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「オラァ!! なんだその態度は! 山手線止めてんだぞ!」

 7月5日、SNS上に駅員とトラブルになり、恫喝されたという乗客男性Aさんの動画が投稿された。

瞬く間に拡散された駅員激昂の動画

 実際にトラブルが起きたのは7月4日午後8時ころ。Aさんは4万円が入った財布を線路内に落とし、駅員に拾ってくれるよう頼んだが、5分ほど経過しても対応されなかったため非常停止ボタンを押して電車を止めたところ、駅員と口論に。Aさんは2人の駅員のうちの1人が激昂し始めたため、動画を回したようだがーー。

 動画内のやり取りでは、駅員が大声で荒々しく「なんだその態度は! 山手線止めてんだぞ!」「それがお願いする態度か!」と一方的に恫喝しているようにも見える。

 男性は財布を誰かに押されて落としたことを説明するも、駅員は「映像で見るからよ。全部映ってっから」「とりあえず交番行くからな、電車止まってんだよ!」と返し、男性を交番へ連行し事情聴取すると言い放つなど最後まで怒りは収まらない様子だった。

 この動画は5日にSNS上へ投稿されると、瞬く間に拡散。これに対し、TwitterやYouTubeコメント欄には、

《気持ちはわかるけど駅員さんは怒りすぎ》

 と、駅員の対応を批判する声もあがった一方で、

《たった5分も待てないの? 自分の財布のために非常停止ボタン押すとかヤバい》

《駅員さんは他の人達の安全を考えてここまで怒っていることに気づけないんですかね》

《被害者ヅラで拡散してバズるかもと思って動画撮り出したのかとか想像したら怖くなった。何百、何千人に迷惑がかかることも理解できない人がそういう発想はできるって恐怖。 下手したらこの人も親兄弟も人生終わるくらい損害賠償請求されて詰む可能性すらあるのに》

 と乗客である動画投稿者の男性への批判も溢れ物議を醸した。

 また、《あれだけ駅員さんを激昂させるくらい、態度悪く煽って、駅員がヒートアップしたところで撮影開始したのでは?》と、男性が動画を撮影する前提で駅員を煽ったのではないかという見方も。一見すると、駅員の恫喝声が目立つような印象に違和感を持つ人も多かったようだ。

 線路内に物を落とした場合、安全が確保しづらい場所では、終電後に回収されることもよくあるようだ。とくに山手線は3~5分間隔で運行しているため、5分待っただけで財布を拾ってくれないからと非常停止ボタンを押すのは性急と言われても仕方ない。

拡散された動画(Twitterより)

 今回の騒動についてJR東日本に問い合わせると、以下の回答があった。

駅員はAさんを交番に連れて行ったのか

――山手線の渋谷駅において、緊急時以外で非常停止ボタンを押した場合、復旧のためにどれくらいかかるのか。

「電車が何分止まったかなどによりケースバイケースです。運行に危険が生じるような場合には躊躇なく非常停止ボタンを押してかまいませんが、今回は駅員がそばにいたのでそれに当てはまりません。悪質な場合は警察に通報することや必要な処置を取ることもあります」

――動画では駅員が男性を交番に連れていくとあったが、実際はどうなったのか

「今回はAさんが財布を落とし、線路を覗いたり、線路内に降りようとするという危険な行為があったため、危ないのでやめてほしいという毅然な制止が必要なケースでした。

 また、駅員がそばにいるのに非常停止ボタンを押したことや、駅員の動画を撮影し始めもみ合いになったので、警察に駅員とAさんが事情を話に行ったということです。その後どうなったかまでは控えさせていただきます」

――処分されたのかと心配の声もあるが、駅員はその後どうなったのか。

「通常通り業務にあたっています。今回は毅然とした態度で対応することが必要でしたが、言葉遣いは適切でなかったので謝罪させていただきたい。駅員個人が処分されるのかなどは確認中です」

――駅員よりAさんの方が先に、駅員に対し「ノロマ」「早くしろ」といった暴言を吐いていたという目撃談もあるが。

「現場での細かいやりとりまでは把握しておりません」

 Aさんは落とした財布を拾おうと線路内に降りようとし、何度も注意されていたという目撃談もあるが……。

 切り抜かれた動画だけでは、駅員の態度は行き過ぎにも感じられるが、安易に電車を停止するのは軽率と言われても仕方ない。分刻みのスケジュールの中、乗客やホームで待つ人々全員の安全を第一に行動している駅員を煽って動画を投稿するといった行為は、果たして許されることなのだろうか。