田中卓志 撮影/佐藤靖彦

「最初に聞いたときは僕でいいのかなと思いました。でも芸人がたくさんいるなかでやらせてもらえるのはひと握り。こんなに貴重な機会はないので全力でやりたいです」

 4月にスタートした新番組『呼び出し先生タナカ』(フジテレビ系毎週日曜夜9時)でゴールデンタイムの初MCを務めているアンガールズの田中卓志。勉強と笑いを融合させた“一斉テスト”教育バラエティー番組の顔になった。

 初回(4月24日)の3時間スペシャルに続き、5月15日(夜8時から放送)は2時間スペシャルと拡大版が放送される収録は長時間に及んだ。

「疲れよりも楽しい。収録が長いと眠いとか集中力が落ちたりするけどゲラゲラ笑えて面白かった。このペースでいけたら視聴者のみなさんにも楽しんでもらえると感じています」

 日曜夜9時は『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)や『日曜劇場』(TBS系)などの人気番組と競合する。

「新人MCの僕にとってはどの放送枠であっても(裏番組は)強敵なので、気にしてもしょうがない。とにかく自分の番組を面白くすること。ほんわかした空気感とときどきブチ切れるのをうまく織り交ぜて自分なりのMCができればと思っています」

デートはできないけど毎日、電話で話します

田中卓志 撮影/佐藤靖彦

 地元・広島の友人、山根良顕(45)とお笑いコンビを組みデビューして22年。コントで両手を広げる“ジャンガジャンガ”で注目を集め、その後“キモかわいい”と形容され流行語にノミネートされた。

 人気芸人としてソロでも活躍し近年は、お笑い審査員を務めるほか広島大学工学部出身の知識を生かした番組にも出演する。

 今回の冠番組はじめレギュラー14本を抱え、さらには10年ぶりに彼女ができたことを公言し“モテないキャラ”を卒業。公私ともに充実している。

「年末に彼女ができて発表した後に新番組が決まった。“おめでとうございます”と声をかけてもらうことが多くて一時期どっちのことかわからなかった(笑)。たまたまいいことが重なりました」

 スケジュールに追われる生活で休みの日は家で過ごす。

「ダラダラしているけど、やることがないかと考えちゃいます。新番組のゲストについて調べてMCの勉強をしたりしています。なかなかデートはできないけど、毎日電話をして話しています。忙しいのも理解してくれています」

芸歴とともにキャラ変、次は“カッコいい”?

 芸人のキャリアを積む中でイメージも変遷した。新番組のポスターは“カッコいい”をイメージして撮影された。総合演出の日置祐貴さんは企画意図に「1年後には全国のみなさんが田中さんのイメージは“カッコいい”と思ってもらえることを目指した」と語る。

 田中自身は

「カッコつけるのは似合わない。自分が思っていることを言って、やっていることがカッコいいと思ってもらえれば。(カッコいいイメージが芸人の)武器になるのか、邪魔になるのかはわからない。ここまできたらいつでもカッコ悪くもカッコいいにもなれるので無理はしない。自然とそうなる番組にしたいです。

 芸人になると決めたときに、いい時間帯で冠番組をやりたいと思って広島から出てきたので、それが叶った番組です。試行錯誤しながら人気番組にするのが次の目標です。

 僕がゴールデンタイムの番組でMCをやるというだけで目新しいと思う。そういう興味本位でも見てほしいです」

 手ごたえと新風を吹き込む。

(コラム1)
陸上部の顧問に呼び出されました

 田中自身が呼び出された経験については「中学生のときに陸上大会にメンバーがそろわないことがあって、みんなの前で“今回はどうせダメだから”と言ったことを顧問の先生に呼び出されて怒られました。士気を下げる発言だったと反省して、ぐうの音も出なかった。そういう経験がないと、うかつに発言する人間に育っていたかもしれないのでありがたかったです」

楽屋での過ごし方を教えてくれた田中卓志 撮影/佐藤靖彦

(コラム2)
楽屋での過ごし方を公開


 寝転がって両足を上げるポーズを披露。「楽屋でやることのひとつが腹筋。回数は2回(関係者、爆笑)。必ずやるのがいいんです。猫背なので寝転がって背中を平らにもしています」