自宅に身を寄せていた田中聖を直撃(2017年)

「自分の一番大切な人たちを傷つけたことが、最低な行為だと思っています。二度とこんなことがないように自分を見つめ直し、しっかりと償っていきたい」

 6月20日、名古屋地裁から懲役1年8カ月・執行猶予3年を言い渡された元KAT-TUNメンバーの田中聖。判決前の最終意見陳述では神妙な面持ちで、冒頭のような反省の言葉を口にしていたのだがーー。

 それから、わずか9日後の6月29日未明、千葉県柏市内の路上で職務質問を受けたところ、覚醒剤を所持していた疑いで現行犯逮捕されてしまったのだ。

「千葉県には田中の実家があります」とはスポーツ紙芸能デスク。

「おそらくは家族の元に身を寄せていた中で、再び売人と接触して入手したものと考えられます。初公判ではお父さんが“家族全員でサポートする”と話していたのですが、心の隙間は埋められなかったのか……」

 公判では、違法薬物に手を染めた動機について「独立してフリーになり、プレッシャーや将来への不安、ストレスから手を出してしまいました」と、KAT-TUNからの脱退、そしてジャニーズ事務所を退社したことも一因ともとれる発言をしていた田中。

赤西の退社時に唯一、エールを送った

 2013年9月に《度重なるルール違反行為があった》として契約解除された身。その強気な性格から、“望むところ”とばかりに揚々と退社したように見えたが、実はその内面では孤独感を募らせていたのかもしれない。

 KAT-TUN時代を知る芸能プロマネージャーが、その人物像を評する。

「一見、強面でやんちゃなところもありますが、元より周囲からの信頼も厚く、面倒見のいい仲間思いの男です。赤西(仁)が退社した際も、自身のツイッターに“ともに戦ってきた戦友、全力で幸せを祈るし、陰ながら応援する”などとメンバーで唯一、熱いメッセージを寄せてサポート宣言もしていました」

元KAT-TUN・田中聖とA子さんのLINEでの生々しいやりとり(所有物になるために)

 一方で田中の退社時はというと、亀梨和也が『ミヤネ屋』(日テレ系)に中継で出演して「(当時、田中を含めた)5人でケジメをつけました」と経緯を明かしたものの、

「当たり前と言えばそうかもしれませんが、真っ先にファンへの謝罪の言葉、そして“新生KAT-TUN”をアピールするも、聖に関しては終始淡々と報告した亀梨くん。ついぞエールを聞くことはありませんでした。

 メンバーの口からは“田中聖”の名前が出ることはなく、大麻取締法違反容疑で逮捕(2017年)されて以後は出演シーンなどもカットされて、まるで“いなかった存在”に。自業自得ではあるのですが、聖なりにショックだったのかも」(前出・芸能プロマネージャー)

更生に必要なのは仲間のサポートか

 それでも脱退直後は“新しいメンバー”とバンド活動に打ち込むも、1度目の薬物逮捕後に間も無く解散。これで歯車が狂ったのか、ソロ歌手として再始動、全国ツアーを開催するも、どこか自身が描いたような活動には至らなかったのかもしれない。

「周囲に群がってくる連中には、彼のネームバリューを利用したいだけの輩もいたでしょうし、聖自身もタガが外れたようにタトゥーが増えていったように見えました。自ずと薬を手にしやすい環境に入り込んでいたのかもしれませんね。

 12歳で芸能界入りし、ジャニーズ事務所に入所した聖にとって、互いにデビューを夢見て励まし合い、助け合い、時に本気の喧嘩もしたKAT-TUNメンバーはかけがえのない家族同然の存在だったはず。彼には家族とともに、そんな“戦友”のサポートが必要だったのではないでしょうか」(前出・芸能プロマネージャー)

 6人がこの先、再び笑って顔を合わせる日はくるのだろうか。