映画「おそ松さん」公開記念舞台挨拶での目黒蓮('22年3月)

 Snow Manの目黒蓮(25)が映画『わたしの幸せな結婚』で映画単独初主演を務めることが発表された。同名原作は小説投稿サイト「小説家になろう」で顎木あくみ(あぎとぎ・あくみ)氏により連載がスタートし、小説とコミックを合わせたシリーズ累計発行部数は400万部を突破。アニメ化も決定している。映画はすでにクランクアップ済みで、2023年春公開予定だ。

 目黒は主演として“主人公”の久堂清霞を演じ、今田美桜(25)が“ヒロイン”斎森美世を演じるわけだが、そこにはこんな火種が。

不可解な主役変更

 原作は明治・大正期の雰囲気をまとった架空の時代を舞台に、名家で継母と義母妹から虐げられてきた美世が、冷酷無慈悲と噂された軍人・清霞のもとへ嫁入りし、新たな運命を切り開いていく“和製シンデレラ”と銘打たれたラブストーリー。

 つまり主人公は今田が演じる美世のはずなのだが、映画化と共に発表されたのは目黒の「映画単独初主演」作品になるということと、美世は“ヒロイン”扱いになるということだった。

 これに対し、原作ファンからはネット上で、

《どうして清霞さん役が主演なんだろうか。主演は美世役では? だって主人公は美世でしょ??》

《主人公が清霞ってなんで? 原作通り美世が主人公で清霞がヒーローじゃダメなのだろうか》

《清霞が“主人公”ってどういうこと? 美世が主人公だよね。“わたしの”幸せな結婚だしょ?》

 と主人公が変更されていることに疑問視する声が多くあがった。

 こういった“主人公変更”があったのは、「目黒だけではない」と話すのは映画誌ライター。

「グループ最年少のラウールさん(18)は、'21年公開の映画『ハニーレモンソーダ』で三浦界役として映画単独初主演を飾りました。ヒロイン・石森羽花役は吉川愛さん(22)が演じましたが、原作では羽花が主人公。

 またリーダーの岩本照(いわもと・ひかる)さん(28)も、今年7月公開予定の映画『モエカレはオレンジ色』で蛯原恭介役として映画単独初主演を務めます。ヒロイン・佐々木萌衣を生見愛瑠さん(20)が演じますが、こちらも原作では主人公だった萌衣がヒロイン扱いに。

 Snow Manのメンバーが演じる役が原作と異なり主人公に変更されている点が、目黒さん、ラウールさん、岩本さんと共通しています」

主役をジャニーズ俳優に設定する理由

 なぜか主人公をSnow Manのメンバーに変更されていることに対し、Snow Manファンからも、

《少女漫画とか女性主人公なのに映画になるとお相手のジャニ側が主演。で、原作ファンが怒る。メンバー個別出演映画3作続けてだからね……》

《出演作、どれも本来は女の子の方が主人公やね。地味だけど、こういうとこでSnow Man嫌われてしまったらやだなぁ……》

《滝沢さん。Snow Man推したいのはわかるが原作ファンを敵にまわすなよ。無理やり主人公にしないといけないのか?》

 と不満や心配の声があがっている。

 なぜこのような原作からの「主人公変更」が起こるのだろうか。映画やテレビなどに詳しいエンタメ誌デスクによると、

まずは“主演作”と言えば、大事な役で出ているだろうから絶対に見に行く、というファンがいるからじゃないでしょうか。

 女優やアイドルにお金を出す男性ファンが減っている一方、俳優や男性アイドルにお金を出す女性ファンはすごく多いので、そういう女性ファンに観てもらう映画を作ろうというのは、以前から続いていると思います。

 特にジャニーズ俳優は、ファンが確実にいますからね。実際に映画を観てみると、“主役じゃない”なんてこともよくあります

 たしかに“推し”の『主演作』がコケないように、また次の仕事につながるように、ジャニーズファンが映画館に通い詰めるというのはよく聞く話だ。しかし、なぜ女の子が主人公の恋愛系作品でも男性が主人公になるのだろうか。

恋愛系の漫画、そしてその映画は、メインターゲットを女性に設定していることがほとんど。なので、人気のある男性俳優が出ているほうが相性がいいんです。ただ、キスシーンは見たくない、っていうファンもいると思いますが(笑)」(同・エンタメ誌デスク)

 芸能活動を引退し裏方に回った滝沢秀明氏肝入りのSnow Man。単独主演を張れるほどの人気メンバーが多数所属するのはすごいことでもある。あとは誰が主演か、主人公かに関わらず、原作ファンも納得の作品に出来るかどうかにかかっている……?