市販のすし酢や調味酢で作ることも。「500mlの保存瓶いっぱいに作るのですが、2週間くらいでなくなります」(とよたさん)

 スレンダーな体形にツヤツヤな肌をキープしているとよた真帆さん。その若々しさの秘訣は大豆の常備食。おやつがわりにワンスプーン食べたり、サラダにトッピング、炒め物などの調味料としても毎日活用中。さっぱりしたものが欲しくなるこれからに重宝しそう!

ワンスプーンでおやつにも

「炒め物やサラダに加えたり、スープの具にしたり。酢大豆は調味料のひとつのように、なくてはならない食材」

 と話すのはとよた真帆さん。酸っぱいものが好きだったこともあり、「ピクルスみたいにしたら、身体にもよさそう」と酢大豆を作り始めた。以来、そのおいしさと、料理にサッと加えられる手軽さがお気に入りで、気づけば「10年以上、常備して食べ続けています」と言う。

 とよたさんといえば、女優業だけでなく京友禅の絵師として活躍したり、趣味のDIYでは専門番組を担当するなど、とにかく多趣味。年齢を感じさせないエネルギーと美貌に、「特別なことをしているのでは?」と考えてしまうが、「食べ物には気をつけているけど、特別なことは何も」とにっこり。唯一続けているのが「酢大豆」だという。

イソフラボン補給も、スプーン1杯で手軽に

「肉炒めに入れれば、味がさっぱりするし、大豆でかさ増しになりヘルシー。小腹がすいたら、スプーンですくっておやつとして食べることも」

 漬け酢はそのままお酢として料理に使えるし、昆布茶に漬け酢を加えてお吸い物風にするのもおすすめだそう。

「夜中に小腹がすいたときにいただくと、お腹が落ち着いてホッと眠りにつけるんです」

 大豆の栄養といえばイソフラボンがよく知られている。やはりとよたさんのきれいの秘訣はここに? 管理栄養士の森下久美子さんによると、

「大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするといわれます。女性は40歳以降はエストロゲンが減少してさまざまな不調が現れやすいので、積極的に取り入れたい食材ですね。さらに大豆は良質なタンパク源。肌や髪の若々しさを保ったり、筋力低下を防ぎます」

 おいしくてきれいになれる酢大豆! そのレシピを、とよたさんに教えてもらった。

とよた真帆

とよた真帆
1967年生まれ。女優としてドラマ、映画、舞台などで活躍中。カメラや絵画、料理、古地図・地層好きなど多彩な趣味を持つ。オープンな人柄がうかがえるインスタグラムが人気。
instagram.com/maho_toyota/

※電子レンジは600Wを使用

ほんのり甘くて食べやすい!
【基本の酢大豆の作り方】

●材料(作りやすい分量)
大豆(乾) 250g
〈漬け酢〉
黒酢(または酢) 300ml
はちみつ 50g
みりん 大さじ1
赤唐辛子(種を取って小口切り) 1~2本分

●作り方
(1)水洗いした大豆を水に漬けてひと晩もどし、熱湯で約20分煮る。ザルに上げる。
(2)フライパンを弱火にかけ、(1)をゆっくりいる。乾燥してきたら火を止め、粗熱を取る。
(3)熱湯消毒をした保存容器に、混ぜ合わせた漬け酢、(2)を加えてフタをし、冷蔵庫で3日ほど漬け込む。

※大豆が水分を吸うので、黒酢とはちみつは適宜補充。2日目に味見をして甘みが足りない場合は、はちみつを足して調整。

<MEMO>
大豆は節分用のいり豆を使えば、作り方(1)と(2)を省いて、そのまま漬け酢に入れてもOK

とよた真帆さんおすすめ!
酢大豆アレンジレシピ

「いつものメニューに加えるだけだから、難しく考えずに試してみてください」(とよたさん)

あえるだけのスピード副菜
酢大豆とわかめときゅうりの酢の物

酢大豆とわかめときゅうりの酢の物 撮影/矢島泰輔

●材料(2人分)
酢大豆 50g
きゅうり 1本
わかめ(もどしたもの) 20g
白ごま 適量
〈合わせ酢〉
酢大豆の漬け酢 大さじ3
しょうゆ・みりん 各大さじ1/2

●作り方
(1)きゅうりは薄い輪切りに、わかめはひと口大に切る。〈合わせ酢〉は混ぜる。
(2)ボウルに酢大豆と(1)を入れて混ぜ、器に盛り、白ごまをふる。

「漬け酢も利用し、思い立ったら即できる簡単料理。特に夏は爽やかな甘酢の味で食べやすいですよ」(とよたさん)

MEMO
体内の水分量を調整するカリウムや抗酸化作用のあるビタミンCを含むきゅうり、ミネラルが豊富なわかめで身体が元気に

だしと酢大豆のシンプルなうまみでいただく
酢大豆とトマトのチキンスープ

酢大豆とトマトのチキンスープ 撮影/矢島泰輔

●材料(2人分)
鶏もも肉 1/2枚
酢大豆 100g
セロリ 1/2本
トマト 1個
卵 1個
だし昆布 3×5cm1枚
塩 小さじ1/3
酒 大さじ1
ハーブソルト 小さじ1/2

●作り方
(1)鶏肉はひと口大に切り、塩と酒をふる。セロリは筋をとり、1cm角に切り、トマトはひと口大の乱切りにする。
(2)鍋に鶏肉と、水600ml(分量外)、だし昆布を入れ、火にかける。煮立ったらだし昆布を取り出して弱火にし、アクを取りながら4~5分煮て、鶏肉を取り出す。だし昆布はひと口大に切る。
(3)(2)の鍋にセロリとハーブソルトを加えて2~3分煮たら、トマト、酢大豆、鶏肉、だし昆布を入れ、ひと煮立ちしたら、溶き卵を流し入れる。

調味料は塩のみの素材のうまみを生かしたスープ。食感の違う食材を入れるとおかず感覚で満足感がアップ(とよたさん)

MEMO
抗酸化作用の高いトマトのリコピンは、肉といただくことでより吸収率がアップ。スープにしているので溶け出した栄養も逃さない

ほどよい甘みと酸味でごはんがすすむ
酢大豆入りさっぱり豚キムチ

酢大豆入りさっぱり豚キムチ 撮影/矢島泰輔

●材料(2人分)
豚ロース(薄切り) 150g
キムチ 150g
酢大豆 100g
春菊 50g
しょうゆ・みりん 各大さじ1
ごま油 大さじ1

●作り方
(1)キムチは汁けをきってひと口大に切る。豚肉はひと口大に、春菊はざく切りにする。
(2)フライパンにごま油を熱し、中火で豚肉を炒める。肉の色が変わったら、キムチを加えて炒め合わせる。
(3)春菊、酢大豆、しょうゆ、みりんの順に加え、春菊がしんなりするまで炒める。

炒め物には必ずといっていいくらい入れちゃいます。
サッと入れて手軽に栄養補給ができ、あっさりとした味に(とよたさん)

MEMO
酢大豆でかさ増しすれば、カロリーもセーブ。キムチの乳酸菌の発酵パワーで、疲労回復をサポートする

大豆と野菜がたっぷり。肉を食べても罪悪感ナシ
肉みそ酢大豆 レタス添え

肉みそ酢大豆レタス添え 撮影/矢島泰輔

●材料(2人分)
合いびき肉 100g
酢大豆 50g
しいたけ 1枚
にんじん 1/4本(40gくらい)

【A】
 にんにく・しょうが(みじん切り) 各1片

【B】
 みそ 30g
 みりん 大さじ1

サラダ油 大さじ1
レタス 適量

●作り方
(1)しいたけは1cm角、にんじんは5mm角に切る。
(2)フライパンにサラダ油を中火で熱し、Aを炒める。香りが立ったら合いびき肉を加え、そぼろ状になったら、にんじん、しいたけ、酢大豆を加える。全体を炒め、合わせたBを加えて汁けがなくなるまで炒める。
(3)皿に盛り、食べやすい大きさにちぎったレタスを添える。

人が集まるときに食卓に並べると、レタスによって華やかに。手で巻いて食べるのも楽しくて、よりおいしく感じるから不思議です(とよたさん)

MEMO
肉や大豆に含まれるビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きをサポート。にんにく、しょうがでさらに代謝アップ!

酢大豆のココがすごい!

「大豆には、細胞の構成に欠かせない大豆レシチン、抗酸化作用のある大豆サポニン、善玉菌のエサとなるオリゴ糖など、美容と健康に欠かせない栄養素が豊富。さらに酢と合わせることで、酢の酢酸が大豆に含まれるミネラルの吸収率を上げてくれます。酢は血流を改善し、免疫力アップに効果的。酢大豆は、女性にうれしいスーパーフードといえますね」(森下さん)

 具材1つで、包丁も不要のお手軽さ。酢大豆ライフ、さっそく始めてみては?

【保存期間】
密閉容器に入れて冷暗所で1か月ほど

調理・スタイリング/落合貴子 取材・文/樫野早苗 栄養解説/森下久美子