせい)の香りが風に乗って漂ってきた際、甘い香りにふれてうれしいお気持ちになったことを詠まれています。情景が綺麗に思い浮かぶ素晴らしい歌ですが、一方で『金木犀』という言葉に注目することもできます。何か意図が込められている可能性がある。

というのも、基本的に皇室の方々のお気持ちが表されるのは、記者会見や節目ごとに出される文書、公務でのスピーチなどに限られます。しかも、私的な事柄や内面に触れられる機会は少ないため、新年の和歌は皇族方の心情を推し量る、とても貴重な機会なのです」

 姉・小室眞子さんは昨年3月の『歌会始』で、

《烏瓜その実は冴ゆる朱の色に染まりてゆけり深まる秋に》

 という歌を披露されたが、この和歌は当時、延期されていた小室圭さんとの結婚への意思を強く表現していたのでは、と話題になった。

「金木犀」花言葉の由来

『烏瓜』は秋に鮮やかな朱色の果実をつけることが特徴で、花言葉は“よき便り”。眞子さんの結婚問題も昨秋の決着が見通されていたことから、烏瓜の実が熟す時期になぞらえて“秋によき便りがくる”という願いを込めた歌だったのでは、と憶測を呼んだ
のです。

 さらに、その前年には《望月に月の兎が棲まふかと思ふ心を持ちつぎゆかな》という歌を詠まれています。'17年の婚約内定会見のとき、圭さんが眞子さんのことを“月のように静かに見守ってくださる存在”と話しており、『月』というワードを2回も盛り込んだ歌からは、彼への愛情を感じさせました」(同・宮内庁関係者)

 そして今回、佳子さまが詠まれた和歌の中にある『金木犀』の花言葉は「謙虚」や「気高さ」という意味がある。

眞子さんが30歳をお迎えになるあたり公開された宮内庁提供写真('21年10月6日・赤坂御用地)。和歌で詠まれた『烏瓜』をお手に

「ジンチョウゲ、クチナシと並ぶ“三香木”のひとつで、芳香剤としてもお馴染みの強い香りを持つことが特徴です。その香りとは対照的に、花自体は小さくて控えめである様子が“謙虚”の所以です。

 さらに、金木犀は雨が降ると一気に散ってしまいます。強い香りを持っているのに、惜しむことなく潔く散る様子が“気高さ”を感じさせるため、花言葉になったそうですよ。中国では幸福や吉兆の象徴とされており、地位の高い女性が香料などに使っていたとされ、これも“気高い人”の由来だとも聞きました」(前出・皇室担当記者)

 気高さを兼ね備えた女性皇族として、皇室の活動を支えられる佳子さまにはぴったりな花言葉といえよう。

 一方で、金木犀とはモクセイ科の植物で、元々は『銀木犀(ぎんもくせい)』の変種だと言われている。実は、真っ白で美しい花をつける銀木犀の花言葉には、佳子さまの“決意”がにじんでいるような意味合いがあるという。

「将来的には結婚したい」

「銀木犀の主たる花言葉は“初恋”。ほかにも“高潔”や“唯一の恋”、“あなたの気を引く”といった意味があります。金木犀にも初恋という花言葉は含まれていますが、変種ということもあり、元々の種である銀木犀のほうが“恋”に関する花言葉が多いそうです。

 ただ、金木犀にしろ銀木犀にしろ、強い香りで人を惹きつけるというのが特徴で、中国では古くからデートの前に銀木犀のお酒を飲んで甘い香りを漂わせてデートに出かけるという習慣があったことから、恋愛に関する花言葉が多い植物なのです。

 眞子さんが昨年無事に結婚され、佳子さまは“今度は自分の番”と、ご自身の恋愛や結婚に関して真剣にお考えになっているお気持ちだということを、和歌に込められたのかもしれませんね」(同・前)

 昨年末に27歳となられた佳子さま。眞子さんは25歳のときに婚約が内定したことを考えれば、いつ結婚されてもおかしくない。実際、これまでも佳子さまの恋愛や結婚に関連する事柄はいくつか報じられている。

'17年9月から約9か月、英国のリーズ大学に留学された佳子さま。ご関心の深いパフォーマンスや文化などを学ぶとともに外国ならではの開放的な学生生活をご体験された。留学先では同じ日本人留学生の男性と密談を……

「学生時代のグループ交際や都内にある理系大学出身の男性、大手企業の御曹司やイギリス留学時代に交流を深めた日本人などが報じられています。どなたが本命なのかは分かりませんが、佳子さまは以前から“眞子さんの結婚待ち”だと言われていました。成年会見でも“将来的にはしたい”と述べられていますしね。

 また、眞子さんが小室圭さんを選んだように、佳子さまもご自分で結婚相手をお決めになると思います。眞子さんが結婚問題で逆風にさらされていたとき、佳子さまは大学卒業に際して出された文書で“姉の一個人としての希望がかなう形になってほしい”と、あえて応援するような文言を綴られました。ご自身も一個人として“自由意志で将来をお決めになりたい”というスタンスをお持ちなのだと思います」(秋篠宮家関係者)

 以前よりも格段に、国民からの注目が集まっている佳子さま。今回の和歌に、どのような将来や希望を込められたのだろうか。