紀子さま。喪中にオンライン公務に臨まれたことも('21年12月・御仮寓所)

「1月29日、秋篠宮ご夫妻は都内のホテルで行われた『北京冬季五輪結団式』にご臨席。2月4日から行われる北京五輪で日本選手団の主将を務めるスピードスケートの高木美帆選手たちを、激励されました」(皇室担当記者)

 紀子さまは、昨年11月4日に父である川嶋辰彦さんが亡くなられてから、90日間の服喪期間に入られていたために、公の場に姿を見せられたのは、久しぶりのことだった。

皇族特権に対する不満

「90日間の喪は、最初の20日間が第1期、後の70日間が第2期と分けられています。第1期は重い喪の期間であり、公的活動は控えられます。第2期になると宮中祭祀などの神事やお祝いごと、歌舞音曲の類は控えられますが、公務の種類によっては“除喪”してお出ましになることがあります」(皇室ジャーナリストの山下晋司さん)

 正式な喪明けとなる2月2日以降“通常運転”で数々の公務や行事をこなされていくことになる紀子さまだが、

もっぱら気を揉まれているのは、悠仁さまのご進学についてでしょう。現在、お茶の水女子大学附属中学校に通われている悠仁さまが『提携校進学制度』を利用し、筑波大学附属高等学校へ進学されるのではないかと取り沙汰されています」(前出・皇室担当記者)

 お茶の水女子大と筑波大の間で、'17年から5年間限定で設けられた『提携校進学制度』。学力テストを受けず、書類審査や面接などによって若干名が両大学の附属校に進学できる“特別ルート”だ。

「一部では、悠仁さまのために作られた制度とも言われています。真偽が明確でないまま批判することはできませんが、受験生やその家族から皇族特権に対する不満が生まれやすいのは確かでしょう」

 そう話すのは、近現代の皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授。

「眞子さんの結婚問題は、国民との直接の利害関係というより“理念的な問題”が大きかったと思います」(小田部教授、以下同)

 要するに、コロナ禍で国民が苦しむ中、自らの結婚を強行した眞子さんに対し“公より私を優先するのか”と、皇族としての姿勢を問う声が多く上がっていたが、

「悠仁さまが直面される“お受験問題”は、多くの国民が経験し、現にその苦悩を抱える人もいます。つまり、理念より利害が絡み、一層深刻な影響が生じる可能性がある」

 と指摘する。

小室圭さんも重要な局面へ

それに布石を打つかのごとく、秋篠宮家の側近トップである皇嗣職大夫は1月24日、文書で苦言を呈したばかり。

《受験期を迎えている未成年者の進学のことを、臆測に基づいて毎週のように報道するのは、メディアの姿勢としていかがなものか》

「国民の疑念を払拭する説明がなされないどころか、火に油を注いでしまった印象です。あえて“受験”と“進学”という言葉を使い分けている印象で、煙に巻こうとしているようにも思えました」(皇室ジャーナリスト)

 筑波大学附属高校のホームページによると、一般受験の合否発表は2月16日。

「ほかの受験生と足並みをそろえて、悠仁さまのご進学先が正式に発表されるのは、2月中旬以降になると思われます」(宮内庁関係者)

秋篠宮ご一家('21年11月・赤坂)

 悠仁さまのお受験結果に注目が集まる一方で、紀子さまのもう1人の“息子”─小室圭さんにも大事な局面が迫ってきている。

「2月22日から23日にかけて、NY州司法試験が行われます。前回の試験に不合格だった小室さんは再挑戦に燃えているはず」(法曹関係者)

 すでにNYの法律事務所に法務助手として勤務していた小室さんがまさかの不合格と判明したのは、昨年10月。

 弁護士になれなかったことで、想定年収は弁護士の3分の1以下である600万円ほどになるとも報じられた。

「NY生活を続けるためにも、小室さんは次の試験で絶対に合格する必要があります。ただ、2月の試験は例年、再受験者の合格率が35%前後にとどまるため、どうなることか……」(同・前)

 前回の試験では初受験者の78%が合格。2月は仕事と受験を両立する受験者が多く、勉強時間を確保できないために合格率が低下するという。

 NY州の弁護士資格を持つ清原博氏も憂色を浮かべる。

「法務助手は定時勤務ですが、時には残業をしたり、仕事を自宅に持ち帰ったりすることもあります。不慣れなうちは日々の仕事をこなすだけで精いっぱいでしょう。試験直前だからといって、事務所側が“勉強のために仕事は休んでもよい”と言えば、ほかのスタッフへの公平性が保たれませんし、受験はあくまでも個人の問題なのです」

 試験の“アウェー感”も小室さんを追い詰めかねない。

新居の総工費は33億円

「リモート形式で行われた前回の試験とは異なり、今回は大規模な会議場に大勢の受験生が集う形式。英語を母国語とする多くの受験生に囲まれると、ライバルがとても優秀に見えます。雰囲気にのまれたり、自信をなくしたりしてしまい、前回以上に実力が発揮しづらいおそれがあるでしょう」(清原氏)

 はたして、小室さんは、こうしたプレッシャーに打ち勝てるのか─。

「合否発表が予定されている4月下旬は、再び日本中が小室さん夫妻の話題で持ち切りになるでしょう。ただ、同時期には秋篠宮家のお引っ越しが控えており、こちらも注目されるのでは」(前出・ジャーナリスト)

'21年11月6日、川嶋辰彦さんの自宅で行われた家族葬を終えた小室眞子さんと圭さん

 '19年2月に大規模改修拡張工事が着手された秋篠宮邸が完成間近に。

今春にも引っ越される見通しです。改修前の秋篠宮邸は築50年ほどと老朽化が進んでいました。'06年と'11年に改修が検討されたものの、社会情勢などを理由とした秋篠宮さまのご意向で見送られていました」(同・前)

 お代替わりに伴い、改修に踏み切られた秋篠宮さま。

「天皇陛下が皇太子時代にお住まいになっていた東宮御所には、行事などで使用される『檜の間』や『日月の間』といった大広間があります。一方、秋篠宮邸にはそのような大広間はありません。皇嗣は皇太子と同等ですから、東宮御所の規模を参考に増築されたのでしょう」(前出・山下さん)

 隣接する『赤坂東邸』が、渡り廊下でつながれた“新・秋篠宮邸”の延べ床面積は約5500平方メートルにも及び、

「総工費は約33億円です。工事中の仮住まいとして新設された『御仮寓所』の約9億8千万円も含め、これらは国庫から支出されます」(前出・宮内庁関係者)

 秋篠宮さまはかつて、皇室行事『大嘗祭』に公的な予算が充てられることについて、宮内庁に疑義を呈された。

「節約家で知られる秋篠宮さまが、新居にこれほどの国費をかけられる……。必要経費だとわかっていても、金額だけで違和感を覚えてしまうのも無理はありません。理解できない国民からは“高すぎる”といった声が上がるでしょう。悠仁さまのご進学と小室さんの再試験が相まって、引っ越しにも、国民から冷たい視線が注がれることになりそうです」(同・前)

 秋篠宮家に向けて吹き荒れる“春一番”。先案じされる皇嗣妃の胸奥や、いかに─。


山下晋司 皇室ジャーナリスト。23年間の宮内庁勤務の後、出版社役員を経て独立

小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授。専門は、皇族や華族に関わる日本近現代皇室史

清原博 国際弁護士。アメリカの法律事務所で勤務後、帰国して法律事務所を開業