日本開運学協会理事兼家元で開運福顔の専門家の木村れい子さん(撮影/渡邉智裕)

 億の資産を自力で作り上げた女性たち。投資などお金の勉強を常にしていることに加え人との縁や時間の使い方を大切にしているのが共通点。「おカネに使われず、好かれなさい」――金運を上げ続ける生き方、暮らし方のコツを聞いた。

人相学と美容、好きなことを仕事に

「子どものころから人相学や観相学に興味があって。顔を大事にしたら幸せになれるんじゃないかと思っていました。そこから今の仕事につながったんです」と話す木村れい子さん。神奈川県で3億円の邸宅に住んでいる億女である。

 木村さんは、小さいころから身体が弱く、肌は土色でボロボロのアトピー体質。いちばん楽しいはずの青春時代に、肌にコンプレックスを抱え過ごした。皮膚科の医師に「肌がきれいになることはない」と言われたことも。

「でも根がポジティブなのよね(笑)。観相学を調べて、私は鼻が低いけれど丸いから金運がいいとか、自分のいいところを見つけるようにしていました」(木村さん、以下同)

「運のいい顔」をつくれば考え方も変わり、運を呼び込めると考え、スキンケアやメイク、マッサージなどさまざまな美容法を学んでいった。そして、20代でマッサージや化粧品販売などの美容関連会社を起業する。

「最初は生活もギリギリで家賃5万円のアパート暮らし。家を建てたくて地道に貯めたことで、お金のありがたさもわかりましたね。貯めたお金で化粧品も仕入れました」

 さらに開運学、脳科学などを学び、独自の「開運美容ラッキーメイク」を考案したところ、大人気に。開運美容家として忙しい日々を送っている。

しっかり眠り、朝はウォーキング

 過密スケジュールの億女が仕事と生活のバランスをとるには、暮らし方が重要だ。睡眠時間は7時間を必須に。朝は朝日を浴びて太陽のエネルギーを感じながら、家の近くを30分間ウォーキング。帰宅後はシャワーを浴び、身支度をすませ、その日の仕事を始めるようにしている。

 午前中は書類に目を通したり、Zoomでセミナーを開催することが多い。腸を休ませるために朝食や昼食は控えめにしている。仕事は18時には終了。友人などと食事に行く際は、「次の日に肌や顔に疲れが残るから、睡眠時間から逆算して、帰宅時間を決めています」。時間を管理できずにお金を管理することはできない、と話す。

 夜は必ず桃のお香をたく。桃の香りには気持ちが和らぎ、邪気を払う効果がある。夜に1日の疲れと身体についた邪気をリセットしておくと、運が上がりやすくなるという。

金運をよくするには「顔と玄関」が大事

「『ピンクとゴールド』には金運を上げる力が。だから玄関には運気を呼び込む金の置物を置いています。お財布や手帳、パジャマ、シーツもピンクのものを愛用」

 多忙のために手帳は3か月でボロボロになるが、1年に同じ手帳を3、4冊買い置きしておき、交換している。

身の回りの小物、洋服などはピンクと金をアクセントに。この2つの色は、持ち主に運を運んできてくれて、金運をもたらす色だという。(撮影/渡邉智裕)

「ボロボロの手帳は忙しい証だけれど『忙しい』は、心を失くしてしまう言葉だから口にしません。かわりに『今日も人気!』と、ポジティブに脳に言い聞かせます」

 日課にしているのが、玄関の掃除と顔磨きだ。

「玄関は仕事を呼び込み、お金に強くなるので毎日掃除してピカピカに。顔磨きとは、ラッキーメイクをして、運を呼び込むこと。メイクは休みの日もしないとダメですよ」

 顔の鑑定士でもある木村さんは、顔で運がわかるという。

「相手の顔を見たときに、『貧相な人』『貧乏そうに見える人』がいます。一方でただ者じゃない『お金持ちの顔をした人』がいるのも事実です」

 お金持ちの人はだいたいほほが丸く盛り上がり、眉がしっかりしているという。成功した人も、結果的にお金持ちの顔を手に入れているそうだ。

「お金や運は脳が関係している。鏡で1日に何度も貧乏そうな暗い顔を見ていれば、脳もマイナス思考になります」

 顔をキラキラ、肌もつやつやさせていれば、鏡で自分の顔を見たときに脳がポジティブ思考になる。発言や考え方も前向きになり、お金持ちになる運が呼び込める。また、明るい顔つきを意識すると、直感力が上がり、いい運や人との縁を呼び込める。

「3年前まで実はパソコンを持ってもいなかったの(笑)。ところが、新型コロナウイルスが流行する約1か月前、近所に住む起業家の友人がZoomを覚えたほうがいいと教えてくれたんです。そのおかげで、スムーズにオンラインで講座を開けるようになり、コロナ禍で収入が減ることもありませんでした」

 “縁”も“円”も人頼みにせず自分でできることはする。そんな心がけが、どんな時代もへこたれない強さを呼び込めると話す。

無駄な買い物は避ける

 億女はお金をどのように使うのか。木村さんは買う目的を明確にする。例えば洋服なら、事前に“どんなときに着るのか”を考え、無駄な買い物はしないのが信条だ。

「物であふれた部屋は、いい運気の流れをシャットダウンします。部屋の空間を大切にしているので、日用品も“お得だから”“安いから”という理由で買わないですね」

 最近は何でもそろう大型スーパーには行かないようにしていると話す。

「せっかくだからといろいろ買ってしまい、置き場所に困るんです(笑)。ストックは1つか2つに絞っています」

 食品は生協や、ネットスーパーを利用。有機栽培のお茶や食品など、身体にいいものを厳選して買っている。

「元気で健康でいられるようにすることも大切です。自分を大事にできないと、何のために生きているかわからない。一時的に稼いでも続かず、億女ではいられないのよ」

億女・木村さんのルール

◆使い続けている通帳入れ

 鎌倉にある「銭洗弁財天」の通帳入れを使い続けている。小さな小判は財布や通帳入れに忍ばせると御利益が。

◆財布は「寝かせる」

 基本2つ持ちでローテーション。新券はお金を呼び込むので、必ず入れている。財布は金運アップのため毎晩、中身を出してそれぞれの引き出しにしまい、寝かせて大事に使う。

◆色はパワー! 金運にはピンクと金

 身の回りの小物、洋服などはピンクと金をアクセントに。この2つの色は、持ち主に運を運んできてくれて、金運をもたらす色だという。

◆金とダイヤのネックレス

 顔相学では顔まわりを華やかにすると運気が上がる。蛇モチーフのブルガリのネックレスはゴールドで、目はダイヤモンド。強いものを身に着けると邪気から身を守れる。

「億女」たちの共通ルール
・お金や金運アップの話が好き
・朝、早くから活動する人が多い
・本をよく読み、情報収集がうまい
・無駄遣いは徹底的に避ける

PROFILE●木村れい子さん●日本開運学協会理事兼家元。開運福顔の専門家。これまで顔を鑑定した人数は1万人以上。著書に『すべての運がたちまち目覚める「開運福願」のつくりかた』(サンマーク出版)。https://nihon-kaiun.com/

(取材・文/松澤ゆかり)