画/辛酸なめ子

 女性で史上初の「究極のサマディ(悟り)」に達したインド政府公認のシッダーマスター=ヒマラヤ大聖者、ヨグマタ相川圭子さん。ヒマラヤ秘教の厳しい修行を終え、究極の真理を悟ったヨグマタ=宇宙の母さんに、読者の悩みを相談。辛酸なめ子さんの感性あふれるイラストとともに、解決へとみちびきます。

※今週のお悩み

 毎年、新年度が始まる前に「その年にしたいこと」「来年度こそ達成しようと思うこと」を考えるのですが、あれもしたい、これも挑戦してみたいとイメージが膨らむばかりで、ふたを開ければ結局何もできないまま。そんな自分に焦ってしまいます。落ち着きや集中力がないからか、目標設定が高すぎるのか、欲張りなのか―。こんな自分を変えたいのですが、アドバイスをいただけるとうれしいです。(45歳・パート主婦/千葉県)

捨てることを覚えれば、集中力も充実感も増す

 あれもやってみたい、これにも挑戦したいと前向きに考える気持ちは大切です。ただ、それは裏を返すと“心の欲”ともいえます。

 さまざまなことに挑戦して、かえって何ごとにも集中できないのなら、捨てることを覚えるといいかもしれません。

 余計なこだわりや執着心を捨てると、あなた本来の才能が目覚めてきます。あなたが本当にやりたいことがわかってくるはずです。もしかすると、あなたの本当の目標は、今のあなたとかけ離れているのかもしれませんね。だから、続けることができないのかもしれません。自分自身の本当の目的に気づくことも大事なのです。

 余計な欲を捨てて、心を整えるなかで、満ちていく自分を感じると思います。経験をした人なら誰でもわかると思いますが、とりたてて多くのことをしなくても、とても満たされている状態。「何が欲しい」「何をしたい」「何をしなければいられない」という気持ちではなくて、何かひとつに集中するなかで得られる幸せや充実感は、とても気持ちのいいものです。

 相談者のように年度初めなどわかりやすいときに目標を立てるのはいいことですが、それに縛られて焦ってしまうようなら、いっそ目標は立てずに、いつでも平常心という心持ちでもいいのではないか、とも思います。

 というのも、私はヒマラヤ瞑想を指導するなかで、周りのみんなの幸せをいつも祈っています。私たちは深い場所、集合意識のレベルでつながっているので、幸せを願う私の思いは伝播していくはずです。

 自分が心の中で何を思おうが、何を願おうが、誰にも影響を与えないと思っているかもしれませんが、それは間違い。あなたの思いは、多くの人に影響を与え、何より自分自身に返ってきます。よい思いであれば、よい波動になって、よい縁を結んで返ってくるのです。

 あなたの中にある素晴らしい才能や愛を自覚して、あなた自身のレベルに合った挑戦をしてください。今年度は「自分自身の気づきを得る」「自分を変革していく」年だと考えていいかもしれませんね。

ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔

ヨグマタ相川圭子さん……究極のサマディに達して下界で活躍する世界にたった2人しかいないヒマラヤ大聖者。「女性史上初」5千年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者。国連本部で主賓としてスピーチ。日本、インド、ヨーロッパ、アメリカで活躍。日本に道場を持ち、ディクシャという瞑想秘法伝授と悟りの合宿を行う。全国で指導を展開。人生を変える本質的な生き方をガイド。『心と体をととのえて、もっと楽に生きる』(中央公論新社)など著書累計90万部。TBSラジオ・インターFM897、BSテレビに好評レギュラー出演中。
●公式サイトhttps://www.science.ne.jp/

辛酸なめ子……東京都生まれ。女子学院中学校・高等学校を経て、武蔵野美術大学短大卒。漫画家・コラムニストとして活躍。著書多数。
Twitter:godblessnameko

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〈構成/池野佐知子〉